宅地の正面を構える薬医門

後藤家住宅門は、岐阜市芥見にある後藤家住宅の表門で、昭和12年(1937年)に建てられ、令和3年(2021年)2月4日に国の登録有形文化財に登録された(登録番号21-0290)。

後藤家住宅門は敷地の東面中央、主屋と旧郵便局舎のあいだに建ち、郡上街道に向かって開く。旧郵便局舎と同じ年の建築で、屋敷の表構えをこの2棟が整えている。文化庁の解説は、宅地の正面にふさわしい軽快な門と評している。

冠木・男梁・女梁の組み方

後藤家住宅門は間口一間の薬医門で、切妻造の桟瓦葺とする。間口は1.9メートル。南北に袖塀が付き、門と塀が一続きになって屋敷の正面をつくる。

門柱は角柱で、上に冠木を渡す。屋根を支える男梁の下には、ひとまわり小ぶりな女梁を添えている。棟木は、下すぼまりの撥束(ばちづか)で受ける。部材を細く抑えながら、重ねた梁の線で門らしい構えを見せる組み方である。

鴨居に残る引戸の跡

後藤家住宅門の冠木の下には、溝を2本彫った鴨居が残っている。かつてはここに引戸を2枚建て込み、左右に引いて開け閉めしていた。いま扉は失われているが、溝の跡から元の使い方を読み取ることができる。

後藤家住宅門は、国土の歴史的景観に寄与しているものとして登録された。街道を行く人の目にまず入る建物であり、屋敷の顔にあたる。

見学について

後藤家住宅門は街道に面して建ち、外観は通りから眺められる。門の内側は個人の住まいなので、門をくぐったり、門前に長く立ち止まったりせず、通りから見るにとどめたい。冠木の下の鴨居の溝は、通りからでは確かめにくいかもしれない。

後藤家住宅の成り立ちや通りから見える範囲、行き方は後藤家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q後藤家住宅門はどこにありますか?
A岐阜市芥見の後藤家住宅の東面中央、主屋と旧郵便局舎のあいだに建ち、郡上街道に面しています。
Q後藤家住宅門はいつ建てられ、いつ登録有形文化財になりましたか?
A昭和12年(1937年)の建築で、令和3年(2021年)2月4日に登録されました。登録番号は21-0290です。
Q後藤家住宅門はどんな形式の門ですか?
A間口一間(1.9メートル)の薬医門で、切妻造の桟瓦葺です。南北に袖塀が付きます。
Q後藤家住宅門の細部の見どころは?
A男梁の下に添えた小ぶりな女梁、棟木を受ける撥束、引戸2枚を建てた跡を残す2本溝の鴨居です。
Q後藤家住宅門は見学できますか?
A外観は街道から眺められますが、門の内側は個人の住まいのため入れません。

基本情報

名称後藤家住宅門
所在地岐阜県岐阜市芥見1丁目48
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号21-0290
指定年令和3年(2021年)2月4日登録
員数1棟
寸法木造、瓦葺、間口1.9メートル
所有者個人
公開状況外観のみ通りから(敷地は非公開)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 後藤家住宅門
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00013552
文化遺産オンライン — 後藤家住宅門
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/594929
岐阜市 — 岐阜市内の国登録文化財一覧
https://www.city.gifu.lg.jp/kankoubunka/bunkazai/1005549/1019171.html

最終更新日: 2026.10.06