鎌倉時代とは

鎌倉時代は、源頼朝が相模国の鎌倉を本拠に武家政権を開いた12世紀末から、元弘3年(1333年)に鎌倉幕府が滅ぶまでの約150年間を指す日本史の時代区分である。始まりの年は、何を幕府の成立とみなすかによって1180年代から1192年まで幅があり、概説書によって示す年が異なる。終わりの年は1333年でほぼ一致している。

前の時代は平安時代、後は南北朝時代で、その後に室町時代が続く。文化遺産オンラインの時代区分も「平安」「鎌倉」「南北朝」「室町」を順に立てており、文化財の記録はこの区分で時代を示す。ただし南北朝時代を室町時代に含める数え方もあり、国の建造物の記録には南北朝の年代の建物を「室町前期」とする例がある。美術工芸品の記録は「南北朝」を別に立てるので、記録の種類によって区分が異なる点に注意したい。

文化財の上では、様式と作風が大きく変わった時代にあたる。建築では、東大寺の再建を機に大仏様が、禅宗とともに禅宗様がもたらされ、在来の和様と並ぶ三つの系統がこの時代にそろった。彫刻では運慶・快慶らの慶派の仏師が活躍し、東大寺大仏殿の再興像を手本とする作例が各地に広がった。絵画では、阿弥陀如来の来迎を斜めの構図で描く図が多く描かれている。

記録での書かれ方と読み方

国指定文化財等データベースの建造物の記録は、「時代」欄に「鎌倉前期」「鎌倉後期」のように前期・中期・後期の区別を付けて書くことが多く、あわせて和暦の年代と西暦を別の欄に記す。美術工芸品の記録は時代を「鎌倉」とだけ示し、解説文の中で「鎌倉初頭」「十三世紀半ば頃」のように幅をもたせて制作の時期を述べる。

読むときに区別したいのは、年代の根拠である。銘文や棟札、同時代の記録で年が分かるものは、年代欄に具体的な年が入る。一方、様式や作風から判断したものは、時代区分だけか、世紀単位の幅で示される。記録に「鎌倉」とあっても、制作年が確定しているとは限らない。記事で「鎌倉時代の作」と書くときは、年が記録で確かめられるのか、作風による推定なのかを書き分けると、記録の性格が正しく伝わる。

英語では Kamakura period と書く。和暦の元号と西暦を併記する場合、元号の途中で改元があった年は、どちらの元号で数えるかで表記が変わるので、記録の表記に従う。

参考文献

時代から見る|文化遺産オンライン
https://online.bunka.go.jp/heritages/era/japan
荏柄天神社本殿|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/102/00003912
木造四天王立像(海住山寺)|文化遺産オンライン
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/154721
絹本著色阿弥陀二十五菩薩来迎図|文化遺産オンライン
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/127814
明王院五重塔|文化遺産オンライン
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/195800

最終更新: 2026.09.26