梯子と鉄骨をまとう昭和前期の煙突
賀茂鶴酒造八号蔵煙突は、広島県東広島市西条本町の賀茂鶴酒造本社の敷地に立つ昭和前期(1926〜1945年)の煉瓦造の煙突で、平成29年(2017年)6月28日に国の登録有形文化財に登録された。読みは「かもつるしゅぞうはちごうぐらえんとつ」で、員数は1基である。
賀茂鶴酒造八号蔵煙突は二号蔵の東方にある八号蔵に付属する。基部の一辺は1.6メートル、高さは16.9メートル。登録煙突4本のうちで最も新しい。
三面に「賀茂鶴」、四周に鉄骨
煉瓦はイギリス積で、頂部は蛇腹状に張り出す。四周に補強の鉄骨を巻き、昇り降りのための梯子を取り付けている。上部には三方の面に「賀茂鶴」の文字を貼る。
銘柄名を一面だけでなく三面に掲げているので、どの方向から見ても名前が読める。醸造場の番号を記す三号蔵・四号蔵の煙突と違い、賀茂鶴酒造八号蔵煙突は二号蔵煙突と同じく銘柄名だけを掲げている。
八号蔵と煙突の年代
蔵元の沿革によれば、八号蔵は昭和31年(1956年)に別の場所にあった吉富蔵から六号蔵の隣へ移築され、昭和60年(1985年)に改修された。平成7年(1995年)に郊外の醸造蔵が稼働したあとも、手造りの醸造は八号蔵と二号蔵で続けられた。
一方、文化庁は賀茂鶴酒造八号蔵煙突を昭和前期(1926〜1945年)としており、蔵の移築より前の年代になる。煙突がもとはどの蔵のために建てられたのかを示す資料は見つけられなかった。登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。
賀茂鶴酒造八号蔵煙突の見学
賀茂鶴酒造八号蔵煙突は稼働中の醸造蔵の敷地に立ち、近づくことはできない。三面に文字があるので、敷地の東側や二号蔵の側から屋根越しに眺めると「賀茂鶴」の銘が読み取れる。
Q&A
- 賀茂鶴酒造八号蔵煙突の高さは?
- 高さ16.9メートルで、基部は一辺1.6メートルです。
- 賀茂鶴酒造八号蔵煙突の特徴は?
- 四周に補強鉄骨を巻いて梯子を設け、上部の三面に「賀茂鶴」の文字を貼っています。
- 賀茂鶴酒造八号蔵煙突はいつ造られましたか?
- 文化庁の年代は昭和前期(1926〜1945年)で、登録煙突4本で最も新しいものです。
- 賀茂鶴酒造八号蔵煙突の八号蔵はいまも使われていますか?
- 蔵元の沿革では、平成7年(1995年)に郊外の醸造蔵が稼働したあとも、八号蔵と二号蔵で手造りの醸造が続けられたとしています。
- 賀茂鶴酒造八号蔵煙突は見学できますか?
- 醸造蔵の敷地内で近づけませんが、屋根越しに三面の銘を見ることができます。
基本情報
| 名称 | 賀茂鶴酒造八号蔵煙突(かもつるしゅぞうはちごうぐらえんとつ) |
|---|---|
| 所在地 | 広島県東広島市西条本町577-1 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物)、登録番号34-0225 |
| 指定年 | 平成29年(2017年)6月28日登録 |
| 員数 | 1基 |
| 寸法 | 煉瓦造(イギリス積)、基部一辺1.6メートル、高さ16.9メートル、補強鉄骨・梯子付き、面積2.4平方メートル |
| 所有者 | 賀茂鶴酒造株式会社 |
| 公開状況 | 醸造蔵の敷地内で立入不可、外観は遠望 |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁):賀茂鶴酒造八号蔵煙突
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00011814
- 国指定文化財等データベース(文化庁):賀茂鶴酒造二号蔵東西棟
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00011804
- 賀茂鶴酒造株式会社:これまでの150年
- https://www.kamotsuru.jp/history/
最終更新日: 2026.10.01