三宅家住宅古米蔵とは

三宅家住宅古米蔵(みやけけじゅうたくふるこめぐら)は、広島県安芸郡海田町稲荷町にある江戸時代後期(1751年から1830年)の土蔵造2階建の米蔵で、平成29年(2017年)5月2日に登録有形文化財となった。屋根は瓦葺、建築面積は43平方メートルある。

三宅家住宅古米蔵は敷地の中央、西側に建ち、北隣に新蔵がある。正面は東の通路側を向き、通路をはさんで明治後期の新米蔵と向かい合う。

規模は桁行5間、梁間3間。白い壁に窓を整然と並べた外観を持つ。

登録の理由と価値

三宅家住宅古米蔵の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、白壁に窓を開いた外観が敷地の景観を形づくっている点を評価している。

同じ解説は、古米蔵を敷地内で最も規模の大きい土蔵としている。ただし登録上の建築面積は43平方メートルで、衣裳蔵の63平方メートルより小さい。桁行と梁間の間数は両者とも5間と3間で、衣裳蔵は正面に全長の庇を持つ。解説の「規模」が何を尺度にしているかは明らかでなく、ここでは両方の記述をそのまま示しておく。

「古米蔵」の名は、明治後期に建った新米蔵に対する呼び方と考えられる。通路をはさんで古い米蔵と新しい米蔵が向かい合う配置は、三宅家が米の収納を江戸時代から明治にかけて増やしていったことを示している。新米蔵には小作米を貯蔵していたと文化庁は記しており、農業を基盤とした三宅家の暮らしを支えた蔵の一つである。

見どころ

中央の扉口と左右の窓

三宅家住宅古米蔵の正面は、1階の中央に扉口を開き、その両側に窓を振り分ける。2階には窓を4か所並べる。扉と窓の配置が左右にほぼ釣り合った、落ち着いた立面である。

1階の開口部を覆う板庇

1階の扉口と窓の上には、それぞれ板庇が付く。板でつくった簡素な小庇で、土壁の開口部に雨がかかるのを防ぐ。衣裳蔵が正面の全長に庇をかけるのに対し、古米蔵は開口部ごとに小さな庇を載せる。同じ江戸時代後期の蔵でも、雨への備え方が異なっている。

白壁の面の大きさ

文化庁が景観の要素として挙げるのは、白壁に窓を開いた外観である。正面の全長にわたる庇がないぶん、三宅家住宅古米蔵は2階建の白い壁面を通路に向けて大きく見せる。通路を歩く人にとって、敷地の中ほどで最も目に入りやすい壁だったと考えられる。

見学

三宅家住宅古米蔵は個人の住宅の敷地内にあり、蔵の内部も敷地も公開されていない(2026年9月27日確認)。

蔵は敷地の中央、通路の西側に建ち、窓の並ぶ正面は通路側の東を向いている。旧西国街道からは主屋の奥になるため、三宅家住宅古米蔵の正面を道から見ることは難しいと考えておきたい。敷地の中をのぞき込むことは控えたい。

Q&A

Q三宅家住宅古米蔵はいつ建てられましたか。
A江戸時代後期(1751年から1830年)の建築とされています。
Q三宅家住宅古米蔵の大きさはどのくらいですか。
A桁行5間、梁間3間の土蔵造2階建で、建築面積は43平方メートルです。
Q三宅家住宅古米蔵は敷地で最も大きい蔵ですか。
A文化庁の解説は敷地内で最も規模の大きい土蔵としていますが、登録上の建築面積は衣裳蔵(63平方メートル)のほうが広く、記述が食い違って見えます。
Q三宅家住宅古米蔵の外観の特徴は何ですか。
A1階中央の扉口の両側に窓、2階に4か所の窓を開き、1階の開口部には板庇を付けています。白壁に窓を並べた外観が敷地の景観をつくっています。
Q三宅家住宅古米蔵は見学できますか。
A敷地も内部も非公開です。敷地の内側に建つため、道から正面を見ることは難しいと考えられます。

基本データ

名称三宅家住宅古米蔵(みやけけじゅうたくふるこめぐら)
所在地広島県安芸郡海田町稲荷町184
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 34-0210
指定年平成29年(2017年)5月2日登録
員数1棟
寸法土蔵造2階建、瓦葺、建築面積43平方メートル
所有者個人
公開状況非公開

参考文献

国指定文化財等データベース 三宅家住宅古米蔵(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011560
国指定文化財等データベース 三宅家住宅衣裳蔵(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011558
国指定文化財等データベース 三宅家住宅新米蔵(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011561
文化財(近世)(海田町)
https://www.town.kaita.lg.jp/site/kaita-info/698.html
三宅家住宅が国登録有形文化財(建造物)へ(広報かいた 2017年1月号、海田町)
https://www.town.kaita.lg.jp/img/koenokouhou/201701/02.html

最終更新日: 2026.09.26