高龍寺位牌堂とは
高龍寺位牌堂は、北海道函館市船見町の高龍寺で檀信徒の位牌を祀る堂で、昭和8年(1933年)に建てられ、平成24年(2012年)に国の登録有形文化財に登録された。境内に残る10件の登録文化財のうちでもっとも新しい建物である。
開山堂と金毘羅堂のあいだに西を向いて建ち、南北の両面に、開山堂と金毘羅堂へ通じる廊下が付く。規模は桁行5間、梁間4間で、入母屋造の屋根を桟瓦葺とし、正面に一間の向拝を付ける。建築面積は161平方メートル。地上は木造だが、地下に鉄筋コンクリート造の階を持つ、地上1階地下1階建の構成である。
高龍寺位牌堂の価値 本堂を写した小さな堂
函館市の資料は、高龍寺位牌堂の入母屋瓦屋根について、本堂の屋根形式を小型にしたもので、全体の雰囲気もよく似ていると記す。本堂の完成から30年あまり後に建てられながら、境内の景観をそろえるように、本堂の姿を写した堂として計画されたことがうかがえる。
文化庁の解説が特に挙げるのは、向拝まわりの細工である。虹梁の端の木鼻や、虹梁の上に載る彫刻に技巧を凝らしており、昭和初期の堂でありながら、明治・大正期の越後大工の流れをくむ装飾が続いていることが分かる。
もう一つの特徴は、伝統的な木造の堂の下に鉄筋コンクリート造の地階を組み合わせた点である。文化庁の解説によれば、上下の階ともに内部は位牌を安置する場として使われる。改修は平成4年(1992年)と平成9年(1997年)に行われた。
高龍寺位牌堂の見どころ
高龍寺位牌堂を見るときは、まず正面の向拝を近くから見上げたい。虹梁の両端に突き出た木鼻と、その上の彫刻が、文化庁の解説が評価する部分である。
少し離れて屋根を見ると、本堂との相似がよく分かる。境内の東側に立ち、手前の位牌堂と奥の本堂の屋根を重ねて眺めると、大小2つの入母屋屋根が同じ線を描いている。
堂の南北に延びる廊下も見ておきたい。開山堂と金毘羅堂を結ぶこの廊下によって、境内東側の諸堂は屋根の下でつながり、雪の多い季節でも行き来ができる。
高龍寺位牌堂の見学方法
高龍寺位牌堂は、山門を入って左手の奥、金毘羅堂と開山堂のあいだにある。外観は境内から自由に見られる。
寺によると、位牌堂の地上と地下には檀信徒の遺骨や位牌が祀られ、いまも日々法事が営まれている。観光用に公開された堂ではないため、内部への立ち入りや撮影は控え、外から静かに見学したい。境内への行き方と拝観時間は高龍寺のページにまとめてある。
Q&A
- 高龍寺位牌堂はいつ建てられましたか?
- 昭和8年(1933年)です。高龍寺の登録有形文化財10件のうち、もっとも新しい建物です。
- 高龍寺位牌堂には地下があるのですか?
- はい。地上は木造で、地下に鉄筋コンクリート造の階があり、上下階とも位牌を安置しています。
- 高龍寺位牌堂の中は見学できますか?
- 檀信徒の位牌や遺骨を祀り、日々法事が営まれている堂のため、外観の見学にとどめるのが適切です。
- 高龍寺位牌堂のどこを見ればよいですか?
- 正面の向拝にある虹梁の木鼻と、その上の彫刻です。屋根の形が本堂を小さくしたものになっている点も見どころです。
- 高龍寺位牌堂は境内のどこにありますか?
- 山門を入って左手、金毘羅堂と開山堂のあいだに西を向いて建っています。両隣の堂とは廊下でつながっています。
基本情報
| 名称 | 高龍寺位牌堂 |
|---|---|
| 所在地 | 北海道函館市船見町21-1他 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成24年(2012年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 建築面積161平方メートル、桁行5間・梁間4間 |
| 所有者 | 宗教法人高龍寺 |
| 公開状況 | 外観は境内から見学自由。内部は法事に使われ非公開 |
参考文献
- 国指定文化財等データベース「高龍寺位牌堂」(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009109
- 文化遺産オンライン「高龍寺位牌堂」
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/228982
- 景観形成指定建築物等一覧(函館市)
- https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2014021000244/
- 船見町 境内さんぽ(国華山 高龍寺 公式サイト)
- https://www.kokkasan.org/halls
最終更新日: 2026.10.02