ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫 ― 通りの西端で折れ曲がるL字の蔵

ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫は、兵庫県たつの市龍野町大手にある明治中期(1883〜1897年)建築の醤油工場の蔵で、L字形の平面に雑品庫と仕込蔵をまとめた建物として、平成25年(2013年)12月24日に国の登録有形文化財に登録された。登録番号は28-0574で、元本社工場の6件の最後の番号にあたる。

通りの北側の敷地の西端に南面して建つ。構造は土蔵造平屋建、瓦葺で、建築面積は323平方メートル。

ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫のL字形の平面

ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫は、通りに面して東西にのびる棟を雑品庫とし、そこから北の奥へのびる南北の棟を仕込蔵とする。通りに見えているのは雑品庫の側で、仕込蔵は敷地の奥に隠れている。どちらも土蔵造の平屋である。

雑品庫は東の端を入母屋造とし、腰の高い位置まで黒い竪板張とし、格子窓を並べる。入母屋の妻を通りの側に見せる屋根の納め方と、白壁の下を黒く締める腰板が、この蔵の正面をつくっている。

雑品庫の名は、醸造に使う道具や資材などを納めた倉庫であったことをうかがわせるが、具体的に何を収めていたかは確認できた資料には記されていない。

ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫が登録された理由

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁は、ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫が醸造元の敷地の景観を引き締めていると評価している。

通りの北側には、東から事務所及び圧搾場、仕込蔵三と町家風の正面が続き、その西端で雑品庫の入母屋の屋根が並びを受け止める。長い並びの端をどう終わらせるかは町並みの印象を左右するが、ここでは黒い腰板と入母屋の妻がその役を果たしている。

ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫の見学

ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫は工場の建物で、内部を一般に公開するという案内は見当たらない。外から見られるのは、通りに面した雑品庫の正面と入母屋の妻である。

通りの南側を東から西へ歩くと、事務所、仕込蔵三に続いて雑品庫の黒い腰板が現れ、並びがそこで締めくくられるのがわかる。北の奥の仕込蔵は通りからは見えにくい。敷地には入らず、通りから見学したい。

Q&A

Qヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫はどんな建物ですか?
A兵庫県たつの市龍野町大手の北側敷地の西端に建つ、明治中期の醤油工場の蔵です。L字形の平面で、通り沿いの東西棟を雑品庫、北奥の南北棟を仕込蔵としています。土蔵造平屋建、瓦葺、建築面積323平方メートルです。
Qヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫はいつ登録されましたか?
A平成25年(2013年)12月24日に登録有形文化財に登録されました。登録番号は28-0574、年代は明治中期(1883〜1897年)とされています。
Qヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫の雑品庫の外観の特徴は何ですか?
A東の端を入母屋造とし、腰の高い位置まで黒い竪板を張り、格子窓を並べています。
Qヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫はなぜ登録有形文化財になったのですか?
A「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録されました。文化庁は、醸造元の敷地の景観を引き締める建物と評価しています。
Qヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫は見学できますか?
A内部の一般公開の案内はなく、通りから雑品庫の正面を見る形になります。撮影可否の公式の案内は見当たらないため、敷地に入らず通りから撮るのが無難です。

基本情報

名称ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫(ひがしまるしょうゆもとほんしゃこうじょうしこみぐらおよびざっぴんこ)
所在地兵庫県たつの市龍野町大手61他
指定区分登録有形文化財(建造物)/登録番号 28-0574
指定年平成25年(2013年)12月24日登録
員数1棟
寸法土蔵造平屋建、瓦葺、建築面積323平方メートル
所有者ヒガシマル醤油株式会社
公開状況内部の一般公開の案内なし(外観は通りから見学可)

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009816
文化遺産オンライン「ヒガシマル醤油元本社工場仕込蔵及び雑品庫」
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/241265
たつの市「ヒガシマル醤油元本社工場」
https://www.city.tatsuno.lg.jp/soshiki/1041/gyomu/5/4/4099.html

最終更新日: 2026.09.30