蔵への門

主屋の東北方、敷地北面の街路に沿って、長屋門が東西棟で建つ。桁行約5間、梁間7尺ほどの木造平屋建で、切妻造、桟瓦葺、建築面積は約20平方メートル。登録7棟のうち最も小さい建物である。

門口は10尺幅で開き、両脇に潜りを設け、足元には花崗石を敷き詰める。門部の主要な軸部には欅(けやき)材を用いる。

登録の理由

平成16年(2004年)7月、国土の歴史的景観に寄与する建造物として登録された(登録番号08-0137)。この門は、かつて府中の玄関口であった幸町見付門を模したと伝わる。

府中とは、常陸国の国府が置かれた一帯、すなわち今の石岡のこのあたりを指す古い呼び名である。

小さくとも長い記憶をもつ

国府という地名は、古代の国府を今も残している。町の旧見付門に門の姿を倣わせることで、蔵は自らの玄関を、その歴史につないだ。

足元の花崗石と欅の柱は、建築面積に似合わぬ重厚さを小さな門に与える。訪れる者が最初にくぐる敷居である。

よくある質問

Q長屋門とは何ですか。
A中央の門口の両脇に部屋を備えた、長屋形式の門のことです。
Q大きさはどのくらいですか。
A桁行約5間、梁間7尺ほどで建築面積は約20平方メートル、登録7棟のうち最も小さい門です。
Q何を模しているのですか。
A府中の玄関口であった幸町見付門を模したと伝わります。
Q柱は何の木ですか。
A門部の主要な軸部には、堅く耐久性の高い欅(けやき)材が用いられています。
Qいつ建てられましたか。
A明治初期の建築です。

基本情報

名称府中誉長屋門(ふちゅうほまれながやもん)
指定区分登録有形文化財(建造物)
登録番号08-0137
登録年月日平成16年(2004年)7月23日(告示8月17日)
時代・年代明治初期
構造及び形式木造平屋建、瓦葺
建築面積約20平方メートル
員数1棟
所有者府中誉株式会社
所在地茨城県石岡市国府5-9-32
公開状況稼働中の酒蔵。見学は事前問い合わせ

参考文献

Agency for Cultural Affairs, National Database of Designated Cultural Properties
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004204
Fuchu Homare Co., Ltd. (official site)
https://www.huchuhomare.com/

最終更新日: 2026.06.25