神職七家の祖神を祀る五間の社殿

住吉大社末社五社本殿は、大阪市住吉区住吉の住吉大社で、神苑の奥に建つ末社群の一つで、昭和39年(1964年)に建てられ、平成30年(2018年)5月10日に国の登録有形文化財に登録された。本瓦葺の五間社流造で、建築面積は11平方メートル。

五社の祭神は、大領・板屋・狛・津・高木・大宅・神奴の祖神で、住吉の神職七家の祖を祀る。公式サイトによれば、七家とは住吉大神を祀った初代神主・田裳見宿禰の7人の子に始まる神職の家である。春は4月、秋は11月の初申日に例祭が行われる。

一間社の並ぶ神苑で横に長い社殿

正面に縁と五級の木階を設け、妻は豕扠首で本宮の本殿と同形式の懸魚を吊る。身舎の各間は外陣を開放し、内陣との境に板扉を備える。文化庁の解説は、境内後方を構成する末社群の景観のなかで変化のある存在と評価している。

神苑の奥の末社はほとんどが正面一間の小社で、住吉造に倣った切妻造妻入の形をとる。そのなかで住吉大社末社五社本殿は、正面に五つの間を横に並べた流造で、屋根の流れも向きも違う。妻の豕扠首と懸魚に本宮の形を残しながら、平面は横長に展開した、住吉造系の社殿のもう一つの変形である。

昭和39年の建築で、登録された住吉大社の建物のなかでは最も新しい年代に属する。境内の建物は江戸前期から昭和まで幅があるが、文化庁は末社群の景観を構成する一棟としてこの社殿を評価した。

見どころと見学

住吉大社末社五社本殿は境内の北東、神苑の奥にあり、后土社本殿の近くに建つ。正面に回り、五つの板扉が並ぶ様子と、縁に上がる木階を見たい。妻側に回ると、本宮と同じ形の懸魚が見える。

外観は境内の開門時間内に見ることができ、拝観料はかからない。参拝時間と行き方は住吉大社のページにまとめてある。

Q&A

Q住吉大社末社五社本殿には何が祀られていますか。
A大領・板屋・狛・津・高木・大宅・神奴の祖神で、初代神主・田裳見宿禰の7人の子に始まる住吉の神職七家の祖を祀っています。
Q住吉大社末社五社本殿の建築の特徴は。
A一間社の多い神苑のなかで、五間社流造の横に長い社殿である点です。妻には豕扠首と本宮と同形式の懸魚を残しています。
Q住吉大社末社五社本殿はいつ建てられましたか。
A昭和39年(1964年)です。平成30年(2018年)5月10日に国の登録有形文化財に登録されました。
Q住吉大社末社五社本殿の例祭はいつですか。
A春は4月、秋は11月の初申日に例祭が行われます。
Q住吉大社末社五社本殿はどこにありますか。
A境内の北東、神苑の奥の末社群のなかにあり、后土社本殿の近くです。外観は開門時間内に自由に見られます。

基本データ

名称住吉大社末社五社本殿(すみよしたいしゃまっしゃごしゃほんでん)
所在地大阪府大阪市住吉区住吉2丁目9-89
指定区分国登録有形文化財(建造物) 登録番号27-729
指定年平成30年(2018年)5月10日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、五間社流造、本瓦葺、建築面積11平方メートル
所有者宗教法人住吉大社
公開状況外観は開門時間内に見学可(参拝無料)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 住吉大社末社五社本殿
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00012403
大阪府 — 大阪府指定文化財 住吉大社 指定説明(境内の文化財建造物一覧を含む)
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/26540/01_sumiyoshitaisya_sitei.pdf
住吉大社 公式サイト — 末社
https://www.sumiyoshitaisha.net/grounds/massya.html
住吉大社 公式サイト — 4月の行事
https://www.sumiyoshitaisha.net/events/annualevents/04.html

最終更新日: 2026.10.01