縁切りの神としても知られる小社

住吉大社末社立聞社本殿は、大阪市住吉区住吉の住吉大社で、本宮域の背後に貴船社と並んで建つ文政11年(1828年)の社殿で、昭和27年(1952年)に現在地へ移築され、平成30年(2018年)5月10日に国の登録有形文化財に登録された。正面・側面とも一間の切妻造本瓦葺妻入で、建築面積は3.0平方メートル。読みは住吉大社の公式サイトでは「たちぎきしゃ」、文化庁のデータベースでは「たちききしゃ」とされる。

祭神は天児屋根命で、別名を長岡社、春日社ともいった。公式サイトによれば、俗に縁切りの神としても崇敬され、禁煙や酒断ちを決意して参拝に訪れる人も少なくない。例祭は2月1日。

住吉造に倣い、見世棚風に仕立てる

柱は直接梁を受け、妻飾は豕扠首で梅鉢懸魚を吊る。面取の角柱を土台の上に立てて床を高く張り、外陣を見世棚造風にしながら、全体としては住吉造に倣った形式を持つ。文化庁の解説はこのように説明している。

見世棚造は、正面に棚のような張り出しを設けた小社の形式で、町なかの小祠によく見られる。住吉大社末社立聞社本殿は、本宮の住吉造の要素である切妻造妻入と豕扠首を保ちながら、床を高くして見世棚風の外陣を付けることで、小さな社殿にふさわしい形にまとめている。隣の貴船社とは規模・形式が同じで、細部が異なる。

文政11年は、神館西門や斎館と同じ年である。昭和27年に現在地へ移された。本宮の背後に並ぶ小社のなかでも、年代のはっきりした江戸後期の社殿として位置づけられる。

見どころと見学

住吉大社末社立聞社本殿は本宮域の東側、本殿の背後を回る通路沿いにあり、貴船社の隣に建つ。土台の上に立つ面取角柱と高く張った床、豕扠首の妻を見たい。隣の貴船社と比べると、外陣の造りの違いが分かる。

外観は境内の開門時間内に見ることができ、拝観料はかからない。参拝時間と行き方は住吉大社のページにまとめてある。

Q&A

Q住吉大社末社立聞社本殿には何が祀られていますか。
A天児屋根命です。別名を長岡社・春日社ともいい、俗に縁切りの神として禁煙や酒断ちを願う人が参拝します。
Q住吉大社末社立聞社本殿の読み方は。
A住吉大社の公式サイトは「たちぎきしゃ」、文化庁のデータベースは「たちききしゃ」としています。
Q住吉大社末社立聞社本殿の建築の特徴は。
A柱が直接梁を受け、面取角柱を土台の上に立てて床を高く張り、外陣を見世棚造風にしながら、豕扠首の妻など住吉造に倣った形式を持っています。
Q住吉大社末社立聞社本殿はいつ建てられましたか。
A文政11年(1828年)の建築で、昭和27年(1952年)に現在地へ移築されました。平成30年(2018年)5月10日に国の登録有形文化財に登録されています。
Q住吉大社末社立聞社本殿はどこにありますか。
A本宮域の背後、本殿の東側を回る通路沿いに貴船社と並んで建っています。

基本データ

名称住吉大社末社立聞社本殿(すみよしたいしゃまっしゃたちききしゃほんでん)
所在地大阪府大阪市住吉区住吉2丁目9-89
指定区分国登録有形文化財(建造物) 登録番号27-726
指定年平成30年(2018年)5月10日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、切妻造本瓦葺妻入、建築面積3.0平方メートル
所有者宗教法人住吉大社
公開状況外観は開門時間内に見学可(参拝無料)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 住吉大社末社立聞社本殿
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00012400
大阪府 — 大阪府指定文化財 住吉大社 指定説明(境内の文化財建造物一覧を含む)
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/26540/01_sumiyoshitaisya_sitei.pdf
住吉大社 公式サイト — 末社
https://www.sumiyoshitaisha.net/grounds/massya.html
住吉大社 公式サイト — 2月の行事
https://www.sumiyoshitaisha.net/events/annualevents/02.html

最終更新日: 2026.10.01