境内の土地を守る神
住吉大社末社后土社本殿は、大阪市住吉区住吉の住吉大社で、境内後方の神苑の奥に建つ末社群の一つで、江戸時代後期の建築、昭和時代中期に現在地へ移築され、平成30年(2018年)5月10日に国の登録有形文化財に登録された。正面・側面とも一間の切妻造桟瓦葺妻入で、建築面積は3.0平方メートル。読みは「ごどしゃ」。
祭神は土御祖神で、境内全域を守護する土地の神である。公式サイトによれば、昔は神木が祀られ、神饌の余りや祭器のうち処分すべきものは、すべてこの神木の下に納めたともいわれる。神社の日々の祭祀を最後に受け止める場所だったことになる。例祭は10月19日。
末社に共通する住吉造の写し
妻の豕扠首、反りのある屋根、土台の上に立てて見世棚風につくる外陣など、住吉造に準じた末社に共通する形式を持つ。文化庁の解説は、立聞社や貴船社と同じく、住吉造系の本殿形式の多様性を示していると評価している。
ただし屋根は本瓦葺ではなく桟瓦葺である。本瓦葺が平瓦と丸瓦を交互に並べるのに対し、桟瓦は一枚で両方の役を果たす近世以降の瓦で、葺き上がりが軽い。境内の末社の多くが本瓦葺のなかで、住吉大社末社后土社本殿の屋根は表情が異なる。屋根に付けた反りは、直線的な本宮の屋根とは違う柔らかさを生んでいる。
神苑の奥に並ぶ末社群には、昭和39年(1964年)の五社本殿のように新しいものも含まれる。后土社は江戸後期の建築で、その群のなかでは古い世代に属する。
見どころと見学
住吉大社末社后土社本殿は、境内の北東、神苑の奥の末社群にある。近くに五社本殿が並ぶ。屋根の桟瓦と反り、土台建の外陣を見たい。神苑の奥は参拝者が少なく、落ち着いて小社を見て回ることができる。
外観は境内の開門時間内に見ることができ、拝観料はかからない。参拝時間と行き方は住吉大社のページにまとめてある。
Q&A
- 住吉大社末社后土社本殿には何が祀られていますか。
- 境内全域を守護する土地の神・土御祖神です。昔は神木が祀られ、神饌の余りや処分すべき祭器をその下に納めたといわれます。
- 住吉大社末社后土社本殿の読み方は。
- 「ごどしゃ」です。文化庁のデータベースのふりがなも「すみよしたいしゃまっしゃごどしゃほんでん」です。
- 住吉大社末社后土社本殿の建築の特徴は。
- 豕扠首の妻や反りのある屋根、土台建で見世棚風の外陣など、住吉造に準じた末社共通の形式を持ちます。屋根は桟瓦葺です。
- 住吉大社末社后土社本殿はいつ建てられましたか。
- 江戸時代後期の建築で、昭和中期に現在地へ移築されました。平成30年(2018年)5月10日に国の登録有形文化財に登録されています。
- 住吉大社末社后土社本殿はどこにありますか。
- 境内後方、北東の神苑の奥に並ぶ末社群のなかにあります。近くに五社本殿があります。
基本データ
| 名称 | 住吉大社末社后土社本殿(すみよしたいしゃまっしゃごどしゃほんでん) |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府大阪市住吉区住吉2丁目9-89 |
| 指定区分 | 国登録有形文化財(建造物) 登録番号27-728 |
| 指定年 | 平成30年(2018年)5月10日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造平屋建、切妻造桟瓦葺妻入、建築面積3.0平方メートル |
| 所有者 | 宗教法人住吉大社 |
| 公開状況 | 外観は開門時間内に見学可(参拝無料) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)— 住吉大社末社后土社本殿
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00012402
- 大阪府 — 大阪府指定文化財 住吉大社 指定説明(境内の文化財建造物一覧を含む)
- https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/26540/01_sumiyoshitaisya_sitei.pdf
- 住吉大社 公式サイト — 末社
- https://www.sumiyoshitaisha.net/grounds/massya.html
- 住吉大社 公式サイト — 10月の行事
- https://www.sumiyoshitaisha.net/events/annualevents/10.html
最終更新日: 2026.10.01