全国の登録有形文化財
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愛知県犬山市の古刹・寂光院の境内、本堂北方の高所に建つ「弁天堂」は、文政3年(1820年)頃に建立された木造平屋建の小堂です。建築面積わずか3平方メートル、ほぼ正六角形の平面という珍しい意匠をもち、内部には縁結びの弁財天を祀ります。約千本のもみじに彩られる山寺で、平成17年に国の登録有形文化財に登録されました。
愛知県犬山市の寂光院本堂は、明治12年(1879年)に再建された国登録有形文化財。継鹿尾山の中腹に建ち、約1,000本のもみじに彩られる古刹で、千手観音への祈りと尾張屈指の絶景が出会う祈りの空間です。
愛知県東海市名和町に残る「守隨家住宅(旧山田家住宅)石積護岸」は、実業家・山田才吉が伊勢湾岸に造成した埋立地を囲う延長76mの石積護岸。服部長七が考案した「人造石工法(長七たたき)」の貴重な遺例として、2024年3月に東海市初の国登録有形文化財建造物に登録されました。聚楽園公園のすぐそば、近代日本の土木技術を今に伝える歴史遺産を訪ねます。
春江院の庫裏は七棟のうち最大の登録有形文化財である。昭和八年の建築で、中廊下式の近代的な平面をとり、階段の手摺子に洋風の意匠を見せる。北東隅の吹抜土間には豪放な梁組が架かり、伝統と近代とが一棟のなかに同居している。
春江院の山門は文政十三年の建築で、本堂と同じく北を正面とする一間一戸の薬医門である。三斗を組み、妻飾には大柄な板蟇股を据える。控柱は後補とされ、街道から境内へと参詣者を導く、寺の正面口として親しまれている。
春江院の鐘楼は慶応元年の建築で、七棟のうちもっとも装飾に富む建物である。玉石の基壇に方一間の身舎を据え、簓子下見板張の袴腰、擬宝珠高欄、詰組、二軒扇垂木、彩色の格天井を見せる、華やかな禅宗様の鐘楼である。
春江院の茶室は七棟のうち最も小さく、床を入れて四畳ほどの草庵風である。明治後期、尾州久田流の祖・下村実栗の作と伝わる。屋根の押え格子や棹縁、化粧屋根裏に竹を多く用い、土地に生まれた茶の空間を今に伝えている。
不老閣は昭和十一年の建築で、七棟のうち唯一の銅板葺である。簡素な外観の内に数寄屋の意匠を収める。床を付けた八畳の一の間と四畳半の二の間からなり、磨き丸太の床柱、網代天井、丸垂木の化粧屋根裏が静かな洗練を見せる。
春江院の本玄関及び書院は江戸後期の建築である。書院は有松絞の祖とされる竹田庄九郎の旧宅から、明治十二年に移築されたと伝わる。式台を構え、十二畳と十八畳の座敷をL字の広縁が囲む。襖絵は狩野永秀の筆と伝わる。
春江院の本堂は文政十三年の建築で、入母屋造に正面向拝を付け本瓦葺とする。六間取の方丈形式をとり、南面の多い仏堂のなかでは珍しく北を正面とする。本尊には曹洞宗では珍しい多宝如来を祀る、寺の中心の堂である。
犬山城下町の南、臨済宗祥雲寺の境内に建つ弘法堂は、明治42年(1909年)建立の大師堂。桁行14.2メートルの横長の堂に10畳三室を並べ、格天井や落縁を備える。本堂・鐘楼とともに国登録有形文化財で、城下の歴史的景観を支える。
犬山城下の祥雲寺に建つ明治後期の袴腰付鐘楼。玉石積の基壇に方一間の塔身が載り、三斗の組物や蟇股、擬宝珠高欄が小さな建築面積18平方メートルに凝縮される。平成24年、本堂・弘法堂とともに国登録有形文化財となった。
犬山城下町の南に建つ祥雲寺本堂は昭和9年(1934年)の建築。方丈型六間取の平面に広縁を廻らし、柱上には最も古式の舟肘木を用いた復古的な意匠が特徴。弘法堂・鐘楼とともに国登録有形文化財に登録されている。
豊田市若林の真宗寺院・浄照寺に建つ庫裏は万延元年(1860年)の建築。墨書により年代と棟梁が判明する希少な例で、段違いの切妻屋根と豪放な梁組をもつ。地域の庫裏の指標として「造形の規範」の基準で国登録有形文化財となった。
豊田市若林の浄照寺書院は昭和9年(1934年)建立の小建築。下見板張の素朴な外観の内に吟味された良材と繊細な板欄間を隠し、8畳と6畳の四室を田の字形に組む。「造形の規範」の基準で国登録有形文化財に登録された。
愛知県一宮市にある墨会館は、世界的建築家・丹下健三が1957年に設計した愛知県内唯一の作品です。ダブルビームの大梁や打放しコンクリートなど丹下の初期作品の特徴を色濃く残し、2008年に国の登録有形文化財に登録されました。現在は生涯学習センター・公民館として活用され、無料で建物見学も可能です。
愛知県瀬戸市に佇む瀬戸永泉教会礼拝堂は、明治33年(1900年)に建てられた国登録有形文化財です。和洋折衷のトラス構造や六角形のステンドグラスなど、明治期の教会建築の姿を今に伝える貴重な礼拝堂の魅力をご紹介します。
愛知県小牧市の史跡小牧山中腹に建つ創垂館は、明治21年に迎賓施設として建てられ、後に尾張徳川家の所有となった木造平屋の上質な座敷棟。令和4年に建設当初の姿へ復原され、令和7年8月に国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。寄棟造り桟瓦葺の落ち着いた意匠と広々とした式台玄関が、明治の格式を今に伝えます。
名古屋市東区の徳川園内にひっそりと佇む蘇山荘は、1937年(昭和12年)の名古屋汎太平洋平和博覧会の迎賓館和館として建てられ、博覧会後に徳川園へ移築された木造平屋建ての近代和風建築。木曽檜の良材をふんだんに用いた贅沢な造りで、戦災を奇跡的に免れ、戦後は結婚式場、現在はカフェとして利用されています。2014年に国の登録有形文化財に登録されました。
愛知県江南市の滝中学校・高等学校敷地内にある滝学園講堂は、昭和8年(1933年)に竣工し、平成13年(2001年)に登録有形文化財に登録された鉄筋コンクリート造の講堂です。創設者・滝信四郎の依頼を受け、村瀬國之助が設計、安藤組が施工。装飾を抑えた近代的な意匠と、3連出入口やペディメント風の妻面に象徴される静謐な格式が魅力で、令和5年の改修を経て今も現役で卒業式や入学式に使われています。予約制で公開見学が可能です。