横屋酒造ビン詰工場とは

横屋酒造ビン詰工場は、岩手県一関市千厩町の旧横屋酒造の敷地にある明治14年(1881年)建築の木造平屋建の建物で、もとは千厩村の役場として建てられ、平成15年(2003年)に国の登録有形文化財に登録された。

東蔵の南端から東へ進んだ、北方137-2の区画に建つ。建築面積は254平方メートル。旧千厩村役場を少し移動させ、酒を瓶に詰める施設として使い直したもので、横屋酒造の酒造施設のなかではもっとも古い。

登録の理由と価値

横屋酒造ビン詰工場の価値は、村の公共建築と酒造施設という2つの来歴を1棟で持っている点にある。役場としての役目を終えた建物を取り壊さずに移し、酒造りの最後の工程である瓶詰めに充てた。文化庁の解説は、一部に地方の庁舎らしい痕跡を残しながら、酒造りに欠かせない建物として使われてきたことを評価している。

明治14年(1881年)という年代は、横屋酒造の創業(大正元年・1912年)より30年以上早く、隣接する大蔵(明治35年・1902年)よりもさらに古い。千厩の町の近代の歩みを伝える建物として、酒造施設群のなかでも独特の位置を占める。登録番号は03-0052。

見どころ:鍵型の平面と2つの屋根

平面は鍵型で、屋根の形にそれが表れる。南北に棟を通した入母屋造の棟があり、その東側に東西棟の切妻造の屋根が架かる。入母屋の格式ある屋根は、酒造の作業棟にはあまり見られない形で、役場として建てられた出自を伝える。

屋根は現在鉄板葺だが、もとは木羽葺(薄い木の板を重ねて葺く屋根)だった。役場時代の姿を想像するなら、板葺の屋根を思い描いて入母屋の棟を見上げたい。建物のどこに庁舎の名残があるかを探しながら見て回るのも、横屋酒造ビン詰工場を見る楽しみの1つである。

見学方法

横屋酒造ビン詰工場は東蔵の東、枯し場と同じ北方137-2の区画にある。千厩酒のくら交流施設の開館日には敷地内から外観を無料で見学できる。ただし、酒造施設の内部を常時公開するという案内は運営者のサイトに見当たらないため、見学は外観が基本と考えたい。内部を見たい場合は、千厩まちづくり株式会社(電話0191-53-2070)へ事前に問い合わせるとよい。敷地への行き方と開館日・開館時間は、横屋酒造・佐藤家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q横屋酒造ビン詰工場はもともと何の建物ですか?
A明治14年(1881年)に建てられた千厩村の役場です。少し移動させたうえで、酒の瓶詰め施設として使い直されました。
Q横屋酒造ビン詰工場の屋根はどんな形ですか?
A鍵型の平面に合わせ、南北棟を入母屋造、その東側の東西棟を切妻造とした屋根です。現在は鉄板葺で、もとは木羽葺でした。
Q横屋酒造ビン詰工場は敷地のどこにありますか?
A東蔵の南端から東へ進んだ、北方137-2の区画にあります。同じ区画には枯し場も建っています。
Q横屋酒造ビン詰工場は見学できますか?
A千厩酒のくら交流施設の開館日に、敷地内から外観を無料で見学できます。内部は常時公開されていないため、入りたい場合は運営者に事前に確認してください。
Q横屋酒造ビン詰工場はいつ登録されましたか?
A平成15年(2003年)1月31日に国の登録有形文化財に登録されました。横屋酒造の酒造施設のなかではもっとも古い建物です。

基本情報

名称横屋酒造ビン詰工場(よこやしゅぞうびんづめこうじょう)
所在地岩手県一関市千厩町千厩字北方137-2
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成15年(2003年)1月31日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、鉄板葺、建築面積254平方メートル
所有者一関市
公開状況開館日に敷地内から外観を無料で見学可。内部は常時公開ではない

参考文献

横屋酒造ビン詰工場|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003041
千厩酒のくら交流施設(千厩まちづくり株式会社)
https://sakenokura.com/wp/kura/

最終更新日: 2026.09.25