總持寺待鳳館とは

總持寺待鳳館は、神奈川県横浜市鶴見区の曹洞宗大本山總持寺にある迎賓施設で、主体部は大正4年(1915年)竣工の書院を昭和32年(1957年)に移築・改造したもの。平成17年(2005年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「たいほうかん」。

総受付のある香積台の北側に建つ。木造平屋建・瓦葺で、建築面積は1100平方メートルと、登録された18件のなかでも屈指の広さをもつ。正面には車寄が付く。

文化庁の解説によれば、主体部は尾張徳川家の旧書院で、これに大正元年(1912年)竣工の別の建物の玄関部が附属している。その建物は関東大震災で被災しており、玄関部だけが總持寺待鳳館に引き継がれた。由来の異なる二つの建物の部分を組み合わせて、一つの迎賓館に仕立てた構成である。

總持寺待鳳館が登録有形文化財となった理由

登録基準は「造形の規範となっているもの」である。文化庁は、玄関部を軒唐破風造とし、主体部を良材による端正なつくりとした点、そして床・棚の座敷飾が充実している点を評価している。

大名家の旧書院が寺の迎賓館に転じた例として、總持寺待鳳館は近代の建物の移り変わりを具体的に示している。大正期の上質な住宅建築の技術が、昭和の移築を経ても損なわれずに保たれたことが、登録の背景にある。

正面の車寄は、自動車で来訪する賓客を迎えるための設備であり、近代の迎賓施設らしい要素といえる。唐破風の玄関と組み合わせることで、格式と実用が一つの正面にまとめられている。

總持寺待鳳館の見どころ

外から見てまず目を引くのは、唐破風の玄関の曲線である。震災をくぐり抜けた大正元年の意匠が、昭和の移築で新しい主体部と組み合わされた経緯を思い浮かべながら眺めたい。

主体部は書院造で、座敷には床の間と棚が設けられている。文化庁が「良材」と記すとおり、柱や長押の材の質が落ち着いた室内の格を支えているとされる。

「待鳳」の名は、鳳凰の来訪を待つ館という意味に読め、賓客を迎える建物にふさわしい。名の由来について寺の公式な説明は確認できなかったので、字義からの読みとして受け止めたい。

總持寺待鳳館の見学方法

總持寺待鳳館は迎賓のための建物で、公式サイトの参拝案内に内部公開の記載はない。一般の参拝では、香積台の北側から外観を見ることになる。

建物の周囲は寺務や来客の動線にあたるため、立ち入りが制限されている場所には入らないようにしたい。内部の見学を希望する場合は、総受付に問い合わせるとよい。境内への行き方は總持寺のページにまとめてある。

Q&A

Q總持寺待鳳館はどのような建物ですか?
A總持寺の迎賓施設です。主体部は大正4年(1915年)竣工の尾張徳川家旧書院を昭和32年(1957年)に移築したもので、関東大震災で被災した建物の玄関部が附属しています。
Q總持寺待鳳館の内部は見学できますか?
A公式サイトの参拝案内に内部公開の記載はありません。外観は香積台の北側から見られます。内部の見学については総受付に問い合わせてください。
Q總持寺待鳳館の玄関はどのような形ですか?
A唐破風造の玄関で、大正元年(1912年)竣工の建物から引き継がれたものです。正面には車寄も付いています。
Q總持寺待鳳館はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成17年(2005年)7月12日に登録されました。登録基準は「造形の規範となっているもの」です。
Q總持寺待鳳館の広さはどれくらいですか?
A木造平屋建で、建築面積は1100平方メートルです。登録された總持寺の建物のなかでも大きな部類に入ります。

基本情報

名称總持寺待鳳館(そうじじたいほうかん)
所在地神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-1-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年2005年(平成17年)
員数1棟
寸法木造平屋建、建築面積1100平方メートル、正面車寄付
所有者宗教法人大本山總持寺
公開状況外観は境内から見学可。内部公開の案内なし

参考文献

總持寺待鳳館|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004714
参拝のご案内|曹洞宗大本山總持寺
https://www.sojiji.jp/visit/

最終更新日: 2026.09.16