總持寺向唐門とは

總持寺向唐門は、神奈川県横浜市鶴見区の曹洞宗大本山總持寺にある大正14年(1925年)建築の門で、平成17年(2005年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「むかいからもん」。かつては勅使門と呼ばれた。

仏殿の南、百間廊下の前面に構える。切妻造檜皮葺四脚門で、屋根の前後に軒唐破風を付ける。間口は6.2メートル、両側には延長63メートルの袖塀(築地塀)が延びる。

寺の案内によれば、總持寺は後醍醐天皇から曹洞宗の出世道場とする綸旨を受け、以後も歴代天皇の勅願寺とされてきた。總持寺向唐門が勅使門の名を残していたのはこの由緒による。

總持寺向唐門が登録有形文化財となった理由

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、桁行約6メートルという大きさと、両側に延びる塀とが一体になって、仏殿の前方に重厚な景観をつくっている点を挙げる。参道の正面で總持寺向唐門が視線を受け止め、その奥に百間廊下と仏殿が重なって見える構成である。

細部の彫りの深さも評価の理由になっている。柱の頂をつなぐ頭貫(かしらぬき)や、その端に付く木鼻には深い彫刻が施され、両側面の花狭間(はなざま)や組物のあいだの彫物も精緻につくられている。

檜皮葺は檜の樹皮を重ねて葺く屋根で、曲線の多い唐破風と相性がよい。大正末期に、境内の門のなかでもとりわけ格の高い材料と意匠が選ばれたことがわかる。

總持寺向唐門の見どころ

正面に立つと、唐破風の中央が弓なりに持ち上がり、左右へ反り下がる曲線がまず目に入る。檜皮の軒先は厚みがあり、瓦屋根の周囲の建物と比べると柔らかな輪郭に見える。

次に側面へ回り、花狭間の透かし彫りを確かめたい。木鼻の彫刻は正面よりも斜めから見たほうが凹凸がよくわかる。

總持寺向唐門の左右に延びる築地塀も合わせて見ておきたい。門だけでなく塀の長さがあるからこそ、仏殿前の空間が改まった場として区切られている。

總持寺向唐門の見学方法

總持寺向唐門は三門を抜けた先の正面にあり、境内から自由に外観を見られる。ふだんは扉が閉じられている。

寺の案内によれば、扉が開かれるのは禅師の入山式、正月、7月のみたままつり、11月の御移転記念日などの行事のときである。開扉の様子を見たい場合は、行事の日程を公式サイトで確かめてから訪ねるとよい。門の通行は行事の参列者に限られることがあるので、係の案内に従う。境内への行き方は總持寺のページにまとめてある。

Q&A

Q總持寺向唐門はいつ開いていますか?
Aふだんは閉じられています。寺の案内では、禅師の入山式、正月、7月のみたままつり、11月の御移転記念日などの行事の際に開扉されます。
Q總持寺向唐門はなぜ勅使門と呼ばれていたのですか?
A總持寺が後醍醐天皇から綸旨を受け、以後も歴代天皇の勅願寺とされてきたことから、勅使を迎える門としての名が残っていました。
Q總持寺向唐門の屋根は何でできていますか?
A檜の樹皮を重ねた檜皮葺です。切妻造の屋根の前後に唐破風が付いています。
Q總持寺向唐門はいつ建てられ、いつ登録されましたか?
A大正14年(1925年)の建築で、平成17年(2005年)7月12日に登録有形文化財に登録されました。
Q總持寺向唐門の見どころはどこですか?
A前後の唐破風の曲線、頭貫や木鼻の深い彫刻、側面の花狭間です。両側に延びる長さ63メートルの築地塀とあわせて見ると、仏殿前の景観を形づくる役割がわかります。

基本情報

名称總持寺向唐門(そうじじむかいからもん)
所在地神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-1-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年2005年(平成17年)
員数1棟
寸法間口6.2メートル、袖塀63メートル付
所有者宗教法人大本山總持寺
公開状況外観は境内から自由に見学可。扉は行事の際のみ開く

参考文献

總持寺向唐門|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004724
向唐門(むかいからもん)|曹洞宗大本山總持寺
https://www.sojiji.jp/map/mukaikaramon/
参拝のご案内|曹洞宗大本山總持寺
https://www.sojiji.jp/visit/

最終更新日: 2026.09.16