門への通路に建つ小さな蔵

溝手家住宅倉庫(みぞてけじゅうたくそうこ)は、岡山県都窪郡早島町の豪農溝手家の屋敷にある江戸時代中期にさかのぼる土蔵造の倉庫で、令和3年(2021年)に登録有形文化財に登録された。

敷地の東面の中央、長屋門への通路の北側に建つ南北棟の切妻造で、土蔵造二階建の瓦葺、建築面積は24平方メートル。溝手家住宅の10棟のうちもっとも小さい建物である。昭和40年代(1965年から1974年)に改修を受けている。

登録の理由

溝手家住宅倉庫は、登録番号33-0344として「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録された。文化庁の解説は、この倉庫が敷地の導入部の景観を形成していると評価する。

長屋門をくぐる来訪者が最初に脇に見る建物が、溝手家住宅倉庫である。小さな蔵が門への通路に添うことで、屋敷の入口に奥行きが生まれている。

見どころ:内と外で変わる壁

屋根と、西面の戸口に付く庇は、ともに本瓦葺とする。外壁は漆喰塗で、西の正面と南の袖壁から南の妻にかけて、腰を海鼠壁とする。

一方、外に向く東面は縦板張である。屋敷の内側、通路に向く面には海鼠壁を見せ、道路側の面は板で守るという使い分けで、長屋門が道路側だけ海鼠壁にしているのとは向きが逆になっている。

内部は一室で、東半分にだけ二階の床を張る。

見学方法

溝手家住宅倉庫は個人の住宅の建物で、内部は公開されていない。外向きの東面は縦板張で、東側の道路に面している。

海鼠壁のある西面や南の妻は敷地の内側を向いているため、道路から見えるのは溝手家住宅倉庫の板張りの東面が中心になる。敷地には入らないこと。

Q&A

Q溝手家住宅倉庫は道路から見られますか?
A東側の道路に面した東面の縦板張を見ることができます。海鼠壁のある西面は敷地の内側を向いており、道路からは見えにくい位置です。内部は非公開です。
Q溝手家住宅倉庫はいつ建てられたのですか?
A江戸時代中期にさかのぼり、昭和40年代(1965年から1974年)に改修されています。令和3年(2021年)に登録有形文化財に登録されました。
Q溝手家住宅倉庫はどのくらいの大きさですか?
A土蔵造二階建で建築面積は24平方メートルです。溝手家住宅の10棟のうちもっとも小さな建物です。
Q溝手家住宅倉庫はなぜ登録有形文化財に登録されたのですか?
A登録番号33-0344として「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録されました。文化庁は敷地の導入部の景観を形成している点を評価しています。
Q溝手家住宅倉庫は屋敷のどこに建っていますか?
A敷地の東面の中央、長屋門への通路の北側です。南北棟の切妻造で、西面に本瓦葺の庇付きの戸口を開いています。

基本情報

名称溝手家住宅倉庫
所在地岡山県都窪郡早島町早島字頓行1489
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和3年(2021年)2月4日登録
員数1棟
寸法土蔵造2階建、瓦葺、建築面積24平方メートル
所有者個人
公開状況非公開(東面は道路から見える)

参考文献

国指定文化財等データベース「溝手家住宅倉庫」(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00013641
文化遺産オンライン「溝手家住宅倉庫」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/588750
文化審議会の答申(登録有形文化財(建造物)の登録)について 令和2年7月17日(文化庁)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/pdf/93206101_02.pdf

最終更新日: 2026.09.24