富井家住宅主屋とは

富井家住宅主屋は、香川県仲多度郡多度津町家中にある文政11年(1828年)の武家住宅の主屋で、平成18年(2006年)10月18日に国の登録有形文化財(建造物)となった(文化庁)。読みは「とみいけじゅうたくしゅおく」。

文化庁の記録では、木造平屋建・瓦葺で建築面積は113平方メートル、建築年は文政11年(1828年)とされる。登録番号は37-0309である。

富井家住宅を構成する4棟のうち中心となる建物で、敷地の中央に南を正面にして建つ。多度津町は富井家住宅を、家中に残る多度津藩陣屋の武家屋敷と位置づけている。

建物のつくり

規模は桁行6間半・梁間4間半で、木造平屋建、切妻造・本瓦葺とする。四方に下屋を廻し、その上にのぞく外壁は漆喰で塗られている(文化庁)。

軒裏は垂木を波形に塗り込める仕上げで、主屋の外観を特徴づけている。建築面積113平方メートルは、4棟のなかでもっとも大きい。

登録有形文化財としての価値

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁は、富井家住宅主屋に大きな改変がなく、当時の中級武士の住宅の形式と外観を今日まで保っている点を評価している。

主屋が建った文政11年(1828年)は、多度津藩が家中に陣屋を開いた文政8年(1825年)の3年後にあたる(多度津町)。陣屋の建物の大半が明治以降に失われたなかで、藩士の住まいを具体的に示す建物として意味が大きい。

見どころ

いちばんの見どころは軒裏である。垂木を一本ずつ見せるのではなく、漆喰で波打つ形に塗り込めてあり、白い軒裏に垂木の並びが柔らかな起伏となって浮かぶ。平屋の住宅としては手間のかかった仕上げである。

外観は二段に見える。四方を廻る下屋が低い軒をつくり、その上に漆喰塗りの外壁が立ち上がって、切妻の本瓦屋根がのる。下屋の瓦と主屋根の瓦が重なる姿は、平屋ながら量感がある。

主屋の正面は南である。表口の前方には同じく登録有形文化財の門が建ち、主屋の南西には新座敷が渡廊下でつながる。主屋は4棟の配置の要にあたる。

見学について

富井家住宅主屋は個人の住まいで、2026年10月時点で内部の公開や見学受け付けの案内は見当たらない。主屋は敷地の中央、門の奥に建つため、道路からは門越しに屋根や上部の壁が見える程度と考えられる(配置からの判断)。

文化庁のデータベースには主屋の写真が掲載されており、軒まわりの様子を確かめることができる。現地では敷地に立ち入らず、道路から眺めたい。

Q&A

Q富井家住宅主屋はどこにありますか?
A香川県仲多度郡多度津町家中8-6にあります。多度津藩の陣屋が置かれた家中地区の武家屋敷で、敷地の中央に南を正面にして建っています。
Q富井家住宅主屋の内部は見学できますか?
A個人の住まいのため、2026年10月時点で内部公開の案内はありません。敷地に入らず、道路から外観を眺める形になります。
Q富井家住宅主屋はどのような建物ですか?
A文政11年(1828年)の木造平屋建で、桁行6間半・梁間4間半、切妻造・本瓦葺です。四方に下屋を廻し、上部の外壁は漆喰塗り、軒裏は垂木を波形に塗り込めています(文化庁)。
Q富井家住宅主屋は何が評価されていますか?
A大きな改変がなく、江戸時代の中級武士の住宅の形式と外観をよく残している点です(文化庁)。
Q富井家住宅主屋が登録有形文化財になったのはいつですか?
A平成18年(2006年)10月18日です(文化庁)。

基本情報

名称富井家住宅主屋(とみいけじゅうたくしゅおく)
所在地香川県仲多度郡多度津町家中8-6
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成18年(2006年)10月18日登録
員数1棟
寸法桁行6間半・梁間4間半、建築面積113平方メートル
所有者個人(多度津町の文化財一覧による)
公開状況個人の住まいのため内部の公開なし(公開の案内なし)

参考文献

最終更新日: 2026.10.20