勅使門へ渡るための石橋

善通寺誕生院勅使橋は、香川県善通寺市善通寺町にある石造の桁橋で、昭和11年(1936年)に架けられ、平成22年(2010年)に登録有形文化財に登録された。

勅使門の東、極楽堀に架かる。橋長6.5メートル、幅員3.6メートル。中央に橋脚を立てた二径間の桁橋で、路面は緩やかに起りをつけた太鼓橋とする。

誕生院の東側には堀があるため、門に達するには必ず橋を渡ることになる。北寄りの二十日橋が仁王門に対応するのに対し、善通寺誕生院勅使橋は勅使門に対応する。門と橋が組になって、境内への入口が二か所つくられている。

擬宝珠の大きさに出る性格

善通寺誕生院勅使橋の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」で、登録番号は37-0357。誕生院19件の登録番号のうち末尾にあたる。

路面の両側には擬宝珠付きの高欄をめぐらす。擬宝珠を載せた柱は片側に八本ずつ、両側で計十六本が立つ。文化庁の解説が指摘するのは、柱身の太さに比して宝珠が大きいこと、そして斗束を分銅形にしていることで、実用の欄干というより装飾を意識した造りであることが読み取れる。

勅使門は日常的に開かれる門ではない。その前に架かる橋が装飾を強めているのは、渡る回数ではなく、渡る場面の格を意識した結果と考えられる。

橋の側面から見る

橋の上に立つよりも、堀端から側面を見るほうがこの橋の形は分かりやすい。中央の橋脚を境に路面が緩く持ち上がり、水面に映る輪郭とあわせて緩い弧を描く。太鼓橋といっても勾配は穏やかで、歩いて渡るのに支障はない。

高欄は近づいて見たい。宝珠の丸みが柱の太さを上回っているため、遠目には柱の列より宝珠の列が先に目に入る。分銅形の斗束も、正面より斜めから見たときに輪郭が分かる。善通寺誕生院勅使橋は全長6.5メートルと短いので、細部を一つずつ確かめるのに時間はかからない。

見学の条件

善通寺誕生院勅使橋は境内東側、公道に面した堀に架かる。橋の全景は堀端の歩道から見え、拝観の受付を通る必要はない。

勅使門が閉じているため、橋を渡って境内に入れるとは限らない。日常の出入りは北の仁王門を使うことになる。総本山善通寺で有料になるのは戒壇めぐりと宝物館の拝観だけで、この橋は対象外である。撮影について個別の掲示はなく、公道側からであれば妨げるものはない。

Q&A

Q善通寺誕生院勅使橋の大きさはどれくらいですか?
A橋長6.5メートル、幅員3.6メートルの石造桁橋です。中央に橋脚を立てています。
Q善通寺誕生院勅使橋は渡れますか?
A正面の勅使門は日常的には開かれないため、通行できるとは限りません。参拝は北側の仁王門から入るのが通例です。
Q善通寺誕生院勅使橋の擬宝珠は何本ありますか?
A擬宝珠を載せた柱は片側に八本ずつ立ちます。柱の太さに対して宝珠が大きいのが特徴です。
Q善通寺誕生院勅使橋と二十日橋はどう違いますか?
Aどちらも極楽堀に架かる石造桁橋ですが、この橋は勅使門に、二十日橋は北の仁王門に対応します。
Q善通寺誕生院勅使橋はいつ架けられましたか?
A昭和11年(1936年)です。勅使門、太鼓塀、番所と同じ年の造営にあたります。

基本情報

名称善通寺誕生院勅使橋
所在地香川県善通寺市善通寺町3-615他
指定区分登録有形文化財
指定年平成22年(2010年)登録
員数1基
寸法石造桁橋、橋長6.5メートル、幅員3.6メートル、脚柱付
所有者宗教法人善通寺
公開状況公道側から常時見学可、通行は制限される場合あり

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース 善通寺誕生院勅使橋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00008189
文化庁 国指定文化財等データベース 善通寺誕生院二十日橋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00008188
総本山善通寺 境内の見どころ
https://zentsuji.com/keidai/

最終更新日: 2026.09.14