京都府の国 宝
National Treasures of 京都府京都府に所在する国宝。
大正十三年、比叡山横川の如法堂跡から銅筒に納められて出土した平安時代の金銅経箱。長元四年に上東門院藤原彰子が書写した法華経を納めた品で、蓋には籠字で妙法蓮華経の五字が刻まれる。京都国立博物館蔵の国宝。
七条刺納袈裟は、滋賀県大津市の延暦寺が所有する唐代の七条袈裟で、昭和41年に国宝に指定された。伝教大師が唐から請来したと伝えられ、麻地に色糸を刺繍した刺し子の袈裟で、麻製の遺品として極めてまれである。
比叡山延暦寺が所有する国宝の染織遺品。最澄が唐より将来した隋時代の絹の刺納衣で、布の断片を継いだ刺し子の僧衣。天台大師・智顗の所用と伝わる。麻の七条刺納袈裟と一括で指定され、現在は京都国立博物館に寄託される。
大阪・天野山金剛寺所有の国宝「剣〈無銘〉」は、反りのない両鎬造の平安古剣。寺伝では中興開山・阿観上人の持物とされ、三鈷柄の黒漆宝剣拵が附指定。現在は京都国立博物館に寄託され、展覧会で不定期に公開される。
京都国立博物館所蔵の国宝「芦手絵和漢朗詠抄」は、永暦元年(1160年)に能書藤原伊行が書写した上下二巻の完本。葦や水鳥に文字を潜ませた芦手絵の料紙、伊行唯一の確実な真筆という希少性、奥書の年記が見どころ。
京都国立博物館所蔵の国宝・一品経懐紙は、西行や寂蓮ら平安末期の歌人十四人が法華経二十八品を歌題に詠んだ現存最古の和歌懐紙。西行真筆と目される稀少な一枚を含む。成立の背景、興福寺一乗院旧蔵の伝来、見どころを紹介する。
京都国立博物館が保管する国宝「漢書楊雄伝第五十七」は、現存唯一とされる唐時代の顔師古注本写本。欧陽詢風の書、皇帝の諱を避けた欠筆、天暦2年(948)の訓点が、日中をまたぐ千年余りの学問の歴史を映し出す。
京都国立博物館が所蔵する鎌倉時代の国宝。山の彼方から金色の阿弥陀が斜めに身を向けて来迎し、観音・勢至ら六菩薩を従える一幅。截金と皆金色で荘厳され、胸と右掌に残る欠失は、臨終の人が握った五色の糸の跡と考えられている。
藤原公任が撰した儀式書『北山抄』巻第十「吏途指南」の現存唯一の自筆草稿。京都国立博物館蔵の国宝。紙背には公任の検非違使別当在任期の反故文書二十五通があり、うち二通の仮名消息は現存最古級として知られる。
国宝『古今和歌集巻第十二残巻(本阿弥切本)』は、夾竹桃文様を雲母で刷った舶載の唐紙に、恋歌を散らし書きした平安の名品。伝小野道風筆とされるが書写は院政期とみられ、名物切第一と称された一巻を京都国立博物館が収める。
明徳元年(1390)頃、足利義満の沙汰で熊野速玉大社の摂社・阿須賀神社に奉納された装束と調度の一括。袍や冠、蒔絵手箱、櫛29枚、銀製化粧道具までが神宝目録どおりに完存し、京都国立博物館に収蔵される国宝。
京都国立博物館が所蔵する高麗時代の装飾経。一〇〇六年に千秋太后が寵臣金致陽と発願した金字一切経の唯一の遺巻で、見返しの絵は年代の確実な高麗最古の紙本絵画として知られ、十四世紀末には近江の金剛輪寺に伝わった。
京都国立博物館が所蔵する国宝・浄名玄論は、学僧吉蔵による維摩経の注釈書を書写した八巻。第四巻と第六巻に慶雲三年(706年)の奥書をもち、年紀の明らかな最古級の写本として六朝風の筆跡とともに貴重とされる。
京都国立博物館所蔵の世説新書巻第六残巻は、7世紀後半から8世紀前半に書写された世界最古の世説新書写本である。規箴・捷悟二篇172行を残し、紙背の密教儀軌や角筆・白点の訓点とともに1951年に国宝に指定された。
天平13年(741)7月15日、僧正玄昉が聖武天皇らの安寧を祈って書写させた一千巻のうち、唯一現存する国宝の経巻です。天平写経の優品で平安後期の訓点も残る、京都国立博物館守屋コレクションの白眉といえます。
京都国立博物館が蔵する国宝の太刀〈銘則国〉。粟田口派の名工・則国の在銘作はきわめて少なく、本品はその数少ない一口である。鎌倉時代の作で、磨上げを経てなお姿よく、細直刃と精美な地鉄に京都の刀の品格がうかがえる。
京都国立博物館が保管する国宝、太刀〈銘安家〉。伯耆の刀工・安家の作と確実視される唯一の遺例で、磨り上げのない健全な姿に、小乱れに丁子を交えた刃文と地斑の地肌をとどめる。福岡藩主黒田家の旧蔵品で、銘は安綱に近い。
京都国立博物館が所蔵する国宝の手鑑「藻塩草」。奈良から室町にいたる古筆切を二百四十一葉あまり収め、江戸時代の古筆鑑定の台帳として伝来した。高野切や室町切など貴重な断簡を一帖に見られる、書の歴史をたどる屈指の集成である。
京都国立博物館所蔵の国宝「日本書紀」岩崎本は、推古天皇紀と皇極天皇紀の2巻からなる平安中期の古写本。和様の端正な筆跡に5系統の訓点と一条兼良の校合識語が重なり、本文・書道・国語学の三面で価値を持つ国宝である。
京都国立博物館が所蔵する国宝「日本書紀神代巻(吉田本)」。鎌倉時代の学者・卜部兼方が一行十四字に自筆で書写し、朱の訓点や紙背の裏書を加えた、神代巻の完存する現存最古本です。この裏書は最古の注釈書『釈日本紀』の基礎となりました。