旧平林家住宅(一星亭)南門とは

旧平林家住宅(一星亭)南門(きゅうひらばやしけじゅうたく いちぼしてい みなみもん)は、長野県東筑摩郡生坂村の平林家の屋敷に残る江戸時代後期の木造の門塀で、令和元年(2019年)12月5日に登録有形文化財となった。門口の間口は1.6メートルで、左右に袖塀が付く。

主屋の南東の隅から東へ延び、屋敷の南の面を区切っている。門と塀がひと続きになった形で、柱の間は4つある。

文化庁のデータベースは建築の時期を江戸後期とし、1751年から1830年の幅で示している。主屋と同じ時期の幅に入り、屋敷のなかでは古い部類に属する。

瀟洒な門塀としての価値

旧平林家住宅(一星亭)南門は登録番号20-0559、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録された。文化庁の解説は、ケヤキの上質な板戸や、木瓜形の木枠に格子を組んだ窓を挙げ、瀟洒な趣を備えた門塀と評している。

屋敷の北の側で土蔵の列が重厚な壁面をつくっているのに対し、南の側を受け持つこの門塀は、軽やかで細やかな意匠でまとめられている。重さと軽さを表と裏で使い分けたような屋敷の構えが、この門によって完成している。

腕木の屋根とケヤキの板戸

旧平林家住宅(一星亭)南門の屋根は切妻造の桟瓦葺で、柱から突き出した腕木がこれを支える。大きな梁や控え柱に頼らず、腕木で軒を持ち出す軽い構えである。

4つの柱間のうち、中央の2間の西側が門口で、幅1.6メートルの口にケヤキ製の板戸を開く。ケヤキは硬く木目の美しい材で、上質な建具に好んで使われる。

門口の両脇の間は真壁の漆喰塗で、柱を見せたまま白い壁を納める。その上のほうに窓を開け、木瓜の形の木枠の中に格子を組んでいる。木瓜形は屋敷の土蔵の扉や腰にも使われた形で、門にも同じ意匠が繰り返されている。

見学方法

旧平林家住宅(一星亭)南門は屋敷の南の面にある。内部をもつ建物ではないため、門の姿そのものが見どころになる。

見学会は村の教育委員会が開くことがあり、令和7年(2025年)3月2日にも行われた。それ以外の日は門を開けて入ることはできないので、旧平林家住宅(一星亭)南門の木瓜形の格子窓や腕木の軒は、敷地に立ち入らず外から眺めてほしい。

Q&A

Q旧平林家住宅(一星亭)南門はいつ造られましたか。
A文化庁のデータベースでは江戸後期で、1751年から1830年の幅で示されています。
Q旧平林家住宅(一星亭)南門はどんな形の門ですか。
A主屋の南東の隅から東へ延びる、柱間4つの門塀です。腕木で切妻造桟瓦葺の屋根を支え、左右に袖塀が付きます。
Q旧平林家住宅(一星亭)南門の見どころは何ですか。
A門口のケヤキ製の上質な板戸と、両脇の真壁漆喰塗の壁の上に開けた、木瓜形の木枠に格子を組んだ窓です。
Q旧平林家住宅(一星亭)南門が登録有形文化財になったのはいつですか。
A令和元年(2019年)12月5日です。登録番号は20-0559で、国土の歴史的景観に寄与するものとして登録されました。
Q旧平林家住宅(一星亭)南門は見学できますか。
A門の外観は屋敷の南の面で見られます。敷地に入れるのは村教育委員会の見学会の日に限られます。

基本データ

名称旧平林家住宅(一星亭)南門(きゅうひらばやしけじゅうたく いちぼしてい みなみもん)
所在地長野県東筑摩郡生坂村5497
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 20-0559
指定年令和元年(2019年)12月5日登録
員数1棟
寸法木造、瓦葺、間口1.6メートル、左右袖塀付
所有者生坂村
公開状況門の外観は屋敷の外から見られる(敷地内は村教育委員会の見学会のみ)

参考文献

国指定文化財等データベース 旧平林家住宅(一星亭)南門(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00013114
文化遺産オンライン 旧平林家住宅(一星亭)南門(文化庁)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/432592
広報いくさか 2025年2月号(一星亭見学会の案内、PDF)
https://www.village.ikusaka.nagano.jp/gyousei/kouhou/pdf/2025.02.pdf

最終更新日: 2026.09.28