旧平林家住宅(一星亭)西土蔵とは
旧平林家住宅(一星亭)西土蔵(きゅうひらばやしけじゅうたく いちぼしてい にしどぞう)は、長野県東筑摩郡生坂村の平林家の屋敷に建つ安政3年(1856年)の土蔵造2階建の蔵で、令和元年(2019年)12月5日に登録有形文化財となった。建築面積は59平方メートルで、北門が付属する。
主屋の北の背面に、東土蔵と並んで建つ。棟を東西に通した切妻造の桟瓦葺で、東土蔵と同じ向きにそろえている。
建築面積59平方メートルは、東土蔵(24平方メートル)の倍を超え、南土蔵(20平方メートル)のおよそ3倍にあたる。屋敷の土蔵のなかでいちばん大きい。
旧道の景観をつくる最大の蔵
旧平林家住宅(一星亭)西土蔵は登録番号20-0556、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録された。文化庁の解説は、敷地内で最大の土蔵であり、東土蔵とともに重厚な街路景観を形成していると評している。
2棟の土蔵が主屋の背後に並ぶことで、旧道の側には漆喰の壁と瓦屋根が続く面ができる。東土蔵より16年遅れて建てられたこの西土蔵は、先に建っていた蔵の隣に倍以上の大きさで加えられたことになり、幕末にかけての平林家の蓄えの大きさをうかがわせる。
軒裏まで塗り込めた壁と2つの戸口
旧平林家住宅(一星亭)西土蔵の外壁は漆喰塗で、軒の裏側まで塗り込めている。軒裏の木部を見せずに土と漆喰で包む仕上げで、壁から屋根の下までが白い面でつながる。東土蔵が腰に海鼠壁を張るのとは、外観の印象が異なる。
戸口は南の面に2か所あり、1つは中央、もう1つは東の端に開く。どちらも木瓜の形の縁取りを施した土戸を片引に立てる。片引は、扉を横に引いて開ける形式である。大きな蔵を2つの戸口で使い分けていたことが、この配置から読み取れる。
同じ木瓜形の縁取りは東土蔵の扉にも見られ、屋敷の蔵に共通する意匠になっている。
見学方法
旧平林家住宅(一星亭)西土蔵の内部は公開されていない。村の教育委員会が屋敷の見学会を開くことがあるが、蔵の中に入れるかどうかは、そのつどの案内による。
旧平林家住宅(一星亭)西土蔵の戸口は主屋に向いた南の面にあるため、2つの片引戸を見るには見学会で敷地に入る必要がある。敷地の外からは、軒裏まで白く塗り込めた大きな壁面が、東土蔵と並んで見える。敷地には立ち入らず、道から眺めてほしい。
Q&A
- 旧平林家住宅(一星亭)西土蔵はいつ建てられましたか。
- 安政3年(1856年)です。東土蔵より16年後に建てられました。
- 旧平林家住宅(一星亭)西土蔵が登録有形文化財になった理由は何ですか。
- 敷地内で最大の土蔵で、東土蔵とともに重厚な街路景観を形成していることが評価されました。令和元年(2019年)12月5日の登録で、登録番号は20-0556です。
- 旧平林家住宅(一星亭)西土蔵の大きさはどのくらいですか。
- 土蔵造2階建で建築面積は59平方メートルです。屋敷の3棟の土蔵のなかで最も大きく、北門が付属します。
- 旧平林家住宅(一星亭)西土蔵の外観の特徴は何ですか。
- 漆喰の外壁を軒の裏まで塗り込めていることと、南の面の中央と東端に木瓜形の縁取りの土戸を片引に立てた2つの戸口があることです。
- 旧平林家住宅(一星亭)西土蔵は見学できますか。
- 内部は非公開です。村教育委員会の見学会が開かれることがあります。外観の壁と屋根は敷地の外から見ることができます。
基本データ
| 名称 | 旧平林家住宅(一星亭)西土蔵(きゅうひらばやしけじゅうたく いちぼしてい にしどぞう) |
|---|---|
| 所在地 | 長野県東筑摩郡生坂村5497 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) 登録番号 20-0556 |
| 指定年 | 令和元年(2019年)12月5日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 土蔵造2階建、瓦葺、建築面積59平方メートル、北門付 |
| 所有者 | 生坂村 |
| 公開状況 | 通常は非公開(村教育委員会の見学会で公開されることがある) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース 旧平林家住宅(一星亭)西土蔵(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00013111
- 文化遺産オンライン 旧平林家住宅(一星亭)西土蔵(文化庁)
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/458279
- 広報いくさか 2025年2月号(一星亭見学会の案内、PDF)
- https://www.village.ikusaka.nagano.jp/gyousei/kouhou/pdf/2025.02.pdf
最終更新日: 2026.09.28