石動神社拝殿(新潟市)とは

石動神社拝殿は、新潟市北区白新町にある江戸末期(1830〜1867年)建築の入母屋造の拝殿で、平成16年(2004年)の改修を経て、平成20年(2008年)7月8日に国の登録有形文化財となった。

読みは「いするぎじんじゃはいでん」。葛塚の丘にある石動神社(新潟市)の拝殿で、本殿の前方に建ち、あいだの幣殿を介して本殿とつながる。長岡市五反田町にも同じ名の拝殿があるが、そちらは昭和9年(1934年)の別の建物である。

規模は桁行3間・梁間2間、建築面積は20平方メートル。屋根は入母屋造の桟瓦葺で、正面に一間の向拝を付ける。石段を上った参拝者が最初に向き合う建物で、この神社の登録文化財3棟のなかでもっとも大きい。

石動神社拝殿が登録された理由

石動神社拝殿は第60回の登録で、登録番号は15-0297。本殿・古峯神社本殿と同じ日に、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。丘の上に並ぶ社殿のうち、参道に正面を向けているのがこの拝殿である。

文化庁の解説から、つくりの要点を拾っておく。正面と両側面に、高欄付きの切目縁をめぐらせる。正面の建具は格子を組んだ桟唐戸、側面は板戸。内部は格天井を張った1室である。

装飾が集まるのは向拝である。組物は三斗組で、前後に拳鼻(こぶしばな)を付ける。柱の頭から突き出す木鼻は、貘(ばく)の姿に彫られている。貘は悪夢を食べるとされる想像上の獣で、象に似た長い鼻をもつ姿で表されることが多い。

石動神社拝殿の見どころ

まず向拝の柱の頭に目を向けたい。左右の木鼻が貘の姿に彫られており、象に似た長い鼻の表現を探すと見分けやすい。三斗組の前後には、渦を巻いた形の小さな拳鼻が付く。貘の木鼻と並べて見ると、彫物の大小の対比が分かる。

次に縁。高欄付きの切目縁は正面と両側面の三方だけで、背面にはまわらない。背面が幣殿に接していることと対応しており、縁の途切れ方から拝殿・幣殿・本殿の連なりが読み取れる。

建築年は江戸末期とされ、寛政8年(1796年)の本殿より新しい。本殿の絵様や蟇股とあわせて見ると、同じ境内で数十年の時代差をもつ装飾を見比べることができる。

石動神社拝殿の見学

石動神社拝殿は、石段を上った正面に建っており、外観は境内から見られる。内部の格天井を一般に公開する案内は見当たらない。

撮影についての掲示や案内は確認できなかった。参拝者や祭礼の妨げにならない範囲で外観を撮るにとどめたい。境内への行き方と祭礼の日程は、石動神社(新潟市)のページにまとめてある。

Q&A

Q石動神社拝殿(新潟市)はいつ建てられましたか?
A江戸末期(1830〜1867年)の建築とされ、平成16年(2004年)に改修されています。
Q石動神社拝殿(新潟市)はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成20年(2008年)7月8日に、本殿・古峯神社本殿とともに登録されました。登録番号は15-0297です。
Q石動神社拝殿(新潟市)はどのような建物ですか?
A桁行3間・梁間2間、建築面積20平方メートルの入母屋造桟瓦葺の拝殿です。正面に一間向拝を付け、正面と両側面に高欄付きの切目縁をめぐらせています。
Q石動神社拝殿(新潟市)の見どころは何ですか?
A向拝の三斗組と拳鼻、貘の姿に彫った木鼻です。三方だけにまわる縁からは、幣殿を介して本殿へつながる構成も読み取れます。
Q石動神社拝殿(新潟市)の内部は見られますか?
A格天井を張った1室の内部を公開する案内は見当たりません。外観は境内から見ることができます。

基本情報

名称石動神社拝殿
所在地新潟県新潟市北区白新町1-1-11
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成20年(2008年)7月8日登録
員数1棟
寸法建築面積20平方メートル(桁行3間、梁間2間)
所有者宗教法人石動神社
公開状況外観は境内から見学可、内部公開の案内なし

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁):石動神社拝殿(新潟市北区白新町)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007196
文化遺産オンライン:石動神社拝殿(新潟市)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/142958
新潟市:市内の国登録文化財一覧
https://www.city.niigata.lg.jp/kanko/bunka/rekishi/bunkazai/ichiran/touroku.html

最終更新日: 2026.10.04