ヤマサン醤油洋館とは
ヤマサン醤油洋館は、香川県小豆郡小豆島町馬木のヤマサン醤油の醸造場にある昭和初期の木造平屋建の小さな洋館で、昭和34年(1959年)に現在地へ移築され、平成15年(2003年)に登録有形文化財に登録された。
ボイラー室の南、操作場の西に、棟を東西に向けて建つ。桁行4.4メートル、梁間3.2メートルの1室だけの建物で、建築面積は14平方メートル。ヤマサン醤油の登録文化財11件のうちで最も小さい。
醤油蔵と作業棟が並ぶ醸造場の中で、ヤマサン醤油洋館だけが住宅の種別で登録されている。移築前にどこに建ち、どのように使われていたかは、文化庁のデータベースには記されていない。
ヤマサン醤油洋館が登録された理由
ヤマサン醤油のほかの10件の登録基準が「国土の歴史的景観に寄与しているもの」であるのに対し、ヤマサン醤油洋館だけは「造形の規範となっているもの」で登録されている。景観の一部としてではなく、建物そのもののデザインが評価されたことになる。
文化庁の解説は、小規模ながら縦長の窓や背の高いプロポーションといった洋風建築の要素を備えている点を挙げる。14平方メートルという小さな建物に、昭和初期の洋館らしい造形の要点がまとまっていることが、登録の理由である。
ヤマサン醤油洋館の見どころ
ヤマサン醤油洋館でまず見たいのは屋根である。袴腰形の半切妻造で、切妻の妻の頂部だけを小さく寄棟風に切り落とした形をとる。そこにスパニッシュ瓦と呼ばれる洋瓦を葺いており、周りの醸造場の桟瓦とは波の形も色合いも違う。
壁に開けられた縦長の窓と、床面積のわりに背の高い立ち姿も見どころである。平面が小さいぶん、高さが強調され、隣に並ぶ平屋の作業棟の中で輪郭がくっきり浮かぶ。
昭和34年(1959年)の移築を経ても、洋風の要素が失われずに残っている点にも注目したい。瓦や窓といった取り替えの利く部分に、当初の意匠がどこまで保たれているかを確かめるのが、この建物を見る楽しみになる。
ヤマサン醤油洋館の見学方法
ヤマサン醤油洋館は醸造場の内側、ボイラー室の南に建っており、見学は予約制の蔵見学による。1室だけの小さな建物なので、内部よりも外観、とくに屋根の形と洋瓦、縦長の窓を見るのが中心になる。
順路に含まれるかは予約の際に確かめ、撮影してよい範囲は案内の際に尋ねてほしい。
Q&A
- ヤマサン醤油洋館はどのような建物ですか?
- ヤマサン醤油洋館は、昭和初期に建てられ昭和34年(1959年)に移築された木造平屋建の1室の洋館で、桁行4.4メートル、梁間3.2メートル、建築面積14平方メートルです。
- ヤマサン醤油洋館はなぜ登録有形文化財になったのですか?
- ヤマサン醤油洋館は「造形の規範となっているもの」として平成15年(2003年)9月19日に登録されました。縦長の窓や背の高いプロポーションなど、洋風建築の要素を備えている点が評価されています。
- ヤマサン醤油洋館の屋根にはどんな特徴がありますか?
- ヤマサン醤油洋館の屋根は袴腰形の半切妻造で、スパニッシュ瓦と呼ばれる洋瓦を葺いています。
- ヤマサン醤油洋館はもともとどこにあったのですか?
- ヤマサン醤油洋館は昭和34年(1959年)に現在地へ移築されたことが記録されていますが、移築前の場所や用途は文化庁のデータベースには記されていません。
- ヤマサン醤油洋館は見学できますか?
- ヤマサン醤油洋館は醸造場の内側にあり、見学は予約制の蔵見学によります。順路に含まれるかは予約時に確認してください。
基本情報
| 名称 | ヤマサン醤油洋館 |
|---|---|
| 所在地 | 香川県小豆郡小豆島町馬木字石井甲140-2 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成15年(2003年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 建築面積14㎡(木造平屋建) |
| 所有者 | 文化庁データベースに記載なし |
| 公開状況 | 敷地内は予約制の蔵見学で案内 |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)ヤマサン醤油洋館
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003624
- 小豆島町「ヤマサン醤油株式会社」
- https://www.town.shodoshima.lg.jp/kanko/miru/sangyo/yamasan.html
最終更新日: 2026.09.24