飯田家住宅味噌蔵はどんな建物か

飯田家住宅味噌蔵は、長野県安曇野市豊科高家にある明治期の土蔵造2階建の蔵で、平成17年(2005年)に国の登録有形文化財に登録された。桁行3間、梁間2間、建築面積20平方メートルと、飯田家住宅の建物のなかで最も小さい。

質蔵の北西に、南を正面にした東西棟として建つ。登録番号は20-0239である。

名称のとおり、家で仕込む味噌を寝かせておく蔵と考えられる。文化庁の解説は用途について、名称以上のことを記していない。

登録の理由

文化庁が示す登録基準は、国土の歴史的景観への寄与である。飯田家住宅味噌蔵は主屋の北東に寄り集まる蔵の一角を占め、質蔵・文庫蔵・隠居屋とともに、暮らしを支える蔵の並びをつくっている。

小さな蔵でも、仕上げは手を抜いていない。垂木と桁まで漆喰で塗り込めた外観は、屋敷の大きな蔵と同じ流儀でまとめられており、飯田家住宅味噌蔵が屋敷の構えの一部として扱われていたことを示している。

見どころ

軒先を見上げると、ほかの蔵との違いが分かる。軒の出がやや大きく、しかも垂木と桁を白漆喰で塗り込めているため、軒裏まで白い面が続く。木部を見せない、いわゆる塗籠の仕上げである。

腰まわりは下見板張とする。質蔵や文庫蔵・隠居屋が腰を海鼠壁とするのに対し、味噌蔵は板で腰を守っている。同じ屋敷のなかで、蔵の格や用途によって仕上げを使い分けた跡として見ると面白い。

出入口は南面の中央にひとつだけで、片引戸を建て込む。窓は東面に開く。屋根は切妻造桟瓦葺で、飯田家住宅味噌蔵の小ささに比べて軒がよく張り出して見える。

飯田家住宅味噌蔵の見学方法

飯田家住宅味噌蔵は個人の住宅の敷地内にあり、内部は公開されていない。

主屋の北東、蔵が集まる一角の奥に建つ小さな建物で、道路から姿を見分けるのは難しいと考えておきたい。撮影も道路から見える範囲に限る。

屋敷への行き方と外からの見学については、飯田家住宅のページを見てほしい。

Q&A

Q飯田家住宅味噌蔵はいつ建てられましたか?
A文化庁の登録原簿では明治期の建築とされています。
Q飯田家住宅味噌蔵はどのくらいの大きさですか?
A桁行3間、梁間2間、建築面積20平方メートルで、飯田家住宅の建物のなかで最も小さい蔵です。
Q飯田家住宅味噌蔵の外観にはどんな特徴がありますか?
A軒の出がやや大きく、垂木と桁まで白漆喰で塗り込めています。腰は海鼠壁ではなく下見板張です。
Q飯田家住宅味噌蔵の出入口はどこにありますか?
A南面の中央にひとつあり、片引戸を建て込んでいます。窓は東面に開いています。
Q飯田家住宅味噌蔵は見学できますか?
A個人の住宅の敷地内にあるため公開されていません。敷地の奥に建つため、道路から見るのも難しい建物です。

基本データ

名称飯田家住宅味噌蔵
所在地長野県安曇野市豊科高家604-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成17年(2005年)登録
員数1棟
寸法土蔵造2階建、瓦葺、建築面積20平方メートル
所有者個人
公開状況個人の住宅の敷地内にあり非公開。外観は道路から

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)飯田家住宅味噌蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00005171
八十二文化財団 信州の文化財 飯田家住宅味噌蔵
https://www.82bunka.or.jp/bunkazai/detail.php?no=5842
安曇野市 文化財一覧
https://www.city.azumino.nagano.jp/site/kyoiku/10156.html

最終更新日: 2026.09.22