飯田家住宅物置二はどんな建物か
飯田家住宅物置二は、長野県安曇野市豊科高家にある昭和前期の木造平屋建の物置で、平成17年(2005年)に国の登録有形文化財に登録された。飯田家住宅の13件のうち、年代が昭和に入る唯一の建物である。
敷地の南西の隅を囲むように建つ。物置一の南から南へ延び、角で直角に折れて東へ向かい、門番所に接続する。折れ曲がった全体の長さは桁行延16間、奥行にあたる梁間は1間半で、建築面積は87平方メートル、登録番号は20-0246である。
細長い平面を鉤の手に折った形は、建物というより、屋根のかかった塀に近い。
登録の理由 ― 屋敷の角を閉じる物置
登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。飯田家住宅物置二は、西辺の米蔵・物置一の列と、南西の門番所との間をつなぎ、屋敷の南西の角を建物で閉じている。
昭和前期という年代にも意味がある。江戸後期の主屋から始まった屋敷の外周は、明治後期に門番所や塀が加わってほぼ整い、この物置によって南西の角が埋められた。屋敷の囲いが完成した最後の段階を示す建物といえる。
見どころ
外と内で顔がまったく違う。敷地の外に面する西壁と南壁は、柱を塗り込めた大壁造の白漆喰塗で、腰を下見板張とする。道路の側から見れば、白壁が続く堅い囲いである。
一方、敷地の内側は壁を設けない吹放ちになっている。柱と屋根だけの開いた側から、荷を出し入れしやすくしたつくりと考えられる。外には閉じ、内には開くという性格が、飯田家住宅物置二の役目をよく表している。
飯田家住宅物置二の見学方法
飯田家住宅物置二は個人の住宅の敷地内にあり、内部に立ち入ることはできない。
外から見えるのは、敷地の西側と南側に面した白壁の面である。吹放ちの内側は敷地の中を向いているため、道路からは見えない。撮影は道路からの外観に限る。
屋敷への行き方と見学の注意は、飯田家住宅のページにまとめてある。
Q&A
- 飯田家住宅物置二はいつ建てられましたか?
- 文化庁の登録原簿では昭和前期の建築です。飯田家住宅の13件のなかで、年代が昭和に入る唯一の建物です。
- 飯田家住宅物置二はどんな形をしていますか?
- 物置一の南から南へ延び、直角に折れて門番所に接続する鉤の手の平面です。桁行は延べ16間、梁間は1間半です。
- 飯田家住宅物置二の外側と内側はどう違いますか?
- 敷地の外に面する西壁と南壁は白漆喰塗で腰を下見板張とし、敷地の内側は壁のない吹放ちになっています。
- 飯田家住宅物置二の大きさは?
- 木造平屋建で、建築面積は87平方メートルです。
- 飯田家住宅物置二は見学できますか?
- 個人の住宅の敷地内にあるため公開されていません。敷地の西側と南側の道路から、外に面した白壁を見ることになります。
基本データ
| 名称 | 飯田家住宅物置二 |
|---|---|
| 所在地 | 長野県安曇野市豊科高家604-1 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成17年(2005年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造平屋建、瓦葺、建築面積87平方メートル |
| 所有者 | 個人 |
| 公開状況 | 個人の住宅の敷地内にあり非公開。外観は道路から |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)飯田家住宅物置二
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00005178
- 文化遺産オンライン 飯田家住宅物置二
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/140948
- 八十二文化財団 信州の文化財 飯田家住宅物置二
- https://www.82bunka.or.jp/bunkazai/detail.php?no=5847
- 安曇野市 文化財一覧
- https://www.city.azumino.nagano.jp/site/kyoiku/10156.html
最終更新日: 2026.09.22