児玉家住宅南塀石垣はどんな建物か

児玉家住宅南塀石垣は、長野県東御市大字和にある明治34年(1901年)頃の石積擁壁で、平成12年(2000年)に国の登録有形文化財に登録された。登録番号は20-0086である。

表門の西端から松代・祢津往還道に沿って西門に至るまで続く。傾斜地の斜面を造成するために築かれた擁壁で、見かけ3段の亀甲積石垣の上に、木造塀の土台石が載る。

長さは文化庁の構造欄が延長34メートル、解説文が約40メートルとする。測る区間の取り方の違いと考えられるため、ここでは両方を挙げておく。

なぜ登録されたのか

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、土蔵の下の亀甲積石垣、表門、西門とともに、往還道沿いに小城郭風の景観をつくると記す。

この石垣は屋敷の土地そのものをつくった構造物でもある。斜面を削り、石を積んで平場を得たうえで、その上に表門や塀が建てられた。建物より先にこの石垣があり、屋敷の配置はここから決まっている。

見どころ

石の積み方を近くで見たい。亀甲積は石の面を六角形に近く整えて積む方法で、目地が蜂の巣のような連続した線を描く。見かけ3段という表現は、高さ方向に3段の区切りが見えることを指す。

石垣の天端に載る土台石も見ておきたい。木造塀の柱はこの石の上に立つ。石垣と塀が別々の工事でありながら、ひと続きの壁面として見えるよう高さが調整されている。

道の向かい側まで下がると、東端の土蔵から西端の西門まで石垣が一本の線で結ばれているのが分かる。屋敷の南面は、この線の上に載っている。

児玉家住宅南塀石垣の見学方法

南塀石垣は往還道に面しているため、外観はいつでも見られる。12件のなかで、土蔵と並んでもっとも見やすい対象である。

石の積み方を見るには石垣に近づき、全体の線を見るには道の反対側に下がる。2つの距離で見ると印象が変わる。撮影は道からであれば差し支えない。屋敷の内側に入れるのは、屋敷内のカフェの営業日である。

屋敷への行き方と見学条件は児玉家住宅のページにまとめている。

Q&A

Q児玉家住宅南塀石垣はいつ築かれましたか?
A文化庁の登録原簿は明治34年(1901年)頃としています。屋敷の造成にともなって築かれた擁壁です。
Q児玉家住宅南塀石垣の長さはどのくらいですか?
A文化庁の構造欄は延長34メートル、解説文は約40メートルとしています。測る区間の違いと考えられ、数値には差があります。
Q児玉家住宅南塀石垣はどんな積み方ですか?
A見かけ3段の亀甲積です。石の面を六角形に近く整えて積み、天端に木造塀の土台石を載せています。
Q児玉家住宅南塀石垣は見学できますか?
A往還道に面しているため、外側からいつでも見られます。屋敷の内側に入れるのはカフェの営業日です。
Q児玉家住宅南塀石垣はなぜ登録有形文化財なのですか?
A登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」です。表門や西門、土蔵の下の石垣とともに往還道沿いに城郭風の景観をつくる点が評価されています。

基本データ

名称児玉家住宅南塀石垣
所在地長野県東御市大字和7785
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成12年(2000年)登録
員数1棟
寸法石造、延長34メートル
所有者有限会社ヤマタマ
公開状況往還道に面し外側から見学可能

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)児玉家住宅南塀石垣
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001823
東御市 児玉家住宅
https://www.city.tomi.nagano.jp/category/kenzobutsu/160195.html

最終更新日: 2026.09.17