児玉家住宅長屋はどんな建物か

児玉家住宅長屋は、長野県東御市大字和にある明治34年(1901年)頃の木造2階建の付属屋で、平成12年(2000年)に国の登録有形文化財に登録された。登録番号は20-0081である。

主屋の東方、敷地の東辺に沿って南北に長く建つ。桁行11間、梁行3間、建築面積は83平方メートル。屋根は桟瓦葺切妻造である。

南の端は乾燥部屋に続き、北の妻面には東門が取り付く。内部は表長屋、長屋、便所に分かれ、屋敷で働く人と物を受け止める建物として使われた。

なぜ登録されたのか

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。11間の長さで敷地の東辺を締め、味噌部屋・乾燥室、馬屋、東門と連なって屋敷の外周をつくる。単体の意匠より、屋敷の縁を形づくる役割で評価された建物といえる。

付属屋は改築されて失われやすい。長屋・味噌部屋・乾燥室・馬屋という働くための建物が、主屋や蔵と一緒に残っている点が、この屋敷を12件まとめて登録するに足るものにしている。

見どころ

西を向いた前面には土庇がかかる。屋敷の内側から見ると、長い庇の下が通路のように連続し、雨の日でも軒下を伝って北の端から南の端まで移動できる構えになっている。

東を向いた面は屋敷の外側にあたる。文化庁の解説によれば、この面の開口には窓庇を付けて景観に配慮している。裏に回る面にまで庇を並べるのは、外から見られることを意識した造りである。

北の妻面に東門が直接取り付いている点も見ておきたい。門と長屋が一体になって、裏庭への入口を絞る形になっている。

児玉家住宅長屋の見学方法

長屋は住まいの敷地の内側にあり、内部は公開されていない。屋敷内のカフェの営業日に見学の案内があり、そのときに外観を間近で見られる。

外から輪郭をつかむなら、屋敷の東側の道から屋根の連なりを追うとよい。11間の長さは、正面に立つよりも斜めから見たほうが実感できる。撮影は、屋敷の内側では案内の際に可否を確かめたい。

屋敷への行き方と見学条件は児玉家住宅のページにまとめている。

Q&A

Q児玉家住宅長屋はいつ建てられましたか?
A文化庁の登録原簿は明治34年(1901年)頃としています。土蔵や表門と同じ時期にあたります。
Q児玉家住宅長屋の内部はどうなっていますか?
A内部は表長屋、長屋、便所に分かれています。桁行11間、梁行3間の細長い建物です。
Q児玉家住宅長屋は見学できますか?
A内部は公開されていません。屋敷内のカフェの営業日に見学の案内があり、外観を近くから見ることができます。
Q児玉家住宅長屋はなぜ登録有形文化財なのですか?
A登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」です。敷地の東辺を締め、屋敷の外周をつくる役割が評価されています。
Q児玉家住宅長屋の庇にはどんな特徴がありますか?
A西の前面は土庇とし、東面の開口には窓庇を付けています。屋敷の外側に向く面にも庇を並べ、景観に配慮したつくりです。

基本データ

名称児玉家住宅長屋
所在地長野県東御市大字和7785
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成12年(2000年)登録
員数1棟
寸法木造2階建、瓦葺、建築面積83平方メートル
所有者有限会社ヤマタマ
公開状況住まいの敷地内にあり内部は非公開。案内時のみ

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)児玉家住宅長屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001815
東御市 児玉家住宅
https://www.city.tomi.nagano.jp/category/kenzobutsu/160195.html

最終更新日: 2026.09.17