児玉家住宅北塀はどんな建物か

児玉家住宅北塀は、長野県東御市大字和にある明治43年(1910年)頃の木造の塀で、平成12年(2000年)に国の登録有形文化財に登録された。登録番号は20-0088である。

敷地の西北辺を限る塀で、西塀の北妻面から始まり、6間分進んだ地点で東へ折れて蚕室の西南端にある裏口へ取り付く。屋根は桟瓦葺の切妻で、柱を見せる真壁造の土塀とする。

長さについては、文化庁の記録のなかで数値が一致しない。構造欄は延長37メートルとし、解説文は折曲延長26間と記す。折れ曲がりを含めた測り方と直線の測り方の違いと考えられるため、ここでは両方を挙げておく。

なぜ登録されたのか

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。塀そのものに凝った意匠はない。文化庁の解説も簡素な土塀と記す。それでも登録されたのは、この塀が屋敷の輪郭を閉じているからである。

12件の登録のうち4件は塀と石垣である。建物だけでなく境界の構造まで含めて登録されたことで、屋敷の外周がどこまでで、どこに出入口があるかが記録として残った。

見どころ

外側に並ぶ控えを数えてみたい。2間ごとに鉄棒で控えをとり、長い塀が風で倒れないようにしている。真壁造で柱が見えるため、控えの位置と柱の割付が対応しているのが分かる。

石の土台の上に立つ点も見ておきたい。地面から直接立ち上げず、石を敷いてから土壁を載せることで、雨の跳ね返りによる傷みを抑えている。

西北の部分には裏口が開く。表門、西門、東門と合わせると、この屋敷には性格の違う出入口が少なくとも4か所あったことになる。裏口は畑や竹林へ出るための戸である。

児玉家住宅北塀の見学方法

北塀は敷地の外周にあたるため、外側の道からその姿を見られる。屋敷の西北へ回り込むと、塀が途中で東に折れる地点が確かめられる。

塀の内側は住まいの敷地である。内側から見られるのは、屋敷内のカフェの営業日に行われる見学の案内のときになる。撮影は外側からであれば差し支えない。

屋敷への行き方と見学条件は児玉家住宅のページにまとめている。

Q&A

Q児玉家住宅北塀はいつ建てられましたか?
A文化庁の登録原簿は明治43年(1910年)頃としています。蚕室や東門と同じ、造営の終盤にあたる時期です。
Q児玉家住宅北塀の長さはどのくらいですか?
A文化庁の構造欄は延長37メートルとし、解説文は折曲延長26間と記しています。測り方の違いと考えられ、数値には差があります。
Q児玉家住宅北塀はどんなつくりですか?
A桟瓦葺の切妻屋根を載せた真壁造の土塀です。石の土台の上に立ち、外側には2間ごとに鉄棒の控えが付きます。
Q児玉家住宅北塀は見学できますか?
A敷地の外周にあたるため、外側の道から見ることができます。内側から見るには屋敷内のカフェの営業日の見学案内を利用します。
Q児玉家住宅北塀はなぜ登録有形文化財なのですか?
A登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」です。屋敷の西北辺を限り、外周の輪郭をつくる役割が評価されています。

基本データ

名称児玉家住宅北塀
所在地長野県東御市大字和7785
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成12年(2000年)登録
員数1棟
寸法木造、延長37メートル
所有者有限会社ヤマタマ
公開状況敷地の外周にあり外側から見学可能

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)児玉家住宅北塀
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001816
東御市 児玉家住宅
https://www.city.tomi.nagano.jp/category/kenzobutsu/160195.html

最終更新日: 2026.09.17