児玉家住宅馬屋はどんな建物か

児玉家住宅馬屋は、長野県東御市大字和にある昭和初期の木造平屋建の馬屋で、平成12年(2000年)に国の登録有形文化財に登録された。登録番号は20-0080である。

独立した棟ではなく、蚕室の東妻面に張り出した間口2間・奥行4間の下屋部分がこの馬屋にあたる。建築面積は20平方メートルで、12件のなかでもっとも小さい。

12件のうち、明治期に建てられていないのはこの馬屋だけである。屋敷の完成式が明治43年(1910年)に行われたあと、昭和に入ってから付け足された建物ということになる。

なぜ登録されたのか

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。東面と北面は大壁造として裏の畑地や竹林に向き、東南端では東門に取り付く屋根付の土塀に接続する。屋敷の裏側の輪郭をつくる一部として登録された。

文化庁の解説は、これが乗馬用の馬屋であり、簡素ながら隠居分家した児玉分家の繁栄をうかがわせる施設だと記す。農耕や運搬のためではない馬を置く場所が屋敷の中にあること自体が、この家の暮らし方を示している。

見どころ

まず、建物が独立していないことを確かめたい。蚕室の妻面から張り出した下屋であり、屋根は蚕室の屋根から続いて低く下りてくる。既存の棟に寄りかかる形で増築された、昭和の小さな工事の跡である。

東面と北面は柱を塗り込めた大壁とする。屋敷の外周に向く面を閉じた壁にすることで、裏の畑地や竹林との境が締まる。内側から見る顔と外から見る顔が違う建物である。

東南の端で土塀に取り付く部分も見どころになる。馬屋、土塀、東門が一続きになり、裏庭への通路が絞られている。

児玉家住宅馬屋の見学方法

馬屋は住まいの敷地の奥、蚕室の東側にある。内部は公開されておらず、屋敷内のカフェの営業日に行われる見学の案内で外観を見ることになる。

小さく、しかも蚕室に取り付いているため、離れた位置からは見分けにくい。蚕室の東妻面に低い屋根が張り出している箇所を探すと分かる。撮影は案内の際に可否を確かめたい。

屋敷への行き方と見学条件は児玉家住宅のページにまとめている。

Q&A

Q児玉家住宅馬屋はいつ建てられましたか?
A文化庁の登録原簿は昭和初期としています。12件のなかで唯一、明治期の建物ではありません。
Q児玉家住宅馬屋はどのくらいの大きさですか?
A間口2間・奥行4間、建築面積20平方メートルで、12件のなかでもっとも小さい建物です。
Q児玉家住宅馬屋はどこにありますか?
A蚕室の東妻面に張り出した下屋部分がこの馬屋です。独立した棟ではありません。
Q児玉家住宅馬屋には何の馬がいたのですか?
A文化庁の解説は乗馬用の馬屋と記しています。農耕用ではなく、隠居分家した児玉分家の暮らしぶりを示す施設と評されています。
Q児玉家住宅馬屋は見学できますか?
A内部は公開されていません。屋敷内のカフェの営業日に見学の案内があり、外観を見ることができます。

基本データ

名称児玉家住宅馬屋
所在地長野県東御市大字和7785
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成12年(2000年)登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積20平方メートル
所有者有限会社ヤマタマ
公開状況住まいの敷地内にあり内部は非公開。案内時のみ

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)児玉家住宅馬屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001819
東御市 児玉家住宅
https://www.city.tomi.nagano.jp/category/kenzobutsu/160195.html

最終更新日: 2026.09.17