児玉家住宅東門はどんな建物か
児玉家住宅東門は、長野県東御市大字和にある明治43年(1910年)頃の木造の門で、平成12年(2000年)に国の登録有形文化財に登録された。登録番号は20-0084である。
主屋と蚕室に囲まれた裏庭へ通じる間口1間の棟門で、南北に棟を向けた桟瓦葺の切妻造とする。間口は2.4メートル、9.8メートルの袖塀が付く。
南は長屋の北妻面の西端に取り付き、北は屋根付の土塀に接続する。門だけが独立して立つのではなく、長屋と塀の間に挟まれた通路の入口として組み込まれている。
なぜ登録されたのか
登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。屋敷の裏手の動線を絞る位置にあり、長屋・馬屋・土塀と連続して東側の外周をつくる。
文化庁の解説は、長屋の東面や馬屋の東南端から南へ下る土塀の線よりも、門構えが引っ込んだ位置にあることを記す。外周の線をまっすぐ通さず、門の前に小さな溜まりをつくる構えである。屋敷の正面にあたる表門とは役割も格も違う門だが、屋敷の構成を理解するうえでは欠かせない。
見どころ
門が引っ込んで建つことで生まれる、前面の余地を見たい。土塀の線から一歩下がった位置に門があるため、門の前に立つと左右の塀が両側から迫る形になる。裏口でありながら、通る人の速度を落とす構えになっている。
間口1間という寸法も確かめておきたい。人と荷が通るだけの幅で、表門の3間とは目的が違う。日常の裏動線に必要なだけの大きさで納めている。
南側で長屋の妻面に直接取り付く納まりも見どころになる。門の屋根と長屋の屋根が近接し、境目で瓦の流れが変わる。
児玉家住宅東門の見学方法
東門は住まいの敷地の内側にあり、往還道からは見えない。屋敷内のカフェの営業日に行われる見学の案内で、長屋の北端に取り付く門として見ることになる。
見る位置としては、裏庭側から門を振り返る形がよい。主屋と蚕室に囲まれた空間から、門の間口越しに長屋の側が見通せる。撮影は案内の際に可否を確かめたい。
屋敷への行き方と見学条件は児玉家住宅のページにまとめている。
Q&A
- 児玉家住宅東門はいつ建てられましたか?
- 文化庁の登録原簿は明治43年(1910年)頃としています。蚕室や北塀と同じ、屋敷の造営の終盤にあたる時期の建物です。
- 児玉家住宅東門はどんな形式の門ですか?
- 間口1間の棟門で、桟瓦葺、切妻造です。間口は2.4メートル、9.8メートルの袖塀が付きます。
- 児玉家住宅東門はどこに通じていますか?
- 主屋と蚕室に囲まれた裏庭に通じています。南は長屋の北妻面に取り付き、北は屋根付の土塀に接続します。
- 児玉家住宅東門は見学できますか?
- 敷地の内側にあるため、屋敷内のカフェの営業日に行われる見学の案内で見ることになります。
- 児玉家住宅東門と表門の違いは何ですか?
- 表門は間口7.5メートルの四脚門で屋敷の正面にあたり、東門は間口2.4メートルの棟門で裏庭への出入口です。
基本データ
| 名称 | 児玉家住宅東門 |
|---|---|
| 所在地 | 長野県東御市大字和7785 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成12年(2000年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造、瓦葺、間口2.4メートル、9.8メートルの袖塀付 |
| 所有者 | 有限会社ヤマタマ |
| 公開状況 | 住まいの敷地内にあり見学は案内時のみ |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)児玉家住宅東門
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001821
- 東御市 児玉家住宅
- https://www.city.tomi.nagano.jp/category/kenzobutsu/160195.html
最終更新日: 2026.09.17