奈良県の重 要 文 化 財
Important Cultural Property of 奈良県奈良県に所在する重要文化財。
奈良県の個人宅に伝わる重要文化財「紙本著色天台岳中石橋図〈襖貼付六〉」は、江戸中期の南画家・彭城百川(1697–1752)が宝暦元年(1751)に制作した最晩年の傑作です。中国・天台山の天然石橋と五百羅漢伝説を描き、襖六面に展開する大画面の彩色画は、廃絶した塔頭・慈門院に伝来した全41面の障壁画群「旧慈門院障壁画」の一画をなします。日本南画黎明期の最重要作例として、日本人画家が中国南宗画と建築空間をいかに融合させたかを示します。
奈良県に個人蔵として伝わる重要文化財「紙本著色一遍上人絵巻」(4巻)は、時宗を開いた一遍上人の生涯を描いた紙本著色の絵巻物です。約20本ほどが知られる宗俊本系統の貴重な伝本のひとつとして、鎌倉時代の大和絵の伝統と時宗の精神を今に伝えています。
奈良国立博物館に寄託される重要文化財「熊野十二社権現御正体〈十三尊〉」の魅力を紹介。鍍銀・鍍金の鏡板に浮かぶ十三尊の世界と、熊野信仰の歴史を解説します。
宇太水分神社末社春日神社本殿は、宇陀市菟田野の宇太水分神社にある室町時代中期の重要文化財。国宝の本殿と同じ一間社隅木入春日造を少し小ぶりに建て、春日大社・興福寺の荘園の縁で勧請されたと伝わる。見どころと瑞垣内拝観を紹介。
宇太水分神社末社宗像神社本殿は、宇陀市菟田野の宇太水分神社にある室町時代後期の重要文化財。春日造が4棟並ぶ高台に、ただ1棟の一間社流造として建つ。隣の春日神社本殿との屋根の向きの違い、修理の経緯、瑞垣内拝観を紹介。
奈良市忍辱山町の圓成寺境内、春日堂・白山堂のすぐ東隣に覆屋で守られて建つ鎌倉時代後期の社殿。一間社春日造で向拝を唐破風とし、奈良県内最古級の例とされる。昭和27年(1952年)に重要文化財に指定された。
奈良市忍辱山町、圓成寺の西南約200メートルの共同墓地に立つ鎌倉時代後期の石造五輪塔。地輪に元亨元年(1321年)と一結衆の銘があり、奈良県内で最古の紀年銘を持つ。高さ約2.34メートル、昭和32年(1957年)に重要文化財指定。
生駒市上町の圓證寺境内に立つ室町時代後期の石造五輪塔。筒井順慶の父順昭の供養塔で、法名と天文19年(1550年)6月20日の命日が刻まれる。各輪の四方に梵字を刻み、総高約2.6メートル。昭和36年(1961年)に重文指定。
奈良市忍辱山町の圓成寺にある室町時代後期の本堂(阿弥陀堂)。1466年の兵火後に焼失前の平安時代の堂の規模と様式を引き継いで再建され、文明4年(1472年)の建立。妻入の入母屋造で正面に舞台を持ち、重要文化財に指定されている。
生駒市上町の圓證寺にある室町時代後期の本堂。筒井順昭の菩提寺として奈良に開かれた寺の堂で、天文21年(1552年)の建立。舟肘木を用いた簡素な方三間の寄棟造で、寺の移転とともに奈良市から移された。拝観は電話予約制。
奈良市忍辱山町の圓成寺の入口に立つ三間一戸の楼門。1466年の兵火で焼けたのち応仁2年(1468年)に再建され、明治39年(1906年)に指定された。正面の花肘木に阿弥陀を表す梵字キリク、背面に牡丹と宝珠が彫られている。
生駒市有里町の圓福寺境内に並ぶ鎌倉時代後期の石造宝篋印塔2基。1基に永仁元年(1293年)の銘と金剛界四仏の梵字、もう1基に四方仏と蓮弁の彫刻がある。高さはともに約2.4メートル。昭和30年(1955年)に重要文化財指定。
生駒市有里町の圓福寺にある室町時代前期の本堂。来迎壁額縁裏の墨書から応安4年(1371年)の建立とされる方3間の入母屋造で、正面を蔀戸とする。棟札や旧鬼瓦など6種の附とともに大正11年(1922年)に重要文化財に指定。
大神神社摂社大直禰子神社社殿は、神宮寺大御輪寺の本堂を転じた社殿で、内陣に奈良時代、外陣に鎌倉時代前期の部分を残す。入母屋造本瓦葺の仏堂の姿のまま、明治34年(1901年)に国の重要文化財に指定された。
大神神社拝殿は寛文4年(1664年)に徳川家綱が再建した檜皮葺の拝殿で、大正10年(1921年)に重要文化財に指定された。切妻造の主屋に唐破風付きの向拝を張り出し、本殿を持たない大神神社で三輪山を拝む場となっている。
大神神社三ツ鳥居は拝殿の奥に立つ3基一組の木造鳥居で、現在の鳥居は明治16年(1883年)の建立、瑞垣とともに昭和28年(1953年)に重要文化財に指定された。本殿の代わりとされ、三輪山の禁足地との境を示す。
岡寺書院は奈良県高市郡明日香村の岡寺にある寛永21年(1644年)の書院で、重要文化財。主室に床・棚・書院を備えて鉤の手に4室を並べ、背面側に台所風の場所を設けた珍しい構成で、桃山時代にさかのぼりうる数少ない書院の遺構である。
岡寺仁王門は奈良県高市郡明日香村の岡寺にある慶長17年(1612年)の三間一戸の楼門で、重要文化財。入母屋造・本瓦葺の江戸時代初期の二階建ての門で、岡寺は西国三十三所の第七番札所として広く知られている。
奈良県橿原市の橿原神宮本殿は、安政2年建立の京都御所内侍所を明治23年に移築した重要文化財。組物を用いず円柱が直接桁を受ける宮殿建築の簡素な構成と、参拝で実際に見える範囲、月別の開門時刻までを整理する。
元興寺極楽坊東門は鎌倉時代後期の四脚門で、1952年に重要文化財に指定。応永年間に東大寺西南院から移され、元興寺が東を向く中世寺院へ変わる契機となった。本柱と控柱の6本の柱、切妻の本瓦屋根の見方を解説する。