奈良県の重 要 文 化 財
Important Cultural Property of 奈良県奈良県に所在する重要文化財。
奈良県高取町の壺阪寺に佇む南法華寺礼堂は、室町時代中期以前に再建された国指定重要文化財の建造物です。入母屋造・本瓦葺の格式高い建築様式を持ち、昭和の大修理で室町時代当時の姿に復元されました。眼病封じの観音霊場として1300年以上の歴史を持つ名刹で、『壺坂霊験記』の舞台としても知られています。
奈良県宇陀市の室生寺、その最奥「奥の院」に佇む御影堂(重要文化財)。約700段の石段を登り切った先に立つ室町時代前期の建築で、弘法大師を祀る大師堂として現存最古級の一つ。方三間・宝形造・厚板段葺という類例のない屋根形式が特徴。女人高野として女性の参詣を受け入れてきた古刹の、最も神聖な場所を訪ねます。
奈良県宇陀市の室生寺に建つ弥勒堂は、鎌倉時代前期の建築技法を伝える国指定重要文化財。入母屋造・杮葺の三間堂で、二重屋根の小屋構造など中世建築の貴重な遺構を残します。本尊・弥勒菩薩立像(重文)をはじめ、奈良時代後期から平安時代初期の名仏が伝わり、女人高野として知られる古刹の歴史と魅力をご紹介します。
奈良盆地南部、橿原市新賀町に建つ江戸中期の大規模民家。享保十七年(一七三二)頃の主屋は大和棟の最も古い例とされ、内蔵・別座敷・表門・宅地とともに重要文化財に指定。環濠をめぐらした十市郡新賀組大庄屋の屋敷である。
享保12年(1727)に春日大社本社本殿の第四殿として造営され、延享4年(1747)に大柳生の立磐神社へ移された一間社春日造の本殿。背後の磐座をご神体とし、春日大社では難しい本殿の間近な拝観ができる重要文化財。
奈良市西ノ京の薬師寺南門は永正9年(1512)の建立。もとは薬師寺西院の門で、のちに焼失した南大門の礎石上へ移されました。白鳳伽藍の南端に立つ室町期の四脚門で、くぐると東塔と西塔が正面に並ぶ重要文化財です。
奈良市西ノ京、薬師寺の鎮守である休岡八幡宮に建つ若宮社社殿。慶長8年(1603)再建の本殿より三世紀ほど古い鎌倉時代後期の建築で、一間社春日造・檜皮葺。大正2年(1913)に重要文化財へ指定された、境内最古の社殿です。
奈良市東部、柳生へ続く道沿いの山里に建つ八阪神社本殿。室町後期の一間社流造で、檜皮葺が多いこの形式にはめずらしい厚板段葺の屋根を持つ重要文化財。かつて同じ集落にあった大慈仙寺の鎮守社と伝わり、無人・無料で外観を見学できる。
奈良県吉野山の斜面に建つ吉水神社書院は、書院造の初期の姿を残す重要文化財。源義経が潜居し、後醍醐天皇が行宮とした建物で、玉座の間は豊臣秀吉により桃山風に改められた。世界遺産の構成資産でもある一棟を紹介する。
奈良市都祁地域に佇む重要文化財・来迎寺宝塔は、延慶3年(1310年)建立の鎌倉時代後期の石造宝塔。花崗岩に刻まれた精緻な意匠と約100基の五輪塔群が織りなす中世の景観をご紹介します。
寛永4年(1627年)建立、法隆寺の子院・律学院の本堂。国宝・東大門の外に建ち、聖徳太子像をまつる。聖霊院に酷似した妻入入母屋造で、内陣奥に唐破風付きの檜皮葺厨子を備える。用材も優れた、昭和51年指定の重要文化財。
奈良市西部の霊山寺に佇む三重塔は、弘安年間(1283〜1284年頃)に建立された鎌倉時代の純和様式建築で、国の重要文化財に指定されています。高さ17メートル、檜皮葺の端正な姿に加え、初層内部には五大明王図や仏涅槃図などの極彩色壁画(重要文化財)が700年以上にわたり美しく保存されています。年に一度、11月3日のみ内部が特別公開される貴重な文化財です。
奈良市中町の霊山寺に佇む室町時代初期建立の鐘楼(重要文化財)。袴腰付入母屋造・桧皮葺の均整のとれた優美な姿と、寛永21年鋳造の歴史的梵鐘の魅力をご紹介します。
奈良市油阪町に佇む日蓮宗寺院・蓮長寺の本堂は、豊臣秀長が建立した西岸寺本堂を移築した国指定重要文化財です。吹放ちの天井に描かれた天女・龍・鳳凰・迦陵頻伽の極彩色天井画は圧巻で、近鉄奈良駅から徒歩4分の好立地にありながら静かな境内で無料拝観できます。
奈良県天理市櫟本町に鎮座する和爾下神社の本殿は、前方後円墳の上に建つ桃山時代の重要文化財建築です。古代豪族・和珥氏の氏神として創建され、万葉歌人・柿本人麻呂ゆかりの柿本寺跡も隣接。切妻造・檜皮葺の優美な社殿と極彩色の彫刻が見どころです。
奈良・興福寺に伝わる重要文化財「絹本著色二天王像」は、鎌倉時代に絹地に描かれた仏画で、本来は四天王の一具として制作されながら、現在は二幅のみが現存する貴重な作品です。1180年の南都焼討後の興福寺復興期に、南都絵所の絵師たちが奈良時代の古典に範をとりつつも鎌倉新様式の萌芽を示した名品で、復興の精神そのものを体現しています。通常は非公開で、特別展などの限られた機会に拝観できます。
奈良・法隆寺に伝わる重要文化財「絹本著色星曼荼羅図」は、平安時代に絹本に描かれた円形四重院の星曼荼羅です。中央に釈迦金輪を配し、周囲を北斗七星・九曜・十二宮・二十八宿が同心円状に取り巻く宇宙地図のような仏画。インド・中国・ギリシャ起源の天体観が一幅に結晶した、密教北斗法の本尊画像をご紹介します。
東大寺戒壇院の千手堂に伝来する、厨子入の木造千手観音立像と木造四天王立像(計5躯)の重要文化財。鎌倉時代後期、文永6年(1269)頃、律僧・円照による千手堂創建にあわせて造立されたとみられ、奈良で活動した仏師集団・善派の作風を顕著に示します。室町時代以降は秘仏として厨子内に納められ、当初の彩色や切金文様、別製の銅製装身具をきわめて良好な状態で今日に伝えています。
奈良市菩提山の正暦寺に伝わる重要文化財「増壱阿含経 巻第三十(善光朱印経)」は、八世紀・天平宝字三年(七五九年)頃に書写された奈良時代後期写経の名品。法華寺寺主の尼善光が発願した一切経書写事業の遺品とされ、巻末の朱印と詳細な奥書が当時の写経所運営を伝えます。創建千年を超える山寺・正暦寺の歴史と紅葉の名所「錦の里」、日本清酒発祥の地としての魅力もあわせて紹介します。
奈良県吉野町の阪本龍門文庫が所蔵する重要文化財「日本感霊録抄」。元興寺の僧義昭が編んだ平安初期仏教説話集の散逸を免れた唯一の伝本で、久安3年(1147)の書写本。日本霊異記の系譜を継ぐ霊験譚の世界をたどる旅へ。