国宝
National Treasures都道府県、時代、種類別に日本の国宝を閲覧できます。寺院、神社、城、美術館での見どころを分かりやすく解説し、地図や旅行のヒントもご紹介します。
奈良・斑鳩の法隆寺西院伽藍の正面に建つ国宝の二重門。正面四間の中央に柱が立つ珍しい形で、胴張りの柱や雲斗雲肘木など飛鳥建築の特徴をそなえる。左右には和銅4年(711年)作の日本最古の仁王像が立ち、組物は外からも無料で見学できる。
奈良県斑鳩町の法隆寺東院伽藍の中心に立つ国宝・夢殿は、天平11年(739)頃、行信僧都が聖徳太子の遺徳を偲んで創建した八角円堂です。太子の斑鳩宮跡に建ち、本尊は秘仏・救世観音像(国宝)。世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」の構成資産として、千三百年の太子信仰を今に伝えます。
法隆寺東大門は、奈良時代に建立された三間一戸八脚門の国宝建造物です。現存する奈良時代の三棟造りは本門と東大寺転害門のわずか2棟のみ。世界遺産・法隆寺の西院伽藍と東院伽藍を結ぶ歴史の門をご紹介します。
奈良県斑鳩町の法隆寺南大門は、永享10年(1438年)に再建された国宝の八脚門です。室町時代の遺構の中でも特に秀逸な建築として評価され、華やかな出組の組物や花肘木、力強い軒反りなど中世的装飾美を備えています。1993年にユネスコ世界文化遺産「法隆寺地域の仏教建造物」の構成資産として登録され、世界最古の木造建築群への壮麗な玄関口として訪れる人々を迎えています。
法隆寺の西院廻廊の東に建つ東室は、奈良時代に創建された僧坊で、日本に現存する最古級の僧房建築として国宝に指定されています。簡素ながら洗練された構造を持ち、礎石や柱には法隆寺創建時代に遡る転用材が含まれる可能性があります。ユネスコ世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」の構成資産のひとつです。
奈良県斑鳩町に建つ法起寺三重塔は、慶雲3年(706年)に完成した現存する日本最古の三重塔です。国宝に指定され、ユネスコ世界文化遺産「法隆寺地域の仏教建造物」の構成資産でもあります。飛鳥時代の貴重な建築技法を今に伝え、秋にはコスモス越しの美しい景観でも知られています。
奈良市西ノ京の薬師寺東院堂は弘安8年(1285)再建の国宝。享禄元年の兵火を東塔と共に免れた鎌倉和様仏堂で、像高約189センチの国宝・銅造聖観世音菩薩立像を祀ります。堂内は畳敷きで沓を脱いで参拝します。
奈良市西ノ京の薬師寺東塔は天平2年(730)の建立。各重に裳階をめぐらせ、三重塔ながら屋根は六つに見えます。創建以来ただ一つ現存する建築で旧平城京最古、頂の水煙には笛を奏で花を散らす24体の飛天が透かし彫りにされた国宝です。
奈良市西郊に佇む霊山寺本堂は、弘安6年(1283年)建立の国宝建築。華麗な和様意匠の仏堂、秘仏公開、世界のバラが咲く庭園、薬師湯など、歴史と自然が融合する古刹の魅力を紹介します。
東大寺が所蔵する国宝「花鳥彩絵油色箱」は、奈良時代に唐伝来の油色技法で制作された木製彩色箱です。鳳凰や鸚鵡、宝相華文が描かれた華麗な工芸品の魅力と見どころ、鑑賞機会や周辺情報を詳しくご紹介します。
奈良・興福寺国宝館に安置される「乾漆十大弟子立像」は、天平6年(734年)に光明皇后が母・橘三千代の一周忌追善のため建立した西金堂を荘厳した群像。現存する6躯はいずれも国宝に指定され、人間味あふれる表情と繊細な袈裟の表現で、天平写実彫刻の最高峰と称されます。脱活乾漆という稀少な技法で造られ、1,300年の時を超えて私たちに静かな祈りを語りかけます。
奈良・唐招提寺の金堂に安置される国宝「乾漆盧舎那仏坐像」は、鑑真和上の遺徳を偲ぶ8世紀後半の脱活乾漆造の傑作です。像高約3メートル、光背を含めれば5メートルを超える壮麗な姿は、『梵網経』に説かれる宇宙仏の世界観を今に伝えます。世界遺産「古都奈良の文化財」の構成要素として、天平美術の到達点を堪能できる名作をご紹介します。
奈良・長谷寺が所蔵する国宝「観普賢経」は、鎌倉時代に制作された装飾経「長谷寺経」全34巻の一つ。金銀の切箔を散らした料紙、金泥の界線、水晶の経軸など、中世日本の装飾経芸術の粋を極めた名品です。本記事では、観普賢経の歴史的背景、国宝指定の理由、見どころ、そして所蔵先である長谷寺への訪問情報まで詳しくご紹介します。
春日大社が所蔵する国宝「金地螺鈿毛抜形太刀」は、平安時代12世紀に制作された豪華絢爛な装飾太刀です。金具の多くに純金が用いられ「黄金の太刀」と称され、金沃懸地の鞘には竹林で雀を追う猫の姿が螺鈿で生き生きと表現されています。現存する毛抜形太刀の最古の作として、1951年に国宝に指定されました。
奈良・春日大社に伝わる国宝「黒韋威矢筈札胴丸〈兜、大袖付〉」は、南北朝時代(十四世紀)に作られた三物皆具の胴丸。楠木正成奉納の社伝をもち、黒く染めた鹿韋と矢筈形の小札で仕立てられた実戦向きの鎧として、甲冑史上きわめて貴重な遺品です。
東大寺に伝わる国宝「賢愚経巻第十五(四百四十二行)」は、奈良時代の大字写経「大聖武」の代表作。荼毘紙に端麗な大字で書かれた四百四十二行が遺る稀少な一巻で、古筆鑑賞の世界で最高の尊崇を集めてきた名品です。その歴史、価値、見どころを詳しく紹介します。
奈良・法華寺に伝わる国宝「絹本著色阿弥陀三尊及童子像」は、平安時代末〜鎌倉時代初期に制作された三幅一対の大型仏画。静的な阿弥陀如来と、金泥・截金で彩られ雲上を舞い降りる観音・勢至菩薩、幡を掲げる童子との鮮やかな対比が見どころで、日本絵画史上屈指の名作とされます。毎年秋、正倉院展の時期に慈光殿で特別公開されます。
中国・唐代に織られながらササン朝ペルシア風の意匠をもつ法隆寺の国宝錦。径45センチほどの連珠円文のなかで、翼をもつ馬にまたがる四騎が振り返って獅子を射る。馬の尻に潜む「山」「吉」の二字が、製作地が中国であることを明かす。
奈良・唐招提寺の国宝「舎利容器」。鑑真が唐から請来した約三千粒の仏舎利を淡黄色の白瑠璃壺に納め、首を伸ばした金銅の亀が背負う金亀舎利塔に安置する。渡海伝説を映した造形で、公開は年に一度の釈迦念仏会のみ。
鎌倉時代に西大寺を再興した叡尊が文永7年(1270年)に造立した金銅宝塔の内部から見いだされた、仏舎利を納めるための水晶製の五輪塔。織物を縫い合わせた小さな包み裂を伴い、昭和30年(1955年)に国宝に指定された。