国宝
National Treasures都道府県、時代、種類別に日本の国宝を閲覧できます。寺院、神社、城、美術館での見どころを分かりやすく解説し、地図や旅行のヒントもご紹介します。
南宋の周必大が編んだ欧陽脩の文集を版行した宋刊本の国宝。鎌倉の金沢文庫に伝来し、ほぼ完本の39冊が天理図書館に残る。後世の定本となった南宋版の校訂の精度と、海を渡った一書のたどった数奇な来歴を見つめる。
奈良・天理大学附属天理図書館が所蔵する国宝「宋版劉夢得文集」。唐の詩人・劉禹錫(字は夢得)の詩文を収めたこの宋代刊本は、栄西禅師が宋から請来し、建仁寺に伝わり、足利義満も鑑賞したと伝えられる稀覯書。中国と日本の文化交流の結晶ともいえる逸品をご紹介します。
東大寺戒壇堂に安置される国宝・塑造四天王立像は、天平彫刻の最高峰とされる奈良時代8世紀の傑作です。持国天・増長天・広目天・多聞天の四躯が壇上四隅に立ち、千二百年の時を超えて訪れる人を迎え続けています。鑑真和上ゆかりの戒壇院の歴史、国宝指定の背景、各像の見どころ、拝観のご案内までを丁寧に紹介します。
法隆寺五重塔の初層には、和銅4年(711年)に造られた塑像群が東西南北の四面に並ぶ。維摩居士の問答、分舎利、弥勒の世界、嘆く弟子たちの釈迦涅槃を表し、造立の場に今も残る唯一の塔本塑像として知られる国宝である。
東大寺法華堂で本尊・不空羂索観音の左右に立っていた奈良時代の塑像二体。日光・月光菩薩と伝わるが、装いや持物から梵天・帝釈天とする説もある。彩色の多くは剥落し、白い土肌があらわれる。現在は東大寺ミュージアムで常設展示。
奈良・當麻寺金堂の塑造弥勒仏坐像は、木心に粘土を盛り布・漆・金箔で仕上げた像高219.7cmの坐像。現存最古の塑像で、悟りを開いた如来の姿をとり、七世紀末の創建期の本尊として国宝に指定されている。四天王が周囲を護る。
奈良県葛城市・當麻寺の本堂内陣に立つ国宝「當麻曼荼羅厨子」。高さ約5メートル、扁平な六角形をなすこの厨子は、約4メートル四方の當麻曼荼羅を奉安するために奈良時代末から平安時代初期に造立された、日本でも他に類を見ない大型工芸品です。鎌倉時代に源頼朝の遺願による須弥壇と、2,000名余の結縁者の名を載せる蒔絵扉が加えられ、千年以上にわたる浄土信仰の積層を一身に体現しています。
黒漆塗の小さな仏堂に玉虫の羽を敷き詰めた飛鳥時代の国宝。須弥座には崖から飢えた虎に身を投げる捨身飼虎図など、異時同図法による日本最古級の説話画が密陀絵で描かれている。法隆寺の大宝蔵院で公開されている。
奈良・東大寺が所蔵する国宝「銅造灌仏盤」は、直径約89.2センチにおよぶ天平期の大型青銅盤。花まつりで誕生釈迦仏像に甘茶を注ぐ器として作られ、天平勝宝4年(752年)の大仏開眼供養のため特別に造立された可能性も指摘される貴重な遺品です。
奈良・法隆寺が誇る国宝「銅造観音菩薩立像(夢違観音)」は、白鳳時代に蝋型鋳造で造られた像高約87センチの金銅仏です。悪夢を吉夢に変えるという江戸時代以来の信仰で親しまれ、大宝蔵院で常時拝観できる「会いに行ける国宝」。清らかな微笑みと流麗な衣文に白鳳彫刻の粋が凝縮されています。
薬師寺東院堂に安置される国宝・銅造観音菩薩立像は、7世紀末から8世紀初頭の白鳳期に蝋型鋳造された像高188.9センチの傑作です。若々しく気高い面立ちから「白鳳の貴公子」と讃えられ、左右対称の均整と透ける薄衣にインド・唐の影響を伝えます。鎌倉時代再建の国宝東院堂で、この至宝と静かに向き合うひとときを。
奈良県天理市の天理大学附属天理図書館が所蔵する国宝『播磨国風土記』は、奈良時代初期に編纂された播磨国の地誌の、現存唯一の古写本です。平安時代末期に書写された三条西家本は、千三百年前の地名由来、神話、日本最古の日本酒の記述までも伝える、古代日本の声そのものといえる一巻です。
奈良県桜井市の総本山長谷寺に伝わる国宝「長谷寺経」のうちの般若心経一巻。鎌倉時代の装飾経を代表する作例で、金銀の切箔や金泥の界線、水晶の経軸など、貴族の祈りと工芸の粋が結晶した祈りの書です。
奈良・春日大社が所蔵する国宝「菱作打刀」は、至徳2年(1385年)葉室長宗が奉納した一口。杉箱の蓋裏に記された奉納銘は「打刀」と呼称された最古の確実な用例として知られ、日本刀史における転換期を静かに物語る逸品です。
奈良・春日大社に伝わる国宝「本宮御料古神宝類」は、御本殿に安置されていた292点の宝物群。平安時代の華やかな蒔絵箏、螺鈿の太刀、黒漆平文の鏡台など、王朝工芸の粋を尽くした逸品が一括で国宝に指定されています。千年にわたり神域で守られてきた、日本美術史上屈指の至宝コレクションを、春日大社国宝殿で鑑賞してみませんか。
奈良・長谷寺に伝わる国宝「長谷寺経」全三十四巻のうち、法華経の開経として尊ばれる無量義経三巻をご紹介します。鎌倉時代の装飾経を代表する優品で、金銀の切箔を散らした料紙、金泥の界線、水晶の経軸、そして見返しの極彩色仏画が祈りの心を今に伝えます。「花の御寺」長谷寺の歴史や見どころ、参拝情報とあわせてご案内いたします。
奈良・法隆寺の大宝蔵院に安置される国宝「木造観世音菩薩立像(百済観音)」。飛鳥時代に制作された八頭身のすらりとした姿と神秘的な微笑みで知られ、近代の文人にも愛された日本彫刻史の名品を、その来歴と見どころ、拝観情報とともにご紹介します。
奈良・法隆寺の夢殿に安置される飛鳥時代の名像「救世観音(木造観音菩薩立像)」は、聖徳太子の等身像と伝えられる国宝。楠の一木造りに漆箔が施され、長く秘仏として厳重に守られてきました。春と秋の特別開扉のみ拝観できます。歴史・見どころ・拝観情報を詳しくご紹介します。
奈良・興福寺東金堂の須弥壇四方を守る平安時代の国宝四天王立像。一本の桧材から邪鬼や台座まで彫り出した量感あふれる重厚な姿と、よく残る当初彩色の見どころをご紹介します。
奈良・興福寺中金堂に安置される国宝「木造四天王立像」をご紹介します。鎌倉時代に慶派仏師が桂材で彫出した約2メートルの堂々たる四天王像は、躍動感あふれる姿で中金堂須弥壇を護り続けています。