沖縄県の記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
沖縄県 · 記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
沖縄市泡瀬地区に伝わる「泡瀬の京太郎(チョンダラー)」は、太鼓や歌三線の演奏に合わせて扇子の舞や鳥刺し舞などを演じる祝福芸能です。琉球王国時代に広く行われていた京太郎芸能の姿を今に伝える貴重な民俗芸能として、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されています。
沖縄県石垣島の市街地を構成する登野城・大川・石垣・新川の四ヶ字が合同で執り行う「四ヶ村のプーリィ(豊年祭)」は、八重山諸島最大規模の豊年祭であり、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択された貴重な伝統行事です。旧暦六月の二日間、御嶽での感謝儀礼から、旗頭・巻踊・棒術の奉納、五穀の種子授けの儀、女性のみが結ぶアヒャー綱、篝火に照らされる勇壮なツナヌミン、そして大綱引きへと続く流れは、琉球王国以来の信仰世界を今に伝えます。
沖縄県西表島の祖内・星立地区で約五百年にわたり受け継がれる節祭は、平成三年に国の重要無形民俗文化財に指定された南島の年中行事です。海の彼方から幸を漕ぎ寄せる「世乞い」の儀礼を中心に、ミリク行列、節アンガー、棒術、獅子舞、狂言など豊かな芸能が三日間にわたって繰り広げられます。江戸の流行歌の名残や、星立にだけ登場する異形の「オホホ」など、海を越えた文化交流の痕跡を今に伝える、八重山随一の祭礼です。
沖縄本島北部のやんばる地域に伝わる海神祭「ウンガミ」。ノロや神人(カミンチュ)と呼ばれる女性祭祀者を中心に、海の彼方の理想郷ニライカナイから訪れる海神を迎え、五穀豊穣と豊漁を祈り、再び海の彼方へと送り出す古来の祭祀です。1992年に国の記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財に選択され、特に大宜味村塩屋湾の事例は1997年に重要無形民俗文化財に指定。神アサギでの祈りや御願バーリーの躍動感あふれる光景は、琉球の古層の世界観を今に伝える貴重な民俗行事です。
沖縄県宜野座村で隔年、旧暦八月十五日に行われる豊年祭「宜野座の八月あしび」。仮設舞台バンクを中心に、組踊、舞踊、棒術、獅子舞、京太郎などが村人の手だけで奉納されます。2005年に国の記録作成等の措置を講ずべき無形民俗文化財に選択された、沖縄の典型的豊年祭の姿を今に伝える貴重な伝統行事です。
沖縄県南城市の久高島は、琉球創世神アマミキヨが降り立ったと伝わる「神の島」。一九九四年に国の選択無形民俗文化財となった「久高島の漁撈習俗」は、大漁祈願祭ヒータチ、海に許しを乞うピシクミ、少年たちの漁業訓練、女性神役による神聖なイラブー(エラブウミヘビ)漁など、神事と漁が一体となった日本の基盤的な生活文化を今に伝えます。
沖縄県八重山の小浜島では、盆・結願祭・種子取祭の三つの祭事に、島だけに残る踊りや狂言、歌が受け継がれてきた。一九九五年に国の選択、二〇〇七年に重要無形民俗文化財に。北と南が競演する結願祭が最大の見どころとなる。
沖縄県浦添市勢理客に伝わる獅子舞。梯梧の木彫りの頭と毛皮状の胴を持ち、毬遊びやシラミかきなど十一の芸種を精度高く演じる。昭和48年に国の記録作成等の措置を講ずべき無形民俗文化財に選択。旧暦八月の十五夜祭で見られる。
沖縄・竹富島で旧暦九月から十日間営まれる種子取(タナドゥイ)。約六百年続く播種の農耕儀礼で、七・八日目には玻座間と仲筋の両集落が世持御嶽前で約八十の演目を奉納する。一九七七年国指定の重要無形民俗文化財。
沖縄県多良間島で旧暦八月の三日間続く奉納芸能、八月踊。人頭税の皆納を祝う祈りに始まり、獅子舞や棒踊、明治期に伝わった組踊までが仲筋と塩川の両字で演じられる。一九七五年に国の選択無形民俗文化財となった芸能である。
那覇市安里に伝わるフェーヌシマは、南方系の棒踊りと大和の念仏踊りが融合した沖縄独自の民俗芸能です。1979年に国の記録選択無形民俗文化財に選択され、赤毛のかつらと腰蓑をまとった踊り手による勇壮な棒打ちと瓢箪踊りが見どころです。
沖縄県宮古島市上野・野原に三百年続く豊年行事。旧暦八月十五夜、ツカサが十一の御嶽をめぐって祈り、夜は青年の勇壮な棒踊と女性の哀調を帯びた舞、巻踊、そしてクイチャーへと続く。一九八〇年に国の選択を受けた民俗芸能です。
日本最南端の有人島・波照間島で旧暦7月14日に行われる島最大の伝統行事「ムシャーマ」。弥勒(ミルク)を先頭にした仮装行列、太鼓・棒術・獅子舞・念仏踊りなど多彩な民俗芸能が奉納される、先祖供養と五穀豊穣を祈る壮大な盆行事の魅力をご紹介します。
沖縄・宮古諸島に伝わる集団の歌と踊り、クイチャー。広場で輪をつくり、声を合わせて手を打ち、大地を踏んで躍り上がる。豊年祭や雨乞いに踊られ、人頭税廃止を喜ぶ漲水のクイチャーでも知られる。二〇〇二年に国の選択無形民俗文化財となった。
沖縄県宮古島市に伝わる「宮古島のパーントゥ」は、全身にツル草と神聖な泥をまとった異形の来訪神が集落を巡り、人々に泥を塗りつけて厄を払う伝統行事です。1993年に国の重要無形民俗文化財に指定され、2018年にはユネスコ無形文化遺産にも登録。島尻のパーントゥ・プナハと野原のサティパライの2つの形態を持ち、日本の来訪神信仰の典型として世界的に高く評価されています。