全国の史跡名勝天然記念物
全国の史跡名勝天然記念物を一覧で検索できます。都道府県、時代、カテゴリーで絞り込み、詳しい解説を読み、地図や旅行のヒントで訪問計画を立てましょう。
岡山県津山市にある国指定史跡「院庄館跡(児島高徳伝説地)」は、元弘2年(1332年)後醍醐天皇が隠岐へ配流される途上で滞在したと伝えられる美作守護職の館跡です。備前国の武将・児島高徳が桜樹に十文字の詩を刻み忠誠を示した名場面の舞台として知られ、現在は作楽神社の境内に整えられています。桜の名所としても親しまれる、歴史と伝説が静かに息づく地を訪ねてみませんか。
岡山市東区に佇む国指定史跡・浦間茶臼山古墳は、3世紀末築造の吉備最古の大型前方後円墳。箸墓古墳の1/2相似形という謎に満ちた王墓の歴史と見どころ、アクセス情報を詳しくご紹介します。
岡山県高梁市川上町仁賀にある大賀の押被(大賀デッケン)は、約3億年前の古生代石灰岩が約2億年前の中生代地層の上に重なる、地質学上極めて貴重な逆転地層です。1923年に小澤儀明によって発見され、日本で初めて学会に報告された衝上断層構造として、1937年に国の天然記念物に指定されました。白亜紀初期の造山運動「大賀変動」を物語る、日本地質学誕生の地ともいえる場所です。
岡山市東部の山稜に総延長約3.2キロメートルの土塁と石塁の水門が残る、7世紀築造の古代山城跡。白村江の戦い後の国際的緊張のなかで築かれた神籠石系山城として、平成17年に国の史跡に指定された貴重な遺跡を訪ねます。
岡山後楽園は、岡山藩2代藩主・池田綱政が家臣の津田永忠に命じ、貞享4年(1687)から元禄13年(1700)にかけて築いた大名庭園です。旭川の中州に位置し、対岸の岡山城を借景とする池泉回遊式の構成で、唯心山、沢の池、流店、延養亭などが園路と曲水で結ばれます。昭和27年に特別名勝に指定され、金沢の兼六園・水戸の偕楽園とともに日本三名園に数えられる江戸の名園です。
岡山藩を治めた池田家の歴代墓所と、藩政を支えた名臣・津田永忠の墓を一括して国の史跡に指定した稀有な文化財。儒教式の和意谷墓所、仏教式の曹源寺、そして津田永忠墓という三つの場所が、近世大名家の思想と地域文化の歩みを今に伝えます。
岡山市北区尾上にある尾上車山古墳は、4世紀後半に築かれた全長約138.5メートルの大型前方後円墳。柄鏡式と呼ばれる細長い形状をよくとどめ、葺石や埴輪片も確認されています。古代の海を見下ろす臨海型の立地は、瀬戸内海を支配した吉備の大首長の存在を伝える貴重な手がかりであり、1972年に国の史跡に指定されました。
岡山県高梁市の臥牛山は、現存する山城天守として最高所にある備中松山城が立つ山として知られます。その同じ森には、古くから野生のニホンザルの群れが暮らしてきました。1956年に国の天然記念物に指定された「臥牛山のサル生息地」は、特定の動物ではなく群れと森全体を守る、全国でも珍しい指定です。約160頭の群れは現在もおよそ700ヘクタールの森を遊動し、城下町と自然と野生動物が同じ山に共存する稀な風景を今に伝えています。
岡山県津山市南方中の山中にある国天然記念物。ヤシャダケに虎斑菌が寄生し、稈に黒褐色の楕円形斑紋を描き出す稀な現象で、岡山県北部にのみ確認される。1976年(昭和51年)指定、面積約198平方メートルの希少な自生地。
岡山市北区吉備津の旧山陽道沿いに、道を挟んで南北一対の塚が現存する。1928年国史跡指定。北塚に黒松、南塚に榎を配し、備前・備中国境を示した江戸期の道しるべ。両塚が揃って残る希少例で、JR吉備津駅から徒歩約10分。
昭和19年に国の天然記念物に指定された、日本に2か所だけの貴重な生息地。岡山県真庭市の湯原温泉を流れる田羽根川では、5月下旬から7月の夕暮れ時、カジカガエルの澄んだ鳴き声が温泉街を包み、夜半まで谷を満たす。
岡山県高梁市の頼久寺書院南面に広がる蓬莱式枯山水。江戸時代初期、若き小堀遠州が備中代官として政務を執った頃の作と伝わる国名勝。白砂の海に鶴亀二島を浮かべ、サツキの大刈込で青海波を表し、遠く愛宕山を借景する。
沖縄本島中部、うるま市安慶名にある国指定史跡。天願川河畔の珊瑚性石灰岩の岩塊上に築かれた山城で、外郭と内郭に二重の石垣を巡らせる、沖縄県内に唯一現存する輪郭式グスク。1526年に尚真王の軍に水攻めで落城した。
首里城跡から北東約1.3km、御殿山頂上に位置する伊江御殿別邸庭園。琉球王府筆頭格の王子家・伊江家の別邸跡で、曲線美の石垣と複雑な汀線を持つ園池に琉球独自の庭園様式が見られる。2009年国名勝指定、現在は整備中で非公開。
那覇市首里に残る伊江殿内庭園は、琉球王家の有力家臣・伊江家の屋敷に営まれた琉球独特の庭園。琉球石灰岩の岩盤を掘りくぼめた水盤状の池と石造アーチ橋、来琉した冊封使が刻んだ「巣雲」の陽刻が、中国との文化交流の深さを示している。
沖縄県伊平屋島の虎頭岩に成立する、ウバメガシの分布南限地帯における国指定天然記念物の自生群落。亜熱帯性植物を伴う独特の植物社会と、琉球弧経由の残存集団としての遺伝学的価値を併せ持つ稀有な森林を、文化庁の公式情報をもとに紹介します。
沖縄県北谷町にある伊礼原遺跡は、縄文時代早期からグスク時代まで約7,000年にわたって人々が暮らし続けた国指定史跡。湧水「ウーチヌカー」を中心に、低湿地区の良好な保存環境から木製の笊や櫛、新潟県産ヒスイ、九州産黒曜石などが出土し、南島の縄文文化と日本本土との交流を物語る。2025年に遺跡公園として一般公開が始まり、隣接する北谷町立博物館とともに体験型の歴史学習拠点となっている。
沖縄県久米島町、標高約310メートルの宇江城岳の山頂に築かれた国指定史跡「宇江城城跡」。沖縄県内のグスクのうち最も高い場所に位置する山城跡で、14〜15世紀のグスク時代に久米仲城按司により築かれたと伝わります。1510年頃に尚真王の琉球統一の過程で落城。一の郭の石垣や基壇、御庭などの遺構が今も残り、出土した中国陶磁器や天目茶碗は当時の活発な海上交易と高度な文化を物語ります。山頂からの360度のパノラマは絶景で、久米島全体と近隣の島々を見渡せます。
沖縄県国頭郡国頭村、辺戸岬近くの断崖上に広がる国指定史跡「宇佐浜遺跡」。昭和四十五年の琉球政府による調査で、沖縄諸島で初めて先史時代の住居跡が発見され、独特の尖底土器「宇佐浜式」の標式遺跡となりました。本土の縄文末から弥生初頭にあたる時期、奄美の宇宿上層式と並行する重要な遺跡として、昭和四十七年五月十五日に国の史跡へ指定。やんばる国立公園の最北で、三千年前の島の暮らしに想いを馳せられる場所です。
沖縄県西原町にある国指定史跡・内間御殿は、第二尚氏王統の始祖・尚円王(金丸)が領主時代を過ごした旧宅地に1666年に創建された祭祀空間です。1736年築の石垣や建物の基壇が良好に残り、近世琉球期の聖地整備の実態を今に伝えています。入口にそびえる町天然記念物のさわふじ大木も見どころです。