全国の史跡名勝天然記念物
全国の史跡名勝天然記念物を一覧で検索できます。都道府県、時代、カテゴリーで絞り込み、詳しい解説を読み、地図や旅行のヒントで訪問計画を立てましょう。
岩手県花巻市東和町の数栗稲荷神社境内に自生する「カズクリ」は、花序のすべてが雌花となる突然変異の栗の木です。1927年に国の天然記念物に指定され、世界でここだけに現存する稀少な植物として、地元の保存会と花巻市により大切に守られています。植物学・自然信仰・地域保全の三つが交わる、静かな名所をご案内します。
岩手県平泉町、毛越寺の東隣に広がる旧観自在王院庭園は、奥州藤原氏二代基衡の妻が建立した浄土庭園の遺跡です。国指定名勝にしてユネスコ世界遺産平泉の構成資産。舞鶴が池を中心とする荒磯の石組や雄大な滝石組など、平安時代の作庭美を今に伝える貴重な遺産を、入場無料の史跡公園としてゆっくり散策できます。
岩手県二戸市にある九戸城跡は、天正19年(1591)に九戸政実が豊臣秀吉軍と激突し、秀吉の天下統一を決定づけた歴史的合戦の舞台。三方を河川に守られた天然の要害には、東北最古とされる石垣、壮大な空堀、織豊系の枡形虎口など、中世城郭から近世城郭への転換を物語る貴重な遺構が今も残ります。昭和10年に国の史跡に指定され、続日本100名城にも選定された必見の城跡です。
岩手県住田町に位置する栗木鉄山跡は、明治14年(1881)から大正9年(1920)まで稼働した民営の製鉄所跡です。令和3年(2021)に国の史跡に指定され、明治〜大正期の中小高炉製鉄所として構内が一体的に残されている日本で唯一の事例として、産業考古学上きわめて高い価値を有しています。二基の高炉跡、事務所跡、水路、鋳物工場跡などの遺構が良好に保存され、宮沢賢治ゆかりの種山ヶ原に静かに佇む、忘れがたい近代産業遺産です。
岩手県一戸町の旧奥州街道沿いに位置する浪打峠の交叉層は、約1500万年前の浅い海で形成された美しい縞模様の砂岩層です。偽層(クロスラミナ)として日本唯一の国指定天然記念物であり、貝化石を含む地質学的価値に加え、歌枕「末の松山」との文学的関わりや明治天皇の巡幸の歴史が重なる、地質・文化・歴史の融合した貴重な天然記念物です。
岩手県北上市更木町の八天遺跡は、北上川を望む舌状台地に営まれた縄文時代中期末から後期の集落跡。約10回建て替えられた大型円形建物と、墓壙から出土した鼻・口・耳形土製品(重要文化財)で知られる国指定史跡。
岩手県・早池峰山の北斜面、アイオン沢源頭の蛇紋岩地に残るアカエゾマツの自生地。本州ではここのみに分布する氷期遺存集団で、1960年に発見、約2万年前に栄えた針葉樹林の生き残りとして1975年に国の天然記念物に指定された。
岩手県宮古市沖の無人島・日出島は、絶滅危惧種クロコシジロウミツバメが地中で営巣する天然記念物。世界的にも例外的な北限の繁殖地で、上陸は禁じられているが、軍艦島の異名を持つ切り立った島影は洋上から望むことができる。
中尊寺経蔵別当の所領であった中世荘園の景観が、鎌倉時代の絵図とほぼ一致する形で現存する稀有な国史跡。岩手県一関市本寺地区、磐井川沿いの小盆地に水田や社、屋敷林が点在し、平泉の文化を支えた荘園の実像を訪ねられる。
岩手県八幡平市にある国の特別天然記念物。岩手山の北東山腹から流れ出した安山岩質の溶岩が約4キロにわたって続き、約300年を経た今も土壌がほぼ形成されず樹木を寄せ付けない黒い岩原を残す。噴出当時の地形を留め学術的価値が高い。
岩手県平泉町と奥州市にまたがる国指定史跡。北上川を見下ろす台地に築かれた奥州藤原氏の政庁「平泉館」と推定される柳之御所遺跡を中心に、十数トンのかわらけや堀跡が出土し、現在は史跡公園として公開されている。
令和6年に国史跡指定された姉小路氏城跡は、岐阜県飛驒市の古川盆地を囲む五つの中世山城跡。室町期に国司として土着した姉小路氏、戦国期の三木氏、織豊期の金森氏による三層の改修痕跡が石垣・畝状空堀群に残る。
岐阜県飛騨市神岡町に点在する国史跡・江馬氏城館跡。室町~戦国時代に北飛騨を治めた江馬氏の復元武家館と庭園、そして山城群の見どころやアクセス情報を紹介します。
岐阜市加納丸の内に位置する加納城跡は、関ヶ原合戦後に徳川家康が西国への押さえとして築いた天下普請の平城跡です。本丸正門に張り出した出枡形(でますがた)が「加納城型」と呼ばれる初期徳川城郭の典型として知られ、昭和58年(1983年)に国の史跡に指定されました。石垣・土塁・堀跡が良好に残り、岐阜城との歴史的対比を体感できる場所です。
岐阜県加茂郡七宗町の神淵神社境内にそびえる「神淵神社の大スギ」は、推定樹齢約850年、根元の幹周囲10メートル、樹高約43メートルの巨樹で、昭和5年(1930年)に国の天然記念物に指定されました。明治43年の土石流で根元が1メートル埋没しながらも今なお旺盛な樹勢を保ち、神話と歴史に彩られた御佩山の麓で訪れる人々を静かに迎えます。
岐阜県揖斐郡池田町の池田山麓に広がる霞間ヶ渓は、ヤマザクラ、シダレザクラ、エドヒガン、ソメイヨシノなど約1,500〜2,000本の桜が約2キロメートルの渓谷一帯に咲き誇る、国の名勝及び天然記念物。遠くから見ると山に薄桃色の霞がかかったように見えることから命名された景観美を堪能できます。
岐阜県高山市一之宮町・大幢寺境内にそびえる「臥竜のサクラ」。龍が臥した姿に似た樹形で知られる国指定天然記念物のエドヒガンザクラで、樹齢は1100年余。4月中旬〜下旬の桜まつりには多くの花見客が訪れます。
岐阜県下呂市萩原町の久津八幡宮境内にそびえる「夫婦スギ」は、樹齢およそ1,200年〜1,500年と推定される雄雌一対の巨樹です。雄スギは目通り幹周囲10.7m・樹高約25m、雌スギは目通り幹周囲約8.9m・樹高24.7mに達し、昭和3年(1928年)に国の天然記念物に指定されました。本殿(1412年建立)と拝殿(1581年建立)の重要文化財とともに、千年を超える時を見つめ続ける生きた歴史の証人です。
岐阜県恵那市の丘陵上に静かに残る正家廃寺跡は、奈良時代の8世紀前半に建立され、9世紀後半の火災で衰退した法隆寺式伽藍配置の古代寺院跡です。金堂の廂柱が放射状に広がる、現存遺構にも他の発掘例にもない極めて特異な構造を持ち、唯一の類例が法隆寺所蔵の玉虫厨子のみという、日本建築史上の貴重な遺跡です。奈良三彩や二彩浄瓶など中央政権との繋がりを示す出土品も豊富で、東海地方を代表する古代寺院として2001年に国史跡に指定されました。
岐阜県白川村、白山国立公園内の原生林深くに垂直に落下する落差67.4メートルの大瀑布、白水滝。約2200年前の白山の溶岩流が生んだ柱状節理の断崖を、乳白色に輝く水流が一気に駆け下ります。令和6年に国の名勝に指定された、岐阜県初の国名勝の滝の魅力と見どころ、アクセス情報をご紹介します。