国宝
National Treasures都道府県、時代、種類別に日本の国宝を閲覧できます。寺院、神社、城、美術館での見どころを分かりやすく解説し、地図や旅行のヒントもご紹介します。
和歌山県岩出市の根来寺大塔は、天文16年(1547年)に67年の歳月をかけて完成した日本最大の木造多宝塔。高さ約37メートルを誇り、国宝に指定された多宝塔のなかで唯一普段から内部に入って参拝できる、真言密教の壮大な世界観を体感できる貴重な建造物です。
和歌山県紀の川市の鞆淵八幡神社が伝える国宝。安貞2年に石清水八幡宮から奉送された平安後期の神輿で、沃懸地に螺鈿、宝相華文の金銅透彫金具で飾る。来歴の確かな現存最古級の作で、誉田八幡宮の神輿と双璧をなす。
和歌山県の高野山金剛峯寺に伝わる国宝。奥州藤原氏初代・藤原清衡が発願し、紺紙に金字と銀字を一行おきに書写した一切経4296巻が現存する。見返絵や宝相華唐草文の表紙が彩る、平泉文化の豪華さを今に残す写経群である。
和歌山県・高野山霊宝館に伝わる国宝《絹本著色阿弥陀聖衆来迎図》。平安時代後期に制作された三幅一対の大画面に、阿弥陀如来と三十余尊の聖衆が極楽浄土から来迎する瞬間を描いた、来迎図の最高傑作。
高野山に伝わる五大力菩薩像は、鎮護国家を祈る仁王会の本尊として描かれた現存最古の遺例。平安中期の作とされ、もとは五幅だが明治21年の火災で二幅を失い、忿怒形の金剛吼・竜王吼・無畏十力吼の三幅が国宝として残る。
和歌山県高野山普門院に伝わる国宝「絹本著色勤操僧正像」は、平安時代12世紀に絹本に描かれた写実的な肖像画です。弘法大師空海を剃髪したと伝わる勤操僧正の温かな人柄を生き生きと伝え、画面上部には空海が師に寄せた讃文も墨書されています。原本は高野山霊宝館で保存され、特別展で公開される稀有の名宝です。
高野山金剛峯寺が所蔵する国宝の仏画。久安元年(1145)に絵仏師定智が描いた善女竜王像で、裏書に作者と開眼の年代を記す稀少な作。請雨経法ゆかりの雨乞いの竜王を、中国官服をまとう端正な男神に表す。高野山霊宝館で随時公開される。
高野山竜光院が伝える国宝の仏画。空海が入唐の途次、海上に湧き現れて嵐を鎮めたと伝わる観音を描く。平安後期を代表する名品で、全身を金色とし、衣には截金による精緻な文様を施して、雲上に浮かび立つ姿に美しく表している。
和歌山県の高野山金剛峯寺が所蔵する国宝「絹本著色仏涅槃図」は、応徳三年(1086年)の墨書銘を持ち、制作年代が確実に特定できる現存最古の涅槃図です。釈尊が沙羅双樹の下で大いなる涅槃に入る情景を、平安貴族文化の粋を尽くした優雅な人物表現と気品ある彩色で描いた、日本仏画の最高傑作のひとつ。高野山霊宝館に保管され、特別展などの折に公開されます。
和歌山県新宮市の熊野速玉大社に伝わる国宝・古神宝類。皇室や足利義満の奉納と伝わり、明徳元年(1390年)頃の蒔絵手箱や彩絵檜扇など内容品を含め約1200点が残る。中世の宮廷の装いと暮らしを今に残す貴重な一群。
本来十巻の護国経典『金光明最勝王経』を、一行二十七〜三十字の細字で二巻に書写した奈良時代中期の写経。巻一の朱訓点、巻四・九の墨訓点はいずれも比叡山系で、国語史の資料として注目される。附は竹帙一枚。国宝。高野山霊宝館で随時公開。
和歌山・金剛峯寺が守る国宝「続宝簡集」。77巻6冊・約831通の古文書には、後白河天皇ら歴代の綸旨から農民が片仮名で書いた訴状まで、中世日本の生の声が並ぶ。江戸期に編まれ高野山霊宝館で公開される第一級史料。
和歌山県・高野山の竜光院に伝わる国宝。奈良時代に通常より大きな文字で書写された法華経で、もと八巻のうち七巻が現存する。平安後期に高野山再興を担った学僧・明算が自ら訓点を加えており、書跡としても国語史の資料としても貴重な一具である。
高野山三宝院に伝わる国宝。南インドの僧・菩提流志が漢訳した不空羂索観音の根本経典を、奈良時代の写経生が書き写した十八巻。二十勝利などの功徳を説き、東大寺法華堂の観音像の像容もこの経に基づく。霊宝館で随時公開。
中国唐代に高宗の勅で編まれた詩文集『文館詞林』は、漢から唐初までの詩文を集めもと千巻に及んだが、本国では宋代までに失われた。高野山正智院が蔵する残巻十二巻は弘仁14年(823年)の書写を含む貴重な佚存書で、昭和28年に国宝へ指定された。
唐の高宗の命で編まれた全1000巻の勅撰詩文集のうち、漢から唐初までの詩文を収め、本国の中国では宋代までに失われて日本にのみ残った一巻。高野山宝寿院が所蔵し、昭和28年に国宝指定。霊宝館でまれに公開される。
和歌山県の金剛峯寺が所蔵する国宝。高野山に伝わる古文書から江戸時代に選ばれた54巻約692通で、源義経の自筆書状や北条義時の請文を含む。天皇の綸旨から農民の訴状まで、中世社会の各層を映す第一級の史料群。
和歌山県新宮市の熊野速玉大社に伝わる平安時代前期の四柱の神像。木造熊野速玉大神坐像、木造夫須美大神坐像、木造家津御子大神坐像、木造国常立命坐像の四躯はいずれも檜の一木造で、2005年に一括して国宝に指定されました。熊野信仰の精神世界を体現する日本神像彫刻の至宝をご紹介します。
高野山金剛峯寺に伝わる国宝、木造諸尊仏龕。高さ約23センチの白檀を三つに分けて蝶番でつなぎ、釈迦如来を中心に二十五体を刻んだ唐代中国の仏龕で、弘法大師空海の請来と伝わる枕本尊。閉じれば携帯でき、高野山霊宝館で公開される。
高野山壇上伽藍の不動堂に祀られた不動明王の眷属、八大童子立像。運慶とその工房の作とされる六体が国宝に指定され、水晶をはめた玉眼や一体ごとに異なる表情が見どころ。現在は高野山霊宝館の特別展でのみ公開される。