愛知県の重 要 文 化 財
Important Cultural Property of 愛知県愛知県に所在する重要文化財。
愛知県豊田市の三河国三宮・猿投神社に伝わる黒漆太刀〈刀身無銘〉は、鎌倉時代の作と認められ、昭和二十七年に重要文化財に指定された一振り。霊峰猿投山の麓に七百年以上守り継がれてきた本太刀の歴史と魅力、そして由緒深き猿投神社の見どころを詳しく紹介します。
名古屋市が所有する重要文化財「古瀬戸黄釉魚波文瓶」は、鎌倉時代後期、十四世紀前期に愛知県の瀬戸窯で焼かれた施釉陶器の傑作です。中国の梅瓶を手本とした堂々たる器形に、淡い黄緑色の灰釉、青海波文と三尾の魚を組み合わせた精緻な文様装飾が施され、中世日本において唯一施釉陶器を生産した瀬戸窯の頂点を示しています。萱刈窯跡出土の在銘陶片との比較から制作年代がほぼ確定されており、中世陶磁の編年研究における基準資料としても重要な位置を占めています。
名古屋市蓬左文庫が所蔵する重要文化財「宋版太平聖恵方(金沢文庫本)」は、北宋の太宗の勅命により王懐隠らが編纂した全100巻の医学百科の南宋刊本です。鎌倉幕府執権北条氏の金沢文庫から、豊臣秀次・徳川家康を経て尾張徳川家初代義直に伝わった本書は、現存24冊と慶長補写本27冊を併せ持ち、各巻首に「金沢文庫」墨印・「御本」朱印を留めます。世界的にも貴重な宋版書として、日中医学交流史を物語る一級史料です。
愛知県豊田市の猿投神社に伝わる重要文化財「猿投神社漢籍」をご紹介します。春秋経伝集解、論語集解、史記集解、文選、白氏文集など、鎌倉から南北朝時代に書写された中国古典の写本群は、神宮寺・白鳳寺で営まれた地方の漢学の高さを今に伝える、貴重な文化遺産です。
熱田神宮に伝わる重要文化財・太刀〈銘元弘三年六月一日実阿作/鎬地ニ文祿四年守勝ノ寄進銘アリ〉は、鎌倉幕府滅亡の年一三三三年に筑前の名工実阿が鍛え、二六二年後の文禄四年(一五九五)に松下小一郎守勝が諸願成就を祈って奉納した一振り。実阿の現存作は極めて少なく、刃長八三・七センチに腰反りの深い太刀姿、二箇所に刻まれた銘の対比など、刀剣史と神宮信仰を同時に語る貴重な国宝級の名刀です。
愛知県名古屋市の熱田神宮に伝わる重要文化財「太刀 銘真行」は、平安末期から鎌倉時代にかけて伯耆国で活躍した刀工・真行による太刀です。元亀二年(1571年)八月八日、戦国武士・大久保与九郎によって熱田大明神に奉納され、その奉納銘が刀身にそのまま切り付けられています。古伯耆鍛冶の優美な作風と、戦国期の信仰の息吹を一振りに宿した、稀有な名刀です。
愛知県稲沢市・亀翁寺に伝わる木造虚空蔵菩薩坐像は、康安元年(1361年)の銘を持つ重要文化財。25年に一度しか拝めない秘仏として、宝冠や持物まで当初の姿を残し、南北朝時代の祈りを静かに伝えています。
愛知県豊橋市の山あいに佇む古刹・普門寺に伝わる、平安時代後期の優雅な仏像。八角裳懸座の上に静かに鎮座する半丈六の坐像は、定朝様式の地方への展開を示す国指定重要文化財として、東海地方を代表する平安仏の名品です。
愛知県稲沢市船橋町の船橋安楽寺に伝わる重要文化財「木造十一面観音立像」をご紹介します。像高97.8cm、榧材の一木造で、童顔のやさしい面差しが特徴の平安時代後期の名作。三十三年に一度の御開帳で知られる秘仏です。
名古屋・徳川美術館所蔵の重要文化財「藤原公経筆懐紙(詠花有歓色和歌)」は、鎌倉時代の最高権力者であり百人一首の歌人としても知られる西園寺公経が、花の歓びを詠んだ和歌を自筆で記した貴重な書跡です。懐紙の歴史、公経の人物像、鑑賞のポイント、アクセス情報を詳しくご紹介します。