佐藤家住宅旧車庫とは

佐藤家住宅旧車庫は、岩手県一関市千厩町の横屋酒造・佐藤家住宅にある大正末期建築の木造平屋建の車庫で、平成15年(2003年)に国の登録有形文化財に登録された。

敷地のほぼ東の隅に、南西の門口へ妻側を向けて建つ。建築面積は70平方メートル。切妻造の妻入で、屋根は桟瓦葺とする。建てられたときは自動車を納める車庫で、登録の時点では倉庫として使われていた。

登録の理由と価値

登録基準は「造形の規範となっているもの」。文化庁の解説は、佐藤家住宅旧車庫がかつての邸宅の暮らしぶりを示す建物であることを評価している。登録番号は03-0035。

大正末期の地方の町で、自家用の自動車を持つ家はまだ限られていた。屋敷のなかに専用の車庫を構え、しかも正面に意匠をこらしたところに、酒造業で栄えた佐藤家の暮らしの一端がうかがえる。

見どころ:洋風の正面と蔵造りの側面

正面の妻壁は、壁から浮き出た柱型と、アーチ風にかたどった破風を強調し、表面を洗い出しで仕上げている。小石の粒が見える仕上げで、柱とアーチの輪郭がくっきり立つ。

ところが側面と背面に回ると、表情が変わる。壁は漆喰塗、腰は縦板張で、外観は土蔵造の蔵そのものである。構造は木造平屋建だが、正面だけ洋風の顔をつけ、残りの三方を蔵の姿にまとめている。正面と側面が同時に見える斜めの位置に立つと、この切り替えがよく分かる。

見学方法

千厩酒のくら交流施設の開館日には、敷地内から佐藤家住宅旧車庫の外観を無料で見学できる。内部を公開するという案内は運営者のサイトに見当たらないため、見学は外観が中心になる。中を見たい場合は、千厩まちづくり株式会社(電話0191-53-2070)に前もって問い合わせたい。敷地への行き方と開館日・開館時間は、横屋酒造・佐藤家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q佐藤家住宅旧車庫はいつ建てられましたか?
A大正末期の建築です。平成15年(2003年)1月31日に国の登録有形文化財に登録されました。
Q佐藤家住宅旧車庫は何に使われていた建物ですか?
Aもとは自動車を納める車庫で、登録の時点では倉庫として使われていました。
Q佐藤家住宅旧車庫の正面の特徴は?
A柱型とアーチ風の破風を強調し、洗い出しで仕上げた洋風の正面です。側面と背面は漆喰塗・腰縦板張の蔵のつくりになっています。
Q佐藤家住宅旧車庫はどこにありますか?
A敷地のほぼ東の隅にあり、南西の門口に妻側を向けて建っています。
Q佐藤家住宅旧車庫は見学できますか?
A千厩酒のくら交流施設の開館日に、敷地内から外観を無料で見学できます。内部は常時公開ではありません。

基本情報

名称佐藤家住宅旧車庫(さとうけじゅうたくきゅうしゃこ)
所在地岩手県一関市千厩町千厩字北方134
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成15年(2003年)1月31日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積70平方メートル
所有者一関市
公開状況開館日に敷地内から外観を無料で見学可。内部は常時公開ではない

参考文献

佐藤家住宅旧車庫|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003024
千厩酒のくら交流施設(千厩まちづくり株式会社)
https://sakenokura.com/wp/kura/

最終更新日: 2026.09.26