東大寺二月堂仏餉屋(御供所)は二月堂に付属する鎌倉時代前期の建物

東大寺二月堂仏餉屋(御供所)は、奈良県奈良市雑司町の東大寺二月堂の周りに建つ鎌倉時代前期の建物で、明治36年(1903年)に重要文化財に指定された。読みは「にがつどうぶっしょうや(ごくうしょ)」。

仏餉は仏前に供える飯を、御供所は供え物を調える所を指す語で、東大寺二月堂仏餉屋はその名のとおり、二月堂の本尊に供える品を整えるための付属建物である。文化庁のデータベースは年代を鎌倉時代前期(1185〜1274年)とする。

二月堂の周りでいちばん古い東大寺二月堂仏餉屋

二月堂の周りには、東大寺二月堂仏餉屋のほか、鎌倉時代後期の閼伽井屋(若狭井屋)と、建治3年から弘安5年(1277〜1282年)の参籠所が建つ。文化庁のデータベースの年代で比べると、鎌倉時代前期とされる仏餉屋がもっとも古い。

本堂にあたる二月堂は寛文7年(1667年)に焼け、2年後に再建された。仏餉屋はそれより400年以上前の建物で、本堂が建て替わったあとも、付属の建物は鎌倉時代のものが使われ続けている。二月堂の一帯では、本堂よりも周りの小さな建物のほうが古いという逆転が起きている。

東大寺二月堂仏餉屋(御供所)の建物

東大寺二月堂仏餉屋(御供所)は、桁行5間・梁間2間の一重の建物で、屋根は切妻造、本瓦葺である。奥行2間に対して間口5間の細長い平面で、装飾を抑えた実用の建物である。

閼伽井屋(桁行3間・梁間2間)と梁間が同じで、参籠所(桁行10間・梁間4間)よりは小さい。どれも切妻造の本瓦葺で、二月堂の周りの付属建物は形式がそろっている。

東大寺二月堂仏餉屋(御供所)が重要文化財に指定された理由

東大寺二月堂仏餉屋(御供所)は明治36年(1903年)に、閼伽井屋(若狭井屋)・念仏堂・法華堂北門などと同じ日に重要文化財に指定された(当時は古社寺保存法による)。

修二会をはじめ二月堂の行事を支えてきた付属建物が、鎌倉時代前期の姿で残る点に価値がある。寺は修二会を天平勝宝4年(752年)に始まり一度も絶えることなく続く「不退の行法」と案内しており、その行事の裏方を担う建物群の一つが仏餉屋である。

東大寺二月堂仏餉屋(御供所)の見学

東大寺二月堂仏餉屋(御供所)の内部は公開されておらず、寺の参拝案内にも公開の記載はない。外観は二月堂周辺の境内から料金なしで見られる。

二月堂は24時間参拝でき、舞台からの眺めとあわせて周りの付属建物も見て回れる。修二会の期間中は周辺が混み合い、立ち入りが制限される場所もあるため、寺の注意事項を確かめておきたい。境内への行き方と東大寺全体の拝観条件は東大寺のページにまとめてある。

Q&A

Q東大寺二月堂仏餉屋(御供所)はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースは鎌倉時代前期(1185〜1274年)としています。二月堂の周りの建物ではもっとも古い年代です。
Q東大寺二月堂仏餉屋の「仏餉」「御供所」とは何ですか?
A仏餉は仏前に供える飯、御供所は供え物を調える所を指す語です。二月堂の本尊への供え物を整える付属建物です。
Q東大寺二月堂仏餉屋(御供所)の大きさは?
A桁行5間・梁間2間の一重の建物で、屋根は切妻造の本瓦葺です。
Q東大寺二月堂仏餉屋(御供所)は二月堂より古いのですか?
Aはい。二月堂は寛文7年(1667年)に焼けて2年後に再建されましたが、仏餉屋は鎌倉時代前期の建物です。
Q東大寺二月堂仏餉屋(御供所)の中は見られますか?
A内部は公開されていません。外観は二月堂周辺の境内から無料で見られます。

基本情報

名称東大寺二月堂仏餉屋(御供所)
所在地奈良県奈良市雑司町
指定区分重要文化財
指定年明治36年(1903年)
員数1棟
寸法桁行5間、梁間2間、一重、切妻造、本瓦葺
所有者東大寺
公開状況内部非公開。外観は境内から見学可(無料)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁):東大寺二月堂仏餉屋(御供所)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/2450
国指定文化財等データベース(文化庁):東大寺二月堂閼伽井屋(若狭井屋)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/2449
国指定文化財等データベース(文化庁):東大寺二月堂参籠所
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/2456
東大寺:二月堂
https://www.todaiji.or.jp/information/nigatsudo/
東大寺:修二会
https://www.todaiji.or.jp/annual/event/shunie/

最終更新日: 2026.10.02