和歌山県の国 宝
National Treasures of 和歌山県和歌山県に所在する国宝。
和歌山・金剛峯寺が守る国宝「続宝簡集」。77巻6冊・約831通の古文書には、後白河天皇ら歴代の綸旨から農民が片仮名で書いた訴状まで、中世日本の生の声が並ぶ。江戸期に編まれ高野山霊宝館で公開される第一級史料。
和歌山県・高野山の竜光院に伝わる国宝。奈良時代に通常より大きな文字で書写された法華経で、もと八巻のうち七巻が現存する。平安後期に高野山再興を担った学僧・明算が自ら訓点を加えており、書跡としても国語史の資料としても貴重な一具である。
高野山三宝院に伝わる国宝。南インドの僧・菩提流志が漢訳した不空羂索観音の根本経典を、奈良時代の写経生が書き写した十八巻。二十勝利などの功徳を説き、東大寺法華堂の観音像の像容もこの経に基づく。霊宝館で随時公開。
中国唐代に高宗の勅で編まれた詩文集『文館詞林』は、漢から唐初までの詩文を集めもと千巻に及んだが、本国では宋代までに失われた。高野山正智院が蔵する残巻十二巻は弘仁14年(823年)の書写を含む貴重な佚存書で、昭和28年に国宝へ指定された。
唐の高宗の命で編まれた全1000巻の勅撰詩文集のうち、漢から唐初までの詩文を収め、本国の中国では宋代までに失われて日本にのみ残った一巻。高野山宝寿院が所蔵し、昭和28年に国宝指定。霊宝館でまれに公開される。
和歌山県の金剛峯寺が所蔵する国宝。高野山に伝わる古文書から江戸時代に選ばれた54巻約692通で、源義経の自筆書状や北条義時の請文を含む。天皇の綸旨から農民の訴状まで、中世社会の各層を映す第一級の史料群。
和歌山県新宮市の熊野速玉大社に伝わる平安時代前期の四柱の神像。木造熊野速玉大神坐像、木造夫須美大神坐像、木造家津御子大神坐像、木造国常立命坐像の四躯はいずれも檜の一木造で、2005年に一括して国宝に指定されました。熊野信仰の精神世界を体現する日本神像彫刻の至宝をご紹介します。
高野山金剛峯寺に伝わる国宝、木造諸尊仏龕。高さ約23センチの白檀を三つに分けて蝶番でつなぎ、釈迦如来を中心に二十五体を刻んだ唐代中国の仏龕で、弘法大師空海の請来と伝わる枕本尊。閉じれば携帯でき、高野山霊宝館で公開される。
高野山壇上伽藍の不動堂に祀られた不動明王の眷属、八大童子立像。運慶とその工房の作とされる六体が国宝に指定され、水晶をはめた玉眼や一体ごとに異なる表情が見どころ。現在は高野山霊宝館の特別展でのみ公開される。
和歌山県最古の寺、道成寺。四十四本の手をもつ国宝・千手観音の脇侍として立つ二菩薩立像も国宝です。九世紀の一木造で像高は約二・五メートル、当初の金箔を多く残します。日光・月光と伝わる名の謎を、宝仏殿で間近に確かめられます。
高野山の麓、弘法大師空海の母の廟所である弥勒堂に安置される国宝・木造弥勒仏坐像。裳先の墨書銘は寛平四年(八九二)を記し、年紀をもつ平安前期彫刻の基準作とされる。二十一年に一度しか開扉されない秘仏で、堂は世界遺産でもある。
和歌山県の高野山に伝わる古文書を江戸時代に編んだ宝簡集三集のうち、最も大きい167巻9冊の集成。後白河天皇以下の綸旨や太政官符、源義経・西行の書状、阿氐河荘の片仮名の百姓訴状まで、中世社会の幅広い声を収める国宝。
延暦十六年(七九七)、二十四歳の空海が自筆でしたためた現存最古の書。儒・道・仏の三教を亀毛先生ら架空の三人に論じさせ、仏教の妙理を説く出家宣言の草稿本である。下巻末に夢窓疎石の跋を附し、高野山霊宝館に伝わる国宝二巻。
和歌山県高野山の遍照光院に伝わる、江戸時代中期の文人画を代表する画家・池大雅による襖絵十面。昭和27年(1952年)に国宝に指定された、日本南画の最高峰の一つです。山中の庵に集う高士を描く《山亭雅会図》四面を含み、大雅芸術の円熟期を象徴する稀有な大画面作品。創建千二百年を超える高野山の名刹に今もなお伝えられています。