長野県の重 要 文 化 財
Important Cultural Property of 長野県長野県に所在する重要文化財。
長野県の個人が所蔵する重要文化財の刀。南北朝時代の長谷部派の作と極められた無銘の一口で、刃長70センチ、湾れに互の目が交じる刃文と、表裏を貫く棒樋を備える。へし切長谷部で名高い一派の確かな作例である。
長野県諏訪市のサンリツ服部美術館が所蔵する重要文化財「紙本著色三十六歌仙切〈(中務)/佐竹家伝来〉」は、鎌倉時代13世紀に制作された「佐竹本三十六歌仙絵」の断簡の一葉です。平安時代中期の女流歌人・中務の姿を描いたこの一幅は、伝・藤原信実の筆と伝わる似絵の精華であり、母・伊勢譲りの繊細な歌風を伝える代表歌「うぐひすの 声なかりせば 雪消えぬ 山里いかで 春を知らまし」が、伝・後京極良経の流麗な仮名で添えられています。大正8年(1919年)の「絵巻切断」事件を経て今に伝わる王朝美術の至宝を、諏訪湖畔の静かな美術館でご覧いただけます。
牛伏川本流水路(牛伏川階段工)は長野県松本市内田にある大正6年(1917年)の石造の流路工で、重要文化財。延長141メートルの水路に19基の床固を配して階段状とし、アルプスの渓流砂防を参考にした。牛伏川砂防施設の基幹である。
長野県軽井沢町の軽井沢夏の家は、アントニン・レーモンドが昭和8年に自身の別荘兼設計事務所として建てた木造建築。バタフライ屋根と丸太の軸組で木造モダニズムを実現し、令和5年に重要文化財となった。現在はペイネ美術館として公開されている。
光前寺弁天堂は長野県駒ヶ根市赤穂の光前寺にある天正4年(1576年)の小堂で、重要文化財。名勝に指定された境内に建つ一間四方・入母屋造の簡素な堂で、室町時代末期の厨子を納める。古建築の少ないこの地方で重要な遺構とされる。
国分寺三重塔は長野県上田市国分の信濃国分寺にある室町時代中期の三重塔で、重要文化財。三間三重塔婆・銅板葺で、和様を主体に一部に禅宗様を取り入れ、美しい曲線で反った軒が印象的である。棟札5枚も附として指定されている。
小菅神社奥社本殿は長野県飯山市瑞穂の小菅山の中腹、標高約840メートルの岩陰に建つ室町時代の懸造の本殿で、重要文化財。文化庁は修験道に関わる珍しい建築とし、宮殿2基も附として指定する。内陣には湧水の甘露池がある。
小松家住宅は長野県塩尻市片丘にある18世紀初めの農家の住宅で、重要文化財。寄棟造・茅葺で東西に庇を付け、何回か増改築されたが最初は11メートルに8メートルほどの規模であった。文化庁は東日本でも屈指の古い家とし、間取りと構造は単純で古い。
坂戸橋は長野県中川村の天竜川に架かる昭和7年(1932年)の鉄筋コンクリート造のアーチ橋で、重要文化財。橋長78メートルで放物線のアーチを用い、支間70メートルは戦前期の道路橋として現存最大。昭和前期の道路橋の技術的な到達点を示す。
真山家住宅は、長野県佐久市望月の中山道望月宿にある問屋兼旅篭だった家の住宅で、昭和48年に重要文化財に指定された。明和3年建築の主屋は街道に面した外観が優れ、宿場建築の発展を知る資料である。
佐野神社本殿は長野県下高井郡山ノ内町佐野にある天正20年(1592年)の本殿で、重要文化財。一間社流造で、屋根を厚い板のとち葺とする。前の流れを長く伸ばす流造は神社本殿でもっとも広く見られる形式で、桃山時代の年代をもつ遺構である。
長野県塩尻市片丘に建つ嶋﨑家住宅は、享保年間(1716〜1735年)に建てられた本棟造の最古級の民家。昭和48年に国の重要文化財へ指定された。座敷三部屋を収めるため一室を外へ張り出した平面と、座敷欄間の彫りに見どころがある。
釈尊寺観音堂宮殿は長野県小諸市大久保の釈尊寺(布引観音)にある正嘉2年(1258年)の宮殿で、重要文化財。崖に築かれた懸崖造りの観音堂の岩屋に安置され、昭和20年に修理復元された。建立年代が明確な鎌倉時代の遺構である。
浄光寺薬師堂は長野県上高井郡小布施町雁田にある応永15年(1408年)の仏堂で、重要文化財。桁行三間、梁間四間、一重の入母屋造で、茅葺の大きな屋根をもつ室町時代の薬師堂として、明治40年に指定された。
定勝寺庫裏は長野県大桑村須原の定勝寺にある承応3年(1654年)の庫裏で、重要文化財。桁行21.9メートルの切妻造・妻入・銅板葺で南面に庇を付け、渡廊も附として指定される。木曽三大寺の最古とされる寺の、本堂・山門と並ぶ江戸前期の建物である。
定勝寺山門は長野県大桑村須原の定勝寺にある万治4年(1661年)の四脚門で、重要文化財。切妻造・檜皮葺で、棟札1枚も附として指定されている。中山道須原宿にある木曽三大寺の最古とされる寺の門で、本堂・庫裏とともに指定された。
定勝寺本堂は長野県大桑村須原にある江戸時代前期の禅宗寺院の本堂で、重要文化財。定勝寺は木曽三大寺の最古の寺とされ、木曽川の洪水で3度流されたのち慶長3年に今の地に移った。入母屋造・銅板葺の本堂は庫裏・山門とともに指定されている。
長野県上田市別所、北向観音の本坊・常楽寺に立つ石造の多宝塔。総高2.74メートルの安山岩製で、弘長2年(1262年)の銘をもつ。石造多宝塔で重要文化財に指定されているのは全国で二基のみで、鎌倉期の優品とされる。
長野県大町市にある盛蓮寺観音堂は、室町後期に建てられた重要文化財。柱幅の約7.5分の1という大面取りの角柱や舟肘木に鎌倉の古い技法を残し、松本盆地最古の寺院建築に数えられる和様と禅宗様の折衷建築です。
白髯神社本殿は長野県長野市鬼無里日影の山間にある神社の本殿で、重要文化財。桃山時代ごろの一間社流造・こけら葺で、僻地にあるため室町時代の様式や地方色を残し、この地方の文化を知るうえで貴重とされている。