参道の西に開く江戸前期の上土門

西園院上土門は、奈良県生駒郡斑鳩町の法隆寺山内にある子院、西園院(さいおんいん)の門で、江戸時代前期(1615年から1660年ごろ)に建てられ、昭和17年(1942年)12月22日に国の重要文化財に指定された。読みは「あげつちもん」。南大門から中門へ向かう参道の西側、西南隅子院築垣の東面に開く。

形式は一間の上土門で、屋根は檜皮葺。文化庁のデータベースでは、この門と隣の西園院唐門との間の塀は6.7メートルと記されている。

上土門という形式

上土門は、2本の柱に冠木を渡し、その上に平らに近い屋根を架けて土を盛り上げた形の門である。土を流さないよう妻側に板を立てるのが特徴で、平安時代以来、公家の屋敷や寺院の門として用いられた。

西園院上土門の屋根は土ではなく檜皮で葺かれている。近世には、盛り土の代わりに檜皮などで葺いた上土門も見られるようになり、低く平らな屋根の構えはそのまま受け継がれた。形式の名は屋根の材料ではなく、門の組み方を指している。

唐門と並べて見る

西園院には、この上土門と、6.7メートル北に開く唐門の二つの門が並ぶ。平らに近い屋根の上土門と、側面に唐破風の曲線を見せる平唐門という、性格の違う二つの門がすぐ隣り合う景色は、参道沿いでもとくに目を引く。

両側に続く築地塀も西院西南隅子院築垣として重要文化財に指定されており、門と塀が一続きで子院の構えを伝えている。

見学のしかた

西園院上土門は参道から自由に見られる。西園院の内側は一般には公開されていない。門の側面に回ると、平らに近い屋根の構えと檜皮の重なりがよく見える。

拝観時間・拝観料・交通は法隆寺のページにまとめてある。

Q&A

Q西園院上土門はどこにありますか?
A法隆寺の南大門から中門へ向かう参道の西側にあり、子院・西園院の東側に開いています。
Q上土門とはどんな門ですか?
A2本の柱に冠木を渡し、平らに近い屋根の上に土を盛った形の門です。西園院上土門は土の代わりに檜皮で葺いています。
Q西園院上土門と唐門の違いは?
A上土門は平らに近い屋根、唐門は側面に唐破風の曲線を見せる平唐門です。二つの門は6.7メートルの間隔で並んでいます。
Q西園院上土門の内側に入れますか?
A西園院は一般に公開されていません。門は参道から見学できます。
Q西園院上土門は重要文化財ですか?
Aはい。昭和17年(1942年)12月22日に国の重要文化財に指定されました。

基本データ

名称西園院上土門(さいおんいんあげつちもん)
所在地奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内
指定区分重要文化財
指定年昭和17年(1942年)12月22日
員数1棟
寸法一間上土門、檜皮葺
所有者法隆寺
公開状況外観のみ(参道から見学可)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁) — 西園院上土門
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/2718
文化遺産オンライン — 西園院上土門
https://online.bunka.go.jp/db/heritages/detail/157255
国指定文化財等データベース(文化庁) — 法隆寺西院西南隅子院築垣 東面
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/2725

最終更新日: 2026.10.01