江戸
Edo江戸時代(1603 – 1868)の日本の文化財を一覧で閲覧できます。都道府県・種類・キーワードで絞り込み、詳しい解説や地図、旅行のヒントもご紹介します。
俵屋宗達による水墨画の最高傑作〈蓮池水禽図〉。京都国立博物館所蔵の国宝で、江戸時代初期に描かれた紙本墨画の掛幅です。二茎の蓮と二羽のかいつぶりを墨のみで描き分け、動と静、盛りと衰えを静謐な詩情のうちに表現した名品の魅力、国宝指定の理由、見どころ、周辺情報までをわかりやすくご紹介します。
天保8年(1837年)、渡辺崋山が古河藩家老で蘭学者の鷹見泉石を描いた肖像画。西洋の陰影法による写実的な顔貌と、東洋画の筆法による装束を一画面で融合させた崋山の代表作で、昭和26年に国宝へ指定された。東京国立博物館蔵。
伊藤若冲が四十代から五十代にかけて描き継いだ国宝・動植綵絵。鶏や鳳凰、魚や虫を絹本に著した三十幅は花鳥画の到達点とされる。相国寺への寄進を経て現在は皇居三の丸尚蔵館が保管し、2026年秋の再開館を控える。
勧修寺聖教は京都市山科区の勧修寺の経蔵に伝来した聖教群で、11世紀から19世紀の2435点が令和2年に重要文化財となった。勧修寺流の祖寛信の自筆本や長暦3年の奥書をもつ経典を含み、附として聖教箱も指定されている。
刀〈銘出羽大掾藤原国路〉は愛知県内の個人が所有する江戸時代の刀1口で、昭和34年に重要文化財に指定された。作者は堀川国広門下の高弟である国路で、銘に含まれる受領名が制作年代を1610年代半ば以降に絞り込む。
愛知県の個人が所蔵する重要文化財「銹絵松鶴図六角皿」は、尾形乾山が作陶し兄・光琳が絵付けを施した江戸時代の傑作。宝永七年(一七一〇)の制作年が記された、兄弟合作陶器で唯一の紀年銘作品であり、極めて珍しい六角形の器形と、振り返る鶴を描いた光琳の筆致、乾山自身の画賛が一体となった琳派陶器の基準作です。
絹本著色宮女図〈伝桓野王図〉は、個人が所蔵する中国・元時代14世紀の画で、昭和27年に国宝に指定された。帯に横笛をさした女性の優美な横顔を描き、東晋の笛の名人・桓野王とする説もある。
京狩野二代目・狩野山雪が江戸時代初期に描いた六曲一双の重要文化財「雪汀水禽図屏風」。金地に冬の海辺の月夜を描き、胡粉と銀箔で輝く波と無数の水鳥が静謐な詩情を放ちます。京都国立博物館に寄託される本作の魅力と鑑賞のポイント、周辺観光をご案内します。
円山応挙が壮年期に描いた重要文化財「紙本墨画雲竜図」の魅力を紹介。風浪を巻き起こす迫力の墨龍、くまどり・にじみの技法、京都国立博物館での鑑賞方法、周辺情報をご案内します。
鎌倉時代の僧・慶政が南宋の泉州からもたらした日本最古のペルシア語文書「紙本墨書南番文字」。イランの著名な詩人の詩句が記された重要文化財の歴史的価値と、海のシルクロードが結んだ中世の国際交流の物語をご紹介します。
京都府に伝わる重要文化財「福井家京枡座関係資料」は、江戸幕府から西国三十三か国の公定枡の製造・販売・検査を独占的に任された福井家に伝来した、文書・絵図・実物の枡・焼印を含む総数2,139点の一括資料です。平成2年(1990)に指定され、東国を管掌した江戸の樽屋家の資料が失われた今、幕府公認枡座の実態を伝える日本唯一の史料群として、近世度量衡制度研究上きわめて貴重な存在です。
京都府所在の国指定重要文化財「無爾可宣墨蹟〈与明知客偈/咸淳戊辰夏孟下澣〉」。南宋末の臨済禅高僧・無爾可宣(石橋可宣)が、咸淳四年(西暦1268年)の初夏下旬に、知客(来客の応対役の僧)であった「明」という弟子に与えた偈頌の一幅。茶の湯の世界でも最上格の掛物とされた禅林墨蹟の名品で、京都の禅文化の源流を伝える貴重な史料です。
霊石如芝墨蹟〈正堂偈/天暦庚午孟春〉は、虚堂智愚の直弟子である元代の禅僧・霊石如芝が1330年に正堂という僧に与えた偈頌の墨蹟です。京都府の個人が所蔵する重要文化財であり、臨済宗の法脈と茶の湯文化を結ぶ貴重な禅林墨蹟として高く評価されています。
紙本墨画淡彩夜色楼台図〈与謝蕪村筆〉は、個人が所有する与謝蕪村の最晩年の作とみられる絵で、平成21年に国宝に指定された。暗い夜空と雪に白く浮かぶ家並みとの対照が新鮮な感覚にあふれる。
室町の画僧・雪舟の肖像を、雪舟四代孫を称した萩藩絵師・雲谷等益が描いた一幅。雪舟の自画像を典拠とし、大徳寺百八十五世・玉舟宗璠の追賛をともなう。二〇二三年に重要文化財へ指定され、山口市の常栄寺が所有する。
山口県防府市の毛利博物館が所蔵する、雲谷等益筆「四季山水図」。雪舟の国宝「山水長巻」を実寸で写した約16メートルの絵巻で、長く附指定だったが、2023年に作者を等益と改めて単独で重要文化財に指定された。
高洲家文書は、南北朝時代から江戸時代初期(1351年〜1643年)にかけての古文書127通と日明貿易船旗からなる重要文化財です。萩藩士高洲家に伝来し、毛利氏の赤間関代官として国際貿易を管理した高須氏の活動を伝える貴重な歴史資料です。
にぎりこぶしほどの鉄の丸鐔に、潮風に傾く浜辺の松と波打ち際の千鳥を彫り出した一枚。武士の身分を捨てて江戸で名を成し、奈良三作に数えられた金工・土屋安親の作で、昭和三十年に国の重要文化財に指定されている。
河内国大ヶ塚の上層農民・河内屋可正が、家を傾けないための処世訓として書き残した自筆の記録を中心とする九点。子や孫が書き継いだ年代記や家系図も含み、読書で教養を高めた村の知識人の姿を映す。2020年に重要文化財に指定された。
「江戸時代のエジソン」と称される鉄砲鍛冶・発明家、国友一貫斎(1778〜1840)の業績を伝える953点の重要文化財コレクション。日本初の反射望遠鏡、太陽黒点の連続観測記録、実用空気銃など、鎖国下の日本で生まれた驚異的な科学技術の足跡を紹介します。