駅と集落に電気を送った発電所

小湊鉄道旧鶴舞発電所は、千葉県市原市池和田の上総鶴舞駅構内にある大正14年(1925年)頃の火力発電所の建屋で、平成29年(2017年)5月2日に国の登録有形文化財に登録された。

小湊鉄道旧鶴舞発電所は、上総鶴舞駅の構内で線路を挟んで駅本屋の斜向かいに建つ。文化庁の解説によると、この発電所は駅などの鉄道施設だけでなく周辺の家々にも電気を配った。会社の沿革には、昭和2年(1927年)9月28日に電灯及び電力供給事業の営業を始めたと記されている。

切妻造、壁はトタン張

文化庁の解説によると、小湊鉄道旧鶴舞発電所は桁行9.0メートル、梁間8.2メートルの切妻造で、壁をトタン張とする鉄骨造の建屋である。建築面積は74平方メートル。

ただし、同じ記録の構造欄は「木造平屋建、鉄板葺」と記しており、解説文の「鉄骨造」と食い違う。本記事では構造をどちらとも断定せず、両方の記述を示しておく。

文化庁は、鉄道会社が電気の供給も兼ねるという、大正期の関東地方で一般的だった鉄道事業のあり方を伝える建物と評価している。

見どころと見学

小湊鉄道旧鶴舞発電所は駅構内の施設で、建物の中には入れない。上総鶴舞駅のホームや駅舎のあたりから、線路越しに外観を眺める形になる。トタン張の壁と切妻屋根の簡素な箱形が、木造の駅本屋と好対照をなしている。

2026年9月の台風25号の被害で上総牛久〜上総中野間は当面の間運休しており、代行バスも無い(同年9月24日の会社発表)。現在は列車でこの駅まで来ることができない。

Q&A

Q小湊鉄道旧鶴舞発電所はいつ建てられましたか。
A文化庁の記録では大正14年(1925年)頃の建築です。
Q小湊鉄道旧鶴舞発電所は何に電気を送っていたのですか。
A文化庁の解説によると、駅などの鉄道施設のほか周辺の家々にも配電していました。
Q小湊鉄道旧鶴舞発電所の構造は何ですか。
A文化庁の解説文は鉄骨造、同じ記録の構造欄は木造平屋建と記しており、記述が食い違っています。
Q小湊鉄道旧鶴舞発電所の中は見学できますか。
A建物の中には入れません。駅のホームなどから線路越しに外観を見ます。
Q小湊鉄道旧鶴舞発電所へは今行けますか。
A2026年9月の台風25号の被害で上総牛久〜上総中野間が運休しており、列車では行けない状態です。

基本情報

名称小湊鉄道旧鶴舞発電所
所在地千葉県市原市池和田字田尻1323-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成29年(2017年)5月2日登録
員数1棟
寸法桁行9.0メートル、梁間8.2メートル、切妻造、建築面積74平方メートル(構造は文化庁の記録で木造平屋建と鉄骨造の両記述あり)
所有者小湊鉄道株式会社
公開状況内部非公開。駅から線路越しに外観を見学(2026年の台風被害で当該区間は運休中)

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース 小湊鉄道旧鶴舞発電所
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011469
文化遺産オンライン 小湊鉄道旧鶴舞発電所
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/256055
小湊鐵道 公式サイト 小湊鐵道の22施設が国の登録有形文化財に登録されました
https://www.kominato.co.jp/corporate/topics/heritage/index.html
小湊鉄道株式会社 台風25号の影響による小湊鉄道線の被災状況および今後の復旧見通しについて(2026年9月24日)
https://www.kominato.co.jp/wp-content/uploads/2026/09/30216b45daba750194c363de3f54800f.pdf
小湊鐵道 公式サイト 沿革
https://www.kominato.co.jp/corporate/history/

最終更新日: 2026.10.01