和歌山県の登録有形文化財
和歌山県 · 登録有形文化財
長屋門の南妻から南面と西面へ折れ曲がって延びる、総延長91メートルの土塀。弁柄色の骨材を吹き付けて赤みを帯び、腰に砂岩、基礎に地元産の青石を積む。来訪者が最初に出会う、敷地の街路側の表情を引き締める境界の構えである。
茶室の南東に建つ、敷地で最も小さな登録建造物。黄大津の外壁に形の異なる下地窓を各面に開け、軒先を檜皮葺、北妻の庇を杉皮葺とする。実用の建物に数寄屋の手法を凝らし、庭園の空間を構成する手の込んだ一棟である。
北土蔵の南に建つ小ぶりな土蔵造。大正8年の建築で、敷地内に登録された建造物のうち最も古い年代を持つ。漆喰の土壁にトラス屋根を組み合わせ、主屋や北土蔵とともに一体の屋敷構えを整える、敷地の働く中核の一棟である。
敷地南東に建つ煉瓦造の浴室棟。陸屋根のスラブを鉄筋コンクリート造とし、パラペットとコーニス、円弧などの幾何意匠で外観を構成する。当時の近代意匠が、世帯の私的で実用的な一隅にまで及んでいたことを示す一棟である。
高野山五之室谷に位置する真言宗別格本山・光臺院の多宝塔をご紹介。道助法親王の菩提を弔うために建立された由緒ある塔の歴史、精巧な建築意匠、重森三玲作の庭園など、皇室ゆかりの名刹の魅力をお伝えします。
和歌山県かつらぎ町の山間集落「串柿の里」に佇む神野阿弥陀堂は、貞享3年(1686年)建立の国登録有形文化財。茅葺き三間堂の美しい建築と、葛城修験の修験者と里人の交流を伝える墨書が残る日本遺産構成文化財です。
和歌山県高野山に佇む高野山大学図書館は、「関西建築界の父」武田五一が設計し1929年に完成した、高野山初の西洋建築です。国登録有形文化財に登録されたこの鉄筋コンクリート造の建物は、2・3階吹き抜けの閲覧室や内部5層の書庫など優れた意匠を持ち、約30万冊の仏教書を収蔵する知の殿堂として今も現役で活躍しています。
本堂の西に東面して建つ淨願寺の庫裏。江戸後期の木造平屋で、正面南寄りに唐破風造の式台玄関を構える大規模な住居。内部は南の土間と北の8室からなり、北西の上段の間に武家の作法を残す。令和6年登録の有形文化財。
境内南辺東寄りの通りに面する淨願寺の山門。江戸後期建立の一間一戸切妻造本瓦葺の薬医門で、両脇に袖塀を付す。虹梁や肘木の絵様彫刻が華やかで、六棟の登録建造物で最も装飾に富む。令和6年に登録有形文化財となった。
本堂の南西、切石積基壇上に建つ淨願寺の鐘楼。江戸後期建立の方一間切妻造本瓦葺で、礎盤上に角柱を四方転びに立て総ケヤキ造とする。蟇股や懸魚を彫刻で飾る上質な一棟で、夏には鐘がつかれる。令和6年登録の有形文化財。
本堂の南に建つ淨願寺の手水舎。江戸後期の建立で昭和54年に現在地へ移築された。わずか5.2平方メートルながら降棟付きの入母屋本瓦葺とし、四方転びの角柱に詰組、吹寄垂木、格天井を備える。令和6年登録の有形文化財。
境内に建つ淨願寺の宝蔵。大正2年の建立で六棟の登録建造物では最も新しく、昭和54年に現在地へ移築された。方一間の宝形造本瓦葺で頂に露盤宝珠を載せ、漆喰塗下見板張の壁が宝物を守る。令和6年登録の有形文化財。
和歌山県紀の川市東国分の浄土真宗寺院、淨願寺の本堂。天明4年(1784年)建立の木造平屋で、入母屋造本瓦葺に一間向拝を付す。大虹梁や欄間彫刻が見どころ。集落景観の核として令和6年に登録有形文化財となった。
和歌山県太地町の太地漁港近くに佇む太地水産共同組合事務所は、大正時代に建てられた木造平屋建ての登録有形文化財です。入母屋造桟瓦葺の伝統的な屋根と淡いピンク色に塗られた外観が特徴で、「一世帯一株」の画期的な仕組みで設立された太地水産共同組合の歴史を今に伝えています。
全国で唯一県内の他市町村と接しない飛び地の村・北山村竹原に建つ東光寺本堂。弘化四年(1847年)に再建された方丈型本堂と庫裏の複合建築で、ケヤキ材の内陣と「ガンギ」と呼ばれる板張妻面が紀伊半島山間部の地方色を伝える。
和歌山市沖の無人島・沖ノ島の西端、海抜51メートルに建つ石造灯台。明治5年(1872年)に英国人技師リチャード・ヘンリー・ブラントンが設計した、わが国最初期の洋式灯台の一つで登録有形文化財。砲台跡や紀淡海峡の眺望とあわせて訪ねたい。
和歌山市井ノ口に残る長多家住宅の門長屋は、大正期に建てられた桁行約23メートルの長大な門。入母屋造本瓦葺で、黒漆喰の腰板の上を白漆喰の一筋が走る。大庄屋に次ぐ家格を示す農家の構えで、個人住宅のため門は公道から眺める。
和歌山県海南市七山の田園に南面して建つ中野家住宅主屋は、明治前期の木造平屋建。入母屋造桟瓦葺で、当初は茅葺と考えられる。東寄りを土間、西側を整型四間取とし、当地の中規模農家を代表する一棟。個人住宅のため非公開。
標高867メートルに建つ高野山駅駅舎は、昭和3年築の木造2階建。丸窓など洋風の意匠に宝珠を載せた宝形屋根を組み合わせた高野山の玄関口で、2015年の改修で開業当時の姿に近づけられた。世界遺産・高野山めぐりの出発点。
和歌山県那智勝浦町下里に建つ日本基督教団紀南教会は、文化学院創立者の西村伊作が設計し大正14年に竣工した教会堂。急勾配の屋根と高い玄関ポーチ、白い漆喰壁と現しのトラス小屋組を特徴とする登録有形文化財です。