奈良県の国 宝
National Treasures of 奈良県奈良県に所在する国宝。
奈良県葛城市・當麻寺の本堂内陣に立つ国宝「當麻曼荼羅厨子」。高さ約5メートル、扁平な六角形をなすこの厨子は、約4メートル四方の當麻曼荼羅を奉安するために奈良時代末から平安時代初期に造立された、日本でも他に類を見ない大型工芸品です。鎌倉時代に源頼朝の遺願による須弥壇と、2,000名余の結縁者の名を載せる蒔絵扉が加えられ、千年以上にわたる浄土信仰の積層を一身に体現しています。
黒漆塗の小さな仏堂に玉虫の羽を敷き詰めた飛鳥時代の国宝。須弥座には崖から飢えた虎に身を投げる捨身飼虎図など、異時同図法による日本最古級の説話画が密陀絵で描かれている。法隆寺の大宝蔵院で公開されている。
奈良・東大寺が所蔵する国宝「銅造灌仏盤」は、直径約89.2センチにおよぶ天平期の大型青銅盤。花まつりで誕生釈迦仏像に甘茶を注ぐ器として作られ、天平勝宝4年(752年)の大仏開眼供養のため特別に造立された可能性も指摘される貴重な遺品です。
奈良・法隆寺が誇る国宝「銅造観音菩薩立像(夢違観音)」は、白鳳時代に蝋型鋳造で造られた像高約87センチの金銅仏です。悪夢を吉夢に変えるという江戸時代以来の信仰で親しまれ、大宝蔵院で常時拝観できる「会いに行ける国宝」。清らかな微笑みと流麗な衣文に白鳳彫刻の粋が凝縮されています。
薬師寺東院堂に安置される国宝・銅造観音菩薩立像は、7世紀末から8世紀初頭の白鳳期に蝋型鋳造された像高188.9センチの傑作です。若々しく気高い面立ちから「白鳳の貴公子」と讃えられ、左右対称の均整と透ける薄衣にインド・唐の影響を伝えます。鎌倉時代再建の国宝東院堂で、この至宝と静かに向き合うひとときを。
奈良県天理市の天理大学附属天理図書館が所蔵する国宝『播磨国風土記』は、奈良時代初期に編纂された播磨国の地誌の、現存唯一の古写本です。平安時代末期に書写された三条西家本は、千三百年前の地名由来、神話、日本最古の日本酒の記述までも伝える、古代日本の声そのものといえる一巻です。
奈良県桜井市の総本山長谷寺に伝わる国宝「長谷寺経」のうちの般若心経一巻。鎌倉時代の装飾経を代表する作例で、金銀の切箔や金泥の界線、水晶の経軸など、貴族の祈りと工芸の粋が結晶した祈りの書です。
奈良・春日大社が所蔵する国宝「菱作打刀」は、至徳2年(1385年)葉室長宗が奉納した一口。杉箱の蓋裏に記された奉納銘は「打刀」と呼称された最古の確実な用例として知られ、日本刀史における転換期を静かに物語る逸品です。
奈良・春日大社に伝わる国宝「本宮御料古神宝類」は、御本殿に安置されていた292点の宝物群。平安時代の華やかな蒔絵箏、螺鈿の太刀、黒漆平文の鏡台など、王朝工芸の粋を尽くした逸品が一括で国宝に指定されています。千年にわたり神域で守られてきた、日本美術史上屈指の至宝コレクションを、春日大社国宝殿で鑑賞してみませんか。
奈良・長谷寺に伝わる国宝「長谷寺経」全三十四巻のうち、法華経の開経として尊ばれる無量義経三巻をご紹介します。鎌倉時代の装飾経を代表する優品で、金銀の切箔を散らした料紙、金泥の界線、水晶の経軸、そして見返しの極彩色仏画が祈りの心を今に伝えます。「花の御寺」長谷寺の歴史や見どころ、参拝情報とあわせてご案内いたします。
奈良・法隆寺の大宝蔵院に安置される国宝「木造観世音菩薩立像(百済観音)」。飛鳥時代に制作された八頭身のすらりとした姿と神秘的な微笑みで知られ、近代の文人にも愛された日本彫刻史の名品を、その来歴と見どころ、拝観情報とともにご紹介します。
奈良・法隆寺の夢殿に安置される飛鳥時代の名像「救世観音(木造観音菩薩立像)」は、聖徳太子の等身像と伝えられる国宝。楠の一木造りに漆箔が施され、長く秘仏として厳重に守られてきました。春と秋の特別開扉のみ拝観できます。歴史・見どころ・拝観情報を詳しくご紹介します。
奈良・興福寺東金堂の須弥壇四方を守る平安時代の国宝四天王立像。一本の桧材から邪鬼や台座まで彫り出した量感あふれる重厚な姿と、よく残る当初彩色の見どころをご紹介します。
奈良・興福寺中金堂に安置される国宝「木造四天王立像」をご紹介します。鎌倉時代に慶派仏師が桂材で彫出した約2メートルの堂々たる四天王像は、躍動感あふれる姿で中金堂須弥壇を護り続けています。
興福寺南円堂に安置される国宝・木造四天王立像。文治五年(1189)の南円堂落慶供養に合わせて運慶の父・康慶の工房が制作した鎌倉時代の傑作で、陀羅尼集経に基づく稀少な持物を持ちます。毎年10月17日の大般若経転読会の日にのみ拝観できます。
法隆寺の西院伽藍の最奥、大講堂の裏手に建つ「上御堂(かみのみどう)」に祀られる国宝・木造釈迦如来及両脇侍坐像をご紹介します。平安時代10世紀前半に造立された釈迦三尊像で、サクラ材の一木造りという稀有な技法による堂々たる坐像です。毎年11月1日から3日までのわずか3日間のみ特別開扉される秘仏で、千年以上にわたり大切に守られてきた仏教彫刻の名品です。
奈良県宇陀市の女人高野・室生寺に伝わる国宝・木造釈迦如来坐像は、平安時代前期9世紀の作。像高106.3cmのカヤ材一木造で、全身を覆う翻波式衣文と穏やかな微笑が特徴です。長く弥勒堂に客仏として祀られた後、2020年からは寳物殿で間近に拝観できます。本記事では作品の魅力、国宝指定の理由、アクセス、周辺の見どころまで詳しくご紹介します。
奈良・法隆寺の聖霊院に安置される国宝「木造聖徳太子〈山背王、殖栗王/卒末呂王恵慈法師〉坐像」。平安時代後期、太子の五百回忌を前に造られた五躯の像は、聖徳太子を中心にその長子・兄弟皇子、そして師である高句麗僧・恵慈法師を配した他に類を見ない構成を誇ります。年に一度、お逮夜とお会式の期間のみ厨子が開かれ、千年の祈りの時空に参拝者を誘います。
奈良・法隆寺の大宝蔵院に伝わる国宝「木造厨子」は、橘三千代の念持仏と伝える銅造阿弥陀三尊像を納める白鳳期の縦長厨子。総高約二六三センチに及ぶ堂々たる造形と、扉に描かれた繊細な仏画、内部の蓮池台座に立つ三尊像が、千数百年前の貴婦人の祈りを今に伝えます。
奈良県吉野町の吉野水分神社に御神体として祀られる国宝・木造玉依姫命坐像。建長三年(1251年)に宣陽門院の発願で造立された鎌倉時代彫刻の傑作で、像内の墨書銘により造立年が確定する稀有な神像です。檜の寄木造・玉眼の技法を駆使し、宮廷女性の姿を写実的に表現した「日本第一の美女神像」の歴史的価値と、世界遺産・吉野水分神社の魅力を詳しく解説します。