大分県の史跡名勝天然記念物
大分県 · 史跡名勝天然記念物
大分県豊後大野市緒方町にある平安時代末期と伝えられる石仏である。阿弥陀・釈迦・薬師の三体が来世・過去・現世を分け持ち、鮮やかな彩色が残る。200メートル先の東石仏は別の顔ぶれである。昭和9年(1934年)に史跡に指定された。
豊後大野市緒方町の緒方宮迫東石仏は、大日如来を中尊に不動明王・毘沙門天・金剛力士を彫り出した平安後期の磨崖仏。緒方惟栄の造立と伝わり、江戸時代には牛の守り神として信仰された。昭和9年に国の史跡に指定された。
大分県臼杵市野津町大字原、野津川左岸の尾根上にあるキリシタン墓地。戦国末期の66基の墓と礎石建物、道路跡が完全な形で残り、平成30年(2018年)10月15日に国の史跡に指定された。遺構は埋め戻し済み。
大分県東国東郡姫島村にある黒曜石の産地である。年代はフィッショントラック法で32から34万年前、K-Ar法で20万年前とされており、二つの値が大きく食い違っている。平成19年(2007年)の指定である。
大分県日田市にある穴観音古墳は、6世紀末から7世紀初頭に築かれたとされる装飾古墳で、1933年に国の史跡に指定されました。複室構造の横穴式石室の壁面には、赤と緑の顔料で同心円文、連続三角文、舟、鳥、人物像などが描かれ、筑後川流域の装飾古墳文化を代表する遺跡として知られています。
大分県国東市にある安国寺集落遺跡は、弥生時代終末から古墳時代初頭の低湿地集落跡で、1992年に国の史跡に指定されました。木製品や炭化米が良好に残り「西の登呂」と称されたこの遺跡は、安国寺式土器の標式遺跡としても知られます。現在は史跡公園として整備され、復元された高床建物・竪穴住居や、隣接する国東市歴史体験学習館で弥生人の暮らしを体感できます。
大分県豊後大野市犬飼町にある国指定史跡「犬飼石仏」は、阿蘇火砕流由来の溶結凝灰岩の岩壁に半肉彫りで彫られた不動三尊の磨崖仏です。像高約3.76メートルの不動明王坐像と二童子像は、平安時代末期から鎌倉時代初期の作と伝わり、火炎光背を持たず両眼を見開いた古様式の表現が高く評価されています。周辺には五輪塔群や与謝野晶子歌碑も残り、奥豊後の磨崖仏文化を体感できる隠れた名所です。
大分県豊後大野市清川町にある岩戸遺跡は、約2万〜2万4,000年前の後期旧石器時代を代表する国指定史跡です。日本最古とされる人体形遺物「こけし形石偶」をはじめ、多数の石器や集積墓らしき遺構が発見され、氷河期の日本列島に生きた人々の暮らしと精神世界を伝えています。
由布院の山あいに立つ国指定天然記念物「大杵社の大スギ」。樹齢1000年以上、樹高約38m、根元周囲約14mの巨樹で、地上3mで幹が二本に分かれる独特の姿と、畳3畳分の空洞に神像を祀る神秘の樹。宇奈岐日女神社の境外末社・大杵社の御神木として、由布院盆地の精神文化を今に伝えます。
岡藩主中川家墓所は、大分県竹田市と豊後大野市にある岡藩主中川家の墓所で、平成9年に国の史跡に指定された。碧雲寺の庭園をともなう仏式の墓と、大船山・小富士山の儒式の墓が、大名の墓所の思想を伝える。
大分県日田市の小野川河床に残る国指定天然記念物。約9万年前、阿蘇火山最大の噴火による火砕流が森林を一瞬で押し流し、13種類の樹木と今は絶滅した植物の花粉を地層に閉じ込めた。火山現象の解明に資する貴重な地質資料である。
大分県佐伯市の堅田郷八幡社の社叢に広がる約4ヘクタールの常緑樹林。九州と四国にごく稀に分布するハナガガシを主な構成種とし、皆伐を経ず原生状態に近い姿を残してきた、西南日本の暖帯林を代表する貴重な森である。
大分県宇佐市の駅館川東岸の段丘上に広がる古墳群。3世紀末築造の赤塚古墳から6世紀の鶴見古墳まで、6基の前方後円墳と100基を超す円墳・周溝墓が分布し、宇佐地方を治めた首長一族の墓と推定される。1980年国史跡指定。
森藩第八代藩主・久留島通嘉が文政十二年(1829)に造営した三庭園。末広山の高低差と九重連山の眺望を活かし、巨石を多用した池泉、三段の枯瀧、栖鳳楼周りの枯山水、堀端の茶屋前庭を園路で結ぶ。平成二十四年に名勝指定。
大分県豊後高田市の鋸山中腹に刻まれた熊野磨崖仏は、約8mの不動明王と約7mの大日如来からなる国内最大級の磨崖仏。鬼が一夜で築いたと伝わる乱積みの石段を登ると、岩壁から半身を現す平安期の巨像と対面できる。
大分県宇佐市大字荒木にある小部遺跡は、周防灘を望む台地に営まれた古墳時代前期の集落跡。3世紀後半から4世紀にかけ環濠集落から豪族居館へと姿を変え、近畿や吉備の土器も出土し、瀬戸内交流の拠点として2021年に国史跡指定。
大分市東部の城原台地に立地する飛鳥~奈良時代の官衙遺跡。7世紀末にはコの字形に並ぶ大型掘立柱建物群が築かれ、海部評の役所と考えられる。やがて機能は西の城原地区へ移った。古代地方官衙の成立と展開を知る重要な遺跡として2022年に国史跡に指定。
大分県日出町・松屋寺の前庭に立つ国指定天然記念物のソテツ。府内城から運ばれた雌株で、高さ約6メートル、株元から十数本の支幹が分かれ、推定樹齢は600〜700年。境内には雪舟庭園や52基の大名墓もある。
七ツ森古墳群は、大分県竹田市戸上の丘陵上にある前方後円墳2基と円墳2基からなる古墳群で、昭和34年に国の史跡に指定された。比較的古い時期の前方後円墳が旧規模をよく残し、この地方の古代文化を伝える。
大分市の柞原八幡宮の境内に聳える「柞原八幡宮のクス」は、樹齢三千年を超えると伝えられる国指定天然記念物。幹回り約十九メートル、樹高約三十メートル、内部に大空洞を抱える日本屈指の巨樹で、平成元年の環境庁調査では全国第七位の巨樹に認定されました。豊後国一宮の千二百年の歴史と原始の森に守られた、生ける天然の記念碑をご紹介します。