平安
Heian平安時代(794 – 1185)の日本の文化財を一覧で閲覧できます。都道府県・種類・キーワードで絞り込み、詳しい解説や地図、旅行のヒントもご紹介します。
下総国一宮・香取神宮の大禰宜職を世襲した香取家に残る三百八十一通の古文書。平安後期から江戸期に及び、藤原摂関家政所の発給文書十四通や応永の検田取帳など、中世の神領支配を明らかにする史料を含み、昭和六十年に重要文化財へ指定された。
平安時代の古備前派を代表する刀工・正恒が鍛えた国宝の太刀。優美な腰反りと精緻な鍛えが示す日本刀の美の極致、その歴史的価値と鑑賞のポイントを解説します。
「著色絵料紙墨書観普賢経〈残闕/(扇面写経)〉」は、平安時代後期に四天王寺へ奉納された装飾経「扇面法華経冊子」の一葉。雲母引きの扇形料紙に金銀箔・やまと絵の下絵・墨書経文が重ねられた、世界でも類例のない平安美術の至宝で、現在は大阪・藤田美術館に重要文化財として大切に保存されています。
「絹本著色鶉図〈『雑華室印』ノ印アリ〉」は、南宋時代に中国で描かれた一幅の花鳥画で、室町幕府六代将軍・足利義教の鑑蔵印「雑華室印」が捺されています。後に「東山御物」と総称される足利将軍家の中国絵画コレクションに連なる重要文化財として、東京都内の個人によって大切に守り伝えられている貴重な一作です。
東京都にある重要文化財「絹本著色五秘密像」は、平安時代に描かれた密教絵画の一幅。中尊の金剛薩埵を欲・触・愛・慢の四金剛が囲み、煩悩即菩提を説く理趣経の世界をあらわす。遺例の少ない貴重な図像として昭和九年に指定された。
北宋の皇帝・徽宗が描いたとされる国宝「桃鳩図」の魅力を紹介。没骨描法による繊細な鳩と桃の表現、痩金体の落款、足利義満旧蔵の来歴など、約900年の歴史を超えて輝き続ける花鳥画の傑作について詳しく解説します。
国宝・古今和歌集巻第五(高野切本)は、日本最初の勅撰和歌集の現存最古の写本であり、仮名書道の最高傑作です。11世紀中頃に書写された秋歌下の巻は、源兼行の躍動感あふれる筆致で知られる第二種の書風を伝え、完存する高野切3巻のうちの貴重な1巻です。その歴史的意義、三種の書風の魅力、鑑賞スポットを詳しくご紹介します。
茎に「信房作」と三字を刻む重要文化財の太刀。尾張徳川家二代の光友が寄進した一口で、古備前とも一文字とも伝わり年代の見方が分かれる。現在は所在不明だが、致道博物館の国宝をはじめ近い作例を公開施設で見られる。
8〜9世紀に書写された日本書紀神代上巻断簡は、日本最古の正史『日本書紀』の現存最古級の写本のひとつです。古本系統に属し、訓点を伴わない純粋な漢文として、日本神話の根幹をなす天地開闢や国生みの物語を伝える重要文化財。歌人・国文学者の佐佐木信綱の旧蔵品としても知られる、東京の地に守り伝えられた稀少な一葉をご紹介します。
平安時代の最高権力者・藤原道長が自ら書写し、寛弘4年(1007年)に大和金峯山の山頂に埋納した紺紙金字法華経の残闕。東京国立博物館所蔵の本品は、日本最古級の経塚遺物であり、道長の信仰と平安貴族の末法思想を今に伝える重要文化財です。
南宋の禅僧・虚堂智愚の筆になる重要文化財の墨蹟。蠟を引いた料紙に書かれた点が指定名称に掲げられた特色である。大徳寺の法系の祖師として、虚堂の書は茶席の掛物の第一に重んじられた。昭和十四年に旧国宝へ指定。東京都内の個人蔵で常設公開はない。
近江御息所歌合は、醍醐天皇の更衣とされる近江御息所が催した和歌の歌合を記す巻子一巻である。左右に分かれて歌を競い、判者が勝負を定めた次第を留め、平安の宮廷文化と仮名の書を今に残す重要文化財として、昭和四十年に指定された。
奈良県の個人が所蔵する花鳥文磬は、平安時代に鋳造された青銅製の磬である。磬は法要で導師の脇に懸け、撞木で打って合図とする打楽器で、本品は中央の撞座の左右に花と鳥の意匠をほどこす。昭和28年に重要文化財に指定された一面である。
奈良国立博物館が保管する黒漆平文冠笥は、平安時代十二世紀の漆箱である。銀と金の薄板を漆地と同じ高さに収める平文で飾り、春日大社の神宝として大東家に伝わった。蓋は安政の地震で失われたが、平安漆工を知る貴重な遺品として残る。
鳥羽法皇や待賢門院ら平安宮廷の人々が結縁した国宝・法華経(久能寺経)。金銀箔を散らした華麗な料紙に書写された装飾経の歴史的価値、見どころ、鑑賞できる場所をご紹介します。
福井県小浜市の若狭国一宮・若狭彦神社に伝来する大般若経は、平安時代初期に書写された全600巻が完存する、日本でも類例のない国指定重要文化財です。褐麻紙に熟練の写経生が謹厳に書写した本経は、千年以上にわたり神仏習合の伝統の中で守り伝えられてきました。
福島県須賀川市の須賀川市立博物館に収蔵される国指定重要文化財「岩代米山寺経塚出土品」をご紹介します。承安元年(一一七一年)の銘文を刻んだ陶製外筒や青銅製経筒、刀子・銅鏡・鍔・鉄鏃などからなる一括資料で、末法思想と弥勒下生信仰のもと営まれた平安時代末期の経塚信仰を今に伝える貴重な遺品です。
福島県の個人が所蔵する平安時代の直刀。反りのない刀身に、後の日本刀へ通じる中央の鎬をそなえる過渡的な作で、正倉院御物の同種とも比較されている。生ぶの茎を残し、平成元年に重要文化財へ指定された貴重な一口。
福島県の個人が所有する平安時代の重要文化財「大刀〈鎬造〉」。丸棟や茎尻の六角形の手抜緒孔など直刀の古式を残しつつ鎬造を備え、奈良の直刀から平安中期以降の日本刀へと移りゆく変遷の過程を示す貴重な一振り。非公開のため実見はできない。
福島市飯坂町の古刹・香積山天王寺の裏山から出土した平安時代末期の陶製経筒。1936年に国の重要文化財(考古資料)に指定されたこの一品は、末法思想に基づく埋経の信仰が東北地方にまで及んでいたことを示す貴重な遺宝です。奥州三名湯の一つ・飯坂温泉の歴史と合わせてご紹介します。