和歌山県・昭和
Shōwa和歌山県 の昭和時代(1926 – 1989)の文化財を一覧で閲覧できます。種類・キーワードで絞り込み、詳しい解説や地図、旅行のヒントもご紹介します。
2024年12月に登録有形文化財となった新宮市の旧羽根学園熊野高等経理学校校舎。玄関ポーチに四つ玉算盤の欄間を掲げる珍しい洋風校舎で、昭和初期の商業教育の息吹を今に伝えています。新宮城跡南に佇む歴史的建造物の魅力をご紹介します。
和歌山県橋本市、紀ノ川南岸にある上田家住宅主屋。昭和4年頃に建てられた木造平屋建で、正面に入母屋造の玄関を構える。表座敷は床を西へ向け、離れ座敷と一続きの接客空間をなす。伝統の形式に間取りの近代化を取り入れた登録有形文化財。
和歌山市の特別史跡・岩橋千塚古墳群の中核施設として1971年に竣工した松下記念資料館は、松下幸之助の寄附により建設され、浦辺鎮太郎が設計したモダニズム建築です。紀州青石の外壁や銅鐸文様の面格子など古代から着想を得た独自の意匠が評価され、2022年に国の登録有形文化財に登録されました。約500基の古墳群や移築民家、万葉植物園とあわせて、和歌山の歴史と自然を体感できる文化施設です。
和歌山県田辺市に残る昭和28年築の木造校舎は、防火壁や避難路など先進的な防災設計を備えた国登録有形文化財。地域住民の手で都市農村交流施設「秋津野ガルテン」として再生され、農家レストランや体験工房、熊野古道トレッキングの起点として全国から注目を集めています。
昭和2年(1927年)の紀勢西線延伸に伴い建設された旧紀伊湯浅駅本屋は、国登録有形文化財の洋風木造駅舎です。現在は飲食・物販施設「湯浅米醤」として復活し、醤油醸造発祥の地・湯浅の新たな玄関口となっています。
和歌山県高野山に佇む高野山大学図書館は、「関西建築界の父」武田五一が設計し1929年に完成した、高野山初の西洋建築です。国登録有形文化財に登録されたこの鉄筋コンクリート造の建物は、2・3階吹き抜けの閲覧室や内部5層の書庫など優れた意匠を持ち、約30万冊の仏教書を収蔵する知の殿堂として今も現役で活躍しています。
標高867メートルに建つ高野山駅駅舎は、昭和3年築の木造2階建。丸窓など洋風の意匠に宝珠を載せた宝形屋根を組み合わせた高野山の玄関口で、2015年の改修で開業当時の姿に近づけられた。世界遺産・高野山めぐりの出発点。
和歌山県海南市船尾に建つ畑田家住宅主屋は、紀州漆器を商った一家が昭和4年頃に建てた総二階建の和風住宅。黒漆喰塗の外壁と出桁造の軒が重厚な構えを見せ、漆器町・黒江に隣接する近代住宅地の景観を形づくる。2019年登録の有形文化財。
畑田家住宅の敷地南半を囲む門と塀。高さ約1.6m・総延長約26mのコンクリート造の塀は頂部を繰形付のモルタル洗い出しで仕上げ、角地に立つ門柱とともに昭和初期の近代的な屋敷構えを演出する。主屋と一体で2019年に登録された有形文化財。
和歌山県岩出市山の福田家住宅内塀は、表門から主屋への通路西辺に建つ総延長13メートルの塀。通路側を黒漆喰塗・腰下見板張、内庭側を白壁とし、中央北寄りに腕木門を開く。品格のある庭空間を生む昭和前期の構造物として登録有形文化財に登録される。
和歌山県岩出市の福田家住宅門は、昭和24年に焼失した長屋門の部材を再利用し、翌25年に建てた一間薬医門です。ケヤキ一枚板の板戸や西袖の潜戸が見どころで、平成24年に国の登録有形文化財となりました。個人住宅のため外観のみ見学できます。
堀河屋又兵衛家住宅土蔵は、主屋の北に建つ昭和初期の小さな土蔵です。花崗岩の基礎の上に載り、竪板張と漆喰塗りの西面を見せ、主屋と対をなして御坊寺内町の通りの歴史的な景観を構成しています。2014年に登録。
世界遺産・高野山の奥之院参道近くに佇む密厳院苅萱堂。興教大師覚鑁上人にゆかりの密厳院に属し、苅萱道心と石童丸にまつわる物語と親子地蔵尊の霊験で知られる朱塗りの御堂を、文化的背景とともにご案内します。
屋敷の北、小路を隔てた別敷地に建つ昭和十二年(一九三七)築の平屋。入母屋造の桟瓦屋根に四周の瓦庇をめぐらし、南正面に切妻の玄関を構える。八畳の座敷など四室を矩折れの中廊下でつなぎ、小壁や妻壁の赤土塗が鮮やかである。
昭和11年に建てられた湯浅小学校講堂は、鉄骨造を横板張の外壁で包んだ当時県内最大級の学校講堂です。正面の三連アーチと、柱型が刻むリズミカルな側面との対比が見どころ。醤油醸造で栄えた湯浅の重要伝統的建造物群保存地区からほど近い。
カナダの鮭漁で財を成した三尾出身の田中松蔵が、昭和8年頃に故郷へ建てた住宅。和風の間取りに下見板張りの洋風応接間を組み込んだ和洋折衷の造りで、現在は美浜町が一棟貸しのゲストハウスとして運営する登録有形文化財である。
遊心庵の正面、石垣の上に建つコンクリート造の門と塀。モルタル洗出し仕上に柱形と二段の見切をあしらい、伝統的な屋敷構えに近代の表情を添える。主屋と同じ昭和前期の建設で、間口2.4メートルの門と総延長20メートルの塀からなる登録有形文化財。
和歌山城北の市堀川北岸に建つ、和歌山県建築士会が自ら建てた昭和41年の会館。タイル貼りの正面に真四角の窓を並べ、柱を壁から離し雨樋を内樋とした、戦後モダニズムのオフィス建築の好例である登録有形文化財。
昭和13年に完成した三代目の和歌山県庁舎本館。増田八郎の設計、内田祥三の監修による鉄筋コンクリート造で、国会議事堂に範をとる。和歌山大空襲の戦火を生き抜き、今も現役で使われる登録有形文化財の近代庁舎建築である。
昭和8年、貴志への延伸に伴い大池に架けられた橋長36メートルの鋼製5連桁橋。官鉄標準では用いられなかった7メートルの長大Iビームを採用する。再現が容易でないとして2014年に登録された有形文化財。